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お知らせ

「まんが訳絵巻プロジェクト―絵巻物をまんが形式で読む研究―」のウェブページを公開しました

2022.03.01

 まんが訳絵巻プロジェクトは、日文研所蔵絵巻を「まんが訳」するという手法により、博物館展示やデジタルデータの公開とは違う形で、一般の人々に「新しい絵巻を読む体験」を提供するものです。いわゆるコミカライズではありませんし、単純にコマに置き換えたのでもありません。戦後まんがの文法の学術的研究を踏まえて製作したもので、大衆文化プロジェクト現代チームのまんが研究の成果です。ただ「まんがにする」「アニメにする」のではなく、その工程自体が研究成果なのです。絵巻の映像的解釈は戦時下、ソビエトの映画理論の援用に始まりますが、その映画史的研究も踏まえています。

 「まんが訳絵巻プロジェクト―絵巻物をまんが形式で読む研究―」のウェブページでは、このような研究の背景を踏まえて発信することで、資料に触れる機会を提供するとともに、その背景に意外な「学術的研究」のある「驚き」を提供します。

 また、これまでのまんが訳絵巻プロジェクト関連のコンテンツや学術成果は、外部企業のサイトや出版物を含めてメディアミックス的展開をしてきたため、日文研のウェブサイトの内外に分散していて、まんが史の上での学術研究という背景が伝わりにくいものでした。この「まんが訳絵巻プロジェクト―絵巻物をまんが形式で読む研究―」のウェブページは、これらのコンテンツや学術成果をひとまとめにしていて、まんが訳絵巻プロジェクトの全体像を可視化できるプラットフォームとしての役割を担っています。

■「まんが訳絵巻プロジェクト―絵巻物をまんが形式で読む研究―」のウェブページはこちら

■大衆文化研究プロジェクトとは

 国際日本文化研究センター(日文研)が2016年度から2021年度にかけて人間文化研究機構・機関拠点型基幹研究プロジェクトとして取り組んでいるプロジェクト(正式名称「大衆文化の通時的・国際的研究による新しい日本像の創出」)です。日本文化全体を構造的・総合的に捉え直すため、大衆文化の通時的・国際的考察に取り組み、新しい日本像と文化観の創出に貢献することを目的としています。
(公式サイト:https://taishu-bunka2.rspace.nichibun.ac.jp/


■このウェブページは、人間文化研究機構「博物館・展示を活用した最先端研究の可視化・高度化事業」の一環として作成・公開しました。

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