第352回日文研フォーラムを開催しました(2025年1月14日)
2025.01.27
1月14日、「近代演劇の越境―欧陽予倩の日本交遊を手がかりに」と題した日文研フォーラムが戦暁梅教授(日文研)による司会のもと開催されました。会場となったハートピア京都には74名が来場し、講師を務めた陳凌虹外国人研究員(日文研/華東師範大学准教授)の詳細かつ軽妙な語りに耳を傾けました。
本講演の中核に据えられた欧陽予倩(おうよう よせん:1889~1962)は、中国の近代劇(話劇)と伝統劇(京劇)の両分野に深い造詣を持ち、舞台上演、戯曲創作、演劇改革、俳優養成など幅広い領域で活躍した演劇人です。上海を拠点に日本の文化人と親交を深めるほか、留学など度重なる日本訪問を通じて、常に新機軸を打ち出しながら中国の演劇改革に取り組みました。講演では欧陽予倩の略歴や日中両国における活動のほか、演劇を通じた日中交流の様子が紹介されました。
講演後、コメンテーターの劉建輝教授(日文研)による解説やフロアも交えたディスカッションでは、日中両国間における近代演劇の越境とその意義、さらには戦前における日中文化交流の豊かさや層の厚さをめぐり、多岐にわたる議論が交わされました。
(報告:総合情報発信室)
〈ご関心のおありの方は以下の研究者ページもご覧ください〉
〔研究者紹介〕
■陳凌虹外国人研究員
https://www.nichibun.ac.jp/ja/research/staff/s2431/
■劉建輝教授
https://www.nichibun.ac.jp/ja/research/staff/s010/
■戦暁梅教授
https://www.nichibun.ac.jp/ja/research/staff/s2229/