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日文研の話題

カリフォルニア大学サンフランシスコ校図書館での展示準備を進めています

2023.07.03

 日文研では、ただいまカリフォルニア大学サンフランシスコ校(以下、UCSF)のKalmanovitz 図書館とのコラボレーションによる展示「浮世絵にみる妊産婦と胎児の身体イメージ」(Maternal Health and Images of the Body in Japanese Ukiyo-e)の準備を進めています。10月初旬のサンフランシスコでの開催にむけて、このたび、企画の代表者である安井眞奈美教授(日文研)らが現地を訪れ、UCSF のスタッフらとともに綿密な打ち合わせをおこないました。以下は、安井教授による報告です。


 UCSF には充実した浮世絵のコレクション(UCSF Japanese Woodblock Print Collection)があり、出産や育児、病気や身体に関する史料が数多く含まれています。これをもとに安井が企画を立て、研究グループを組織し、外国人研究員として日文研に滞在されていたサンフランシスコ大学(USF)の Stephen John RODDY 教授や UCSF の助教で図書館司書の​ Polina E. ILIEVA さん、それに日米双方のスタッフの方々と昨年から計画を進めてきました。医学研究に卓越した成果を誇る UCSF での Maternal Health に関連した展示として、主に1830年代から1920年代の浮世絵を通して、胎児や女性の身体イメージを明らかにする企画を立ち上げました。UCSF の学生、院生、教職員の皆さん、それに一般の方々にもわかりやすく知ってもらおうと、展示のデザインやレプリカの作成、解説文の作成などの準備を進めています。

 6月28日(水)には、UCSF の Kalmanovitz 図書館5階の会場にて、安井が展示の企画のもととなった研究発表 “Visualizing the Fetus and Women’s Body in Pre-modern and Modern Japan(胎児と女性の身体の可視化―前近代と近代の日本を中心に)”をおこないました。会場には UCSF の教授やスタッフの方々が集まり、UCSF 副学長の Won Ha 教授からも質問をいただいて、充実した質疑応答となりました。

 また発表の最後には、左海陽子(日文研国際研究推進部研究協力課事業係長)が日文研および国際日本研究コンソーシアムの活動を丁寧に紹介しました。日文研と UCSF とのコラボレーションによる展示は10月初旬にオープンし、開催期間は1年間の予定です。乞うご期待!

(文・安井眞奈美教授)

  • 展示の打ち合わせ 展示の打ち合わせ
  • 安井教授による発表のようす 安井教授による発表のようす
  • 展示のサンフランシスコのメンバーとともに 展示のサンフランシスコのメンバーとともに
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