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共同研究2024年

文化コモンズの生成と変容

ユニット
文化と権力
研究代表者 山田 奨治教授

 1980年代以後の日本では、新自由主義の台頭によって公共サービスが市場原理に基づく商品に変えられてきた。この変革は、公共性という概念を揺さぶり、社会の基盤となる価値観やシステムに大きな影響を及ぼしている。その波は、文化の領域にも届き、文化施設の運営やサービスの内容は、以前とは異なるものになりつつある。文化のソフト面においても、著作権保護範囲の拡大や、ネット空間での行き過ぎた誹謗中傷などによる表現の萎縮が起きている。そうしたなか、文化の公共性と共的側面を再認識するものとして、文化コモンズという概念が注目されている。文化コモンズは、文化的な活動やその産物には公共性があるとの枠組みのもと、その共有や再創造のプロセスを通じて維持・発展する。本研究では、文化コモンズはどのように生成し変容するのかを、具体的な事例をもとに考察し、文化コモンズ学の構築に資することを目指す。

センター研究者等 山田 奨治 国際日本文化研究センター・教授
戦 暁梅 国際日本文化研究センター・教授
片岡 真伊 国際日本文化研究センター・准教授
共同研究員 朝倉 由希 公立小松大学国際文化交流学部・准教授
岩井 茂樹 大阪大学日本語日本文化教育センター・教授
大石 真澄 名古屋市立大学大学院人文社会研究科・講師
岡本 健 近畿大学総合社会学部・准教授
鈴木 佳子 東北福祉大学
武田 俊輔 法政大学社会学部 ・教授
西川 開 筑波大学図書館情報メディア系・助教
浜田 陽 帝京大学文学部・教授
原田 禎夫 同志社大学経済学部・准教授
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