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共同研究2021年

応永・永享期文化論―「北山文化」「東山文化」という大衆的歴史観のはざまで―

ユニット
重点共同研究
研究代表者

大橋 直義共同研究員
榎本 渉准教授

 今、「室町文化」としてすぐに思い起こされるのは、足利義満が権勢をふるうなか、貴族文化・武家文化の融合、禅宗を始めとした大陸文化を受容したとされる所謂「北山文化」か、あるいは、義政治世から応仁の乱以後の時代、絵画・建築・庭園・文学・芸能・芸道など、日本文化の川上にあたるとも言うべき「東山文化」のどちらかではないだろうか。「北山文化」「東山文化」それぞれは、洛中の東西に所在する金閣・銀閣がイコンとなって呼び起こすイメージによってますます確かなものとなり、それゆえに我々の「室町文化」観を膠着させてしまっている。
 この共同研究は、これらの時代にはさまれた応永から永享にわたるおよそ半世紀、義持・義教期に生じた種々の文化的事象について、歴史学・文学(文献学)・美術史学・思想史学といった複眼的視座・方法から全方位的に捉えることによって、この時代を日本文化史・室町文化史に明確に位置づけようとするものである。
(以下の研究組織は2021年7月15日時点のものです)

センター研究者等 榎本 渉 国際日本文化研究センター・准教授
共同研究員 大橋 直義 実践女子大学・教授
高橋 悠介 慶應義塾大学附属研究所斯道文庫・准教授
橋本 正俊 摂南大学外国語学部・教授
猪瀬 千尋 金沢大学人間社会研究域歴史言語文化学系・准教授
今枝 杏子 神戸女学院大学/奈良女子大学・非常勤講師
大河内 智之 和歌山県立博物館・主任学芸員
川口 成人 京都府立京都学・歴彩館 京都学推進課・主事
川本 慎自 東京大学史料編纂所・准教授
小助川 元太 愛媛大学教育学部・教授
小山 順子 京都女子大学文学部・教授
坂本 亮太 和歌山県立博物館・主査学芸員
重田 みち 京都造形芸術大学通信教育部・非常勤講師
谷口 雄太 東京大学文学部・研究員
貫井 裕恵 神奈川県立金沢文庫・学芸員
山田 徹 同志社大学文学部・准教授
芳澤 元 明星大学人文学部・准教授
伊藤 伸江 愛知県立大学日本文化学部・教授
伊藤 慎吾 國學院大學栃木短期大学日本文化学科・准教授
海外共同研究員 亀田 俊和 国立台湾大学日本語文学系・助理教授
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