フレデリック・クレインス教授脚本・監督のアニメーション動画『日蘭むかし物語』(平戸編・長崎編)を日文研公式 YouTube チャンネルに公開しました
フレデリック・クレインス教授脚本・監督のアニメーション動画『日蘭むかし物語』(平戸編・長崎編)を日文研公式YouTubeチャンネルに公開しました。
* 徳川家康「ほう、聞いたことのない国だ」
1600年、難破寸前のオランダ船「リーフデ号」が九州豊後に漂着。船から降り立ったのは、イギリス人ウィリアム・アダムスとオランダ人ヤン・ヨーステン。大坂城で家康と運命的な出会いを果たし、400年を超える日蘭関係の扉が開かれました。
* 平戸から出島へ―繁栄する商館街から孤島の生活へ
平戸では石造りの巨大な倉庫を中心とした「小さなオランダ街」が形成され、日蘭貿易は大きく発展しました。しかし1641年、幕府の命により長崎の出島へ移転。まるで牢屋のような人工島で、それでも彼らは日本との貿易を守り抜きます。出島では商人たちがビリヤードを楽しみ、音楽を奏で、日本人通詞と友情を育みながら、長い船待ちの日々を過ごしました。
* 恋に落ちる商館員、江戸への長旅、そして知識の橋渡し
出島では遊女に恋するオランダ人、将軍への豪華な贈り物を携えての江戸参府、日本の医師にオランダ語医学書を見せる場面など、人間味あふれるエピソードが満載。オランダ人が個人的に日本酒や漆器を本国に送り、オランダでは日本の小袖(ヤポンセ・ロック)が大流行するなど、文化交流の興味深い実態も描かれています。
クレインス教授の脚本をもとに、三浦麻乃氏と府高航平氏がアニメーションを制作し、人気声優の速水奨氏、花守ゆみり氏らが命を吹き込みました。アニメのなかで、イキイキと動く徳川家康、ウィリアム・アダムス(三浦按針)、オランダ商人たち。彼らが紡いだ日蘭関係の歴史をご覧ください。
また、アニメ―ションには、海外ドラマ『SHOGUN 将軍』の時代考証を担当したクレインス教授のこだわりが細部に散りばめられています。是非、探してみてください。
【前編】日蘭むかし物語―リーフデ号から平戸オランダ商館へ(平戸編)(約12分)
リーフデ号が九州の豊後に到着してから、平戸オランダ商館の誕生、出島への移転までの歴史を描いています。
ご視聴はこちらから:
【後編】日蘭むかし物語―出島オランダ商館の日々(長崎編)(約15分)
出島へ移転したオランダ商館で、オランダ商人たちの日々、日本人との交流を描いています。
ご視聴はこちらから:
【動画クレジット】
声の出演:速水奨、花守ゆみり、森永千才、桂佑輔、川東哲也、小熊史也
制作スタッフ:フレデリック・クレインス、三浦麻乃、府高航平、クレインス桂子
録音スタジオ:御苑ラボ
協力:駐日オランダ王国大使館、Rush Style、tomorrow jam
制作:国際日本文化研究センター研究部
(敬称略)
※日蘭関係史のキーパーソンであるウィリアム・アダムスを描いた歴史アニメ「ウィリアム・アダムスから三浦按針へ 数奇な運命を辿ったイギリス人航海士」も、YouTube にて公開中です。是非ご覧ください。
詳細はこちら:
https://www.nichibun.ac.jp/ja/topics/announcements/2024/06/12/s001/
※本アニメーションは、大阪・関西万博2025 オランダパビリオンで、関連パネルと一緒に6月13日から展示される予定です。
※本アニメーションは、2025年5月21日、大阪・関西万博のオランダ・ナショナルデーの式典に出席されたウィレム・アレキサンダーオランダ国王陛下、そして高円宮妃久子殿下もご覧になりました。
詳細はこちら:
https://www.nichibun.ac.jp/ja/topics/announcements/2025/05/23/s001/
※本事業は、人間文化研究機構「開かれた人間文化研究を目指した社会共創コミュニケーションの構築」事業の助成を受けた成果物です。