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日文研の話題

[人コミュ通信vol.13]秋冬の恒例、桂坂小学校授業をおこないました!

2020.11.27
 人文知コミュニケーター(略して「人コミュ」)の光平が日文研の研究活動やイベント、所属研究者をご紹介する「人コミュ通信」。今回は、10~11月初旬に行われた桂坂小学校授業の様子をお届けします。日文研では例年、小学生にも研究活動の一端に触れてもらおうと近隣の京都市立桂坂小学校での授業を実施。今年度も4名の日文研所属研究者が授業を行いました。

 10月1日には桂坂小学校に出向き、廖欽彬外来研究員、髙田友紀機関研究員、李杰玲外来研究員が6年1組から3組の授業を担当しました。
 
 「日本と台湾に関する二つの映画 〜『KANO』と『セデック・バレ』〜」と題した廖外来研究員の授業では、台湾の歴史や原住民の紹介、さらには台湾で制作された映画『KANO』と『セデック・バレ』の鑑賞を通じて、日本植民地時代の台湾の様子、そして現代に至るまでの台湾と日本との関係について深く学びました。
 
 「アニメ・マンガと翻訳」と題する授業を行った髙田機関研究員は、アニメやマンガタイトルの中国語訳について、日本語と同じ「漢字」を用いる中国語がどのようにして日本語を翻訳しているのか?また、日中のタイトルの相違点はどういったところにあり、違いがある場合にはどのような工夫をして問題を解決しているのか?など、タイトルの中国語訳をめぐる工程や特徴を様々な具体例と共に解説しました。
 
 さらに李外来研究員は、「鎖国時代の日本と広東:漂流船の話から」というテーマで、寛政8(1796)年に広東潮州の漁船が仙台に漂着した事件を中心にすえて、当時の日本人と中国人の交流、さらに話題を展開して日中の漢字の違いや、広東文化・広東語について詳しく紹介しました。
 
 10月23日と11月6日には、桂坂小学校5年生が日文研の講堂にて牛村圭教授による「クラウチングスタートが教えてくれること―オリンピックを楽しむために」というテーマの授業を受けました。「位置について」という合図とともに、かがんで両手を地面につき、「用意」で腰を上げ、号砲が鳴ったら走りだす――こうした短距離競走のスタート法〔クラウチングスタート〕がいつごろ、なぜ、どういうふうにして始まったのか?ギリシャのアテネで開催された第1回オリンピック(1896年)の写真等たっぷりの画像や映像資料、さらには牛村教授の実演も交えた解説に、児童たちも興味津々に聞き入っていました。

 いずれの授業でも桂坂小学校のみなさんから多くの質問や感想が寄せられ、熱気あふれるひとときとなりました。また来年、お邪魔できるのを楽しみにしています。

 
  • 廖欽彬 外来研究員廖欽彬 外来研究員
  • 髙田友紀 機関研究員髙田友紀 機関研究員
  • 李杰玲 外来研究員李杰玲 外来研究員
  • 牛村圭 教授牛村圭 教授
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