共同研究2025年
口と鼻―人体と外界の接合域の日本文化史
- ユニット
- 自然観と人間観
研究代表者 磯田 道史教授
「口と鼻」にまつわる日本文化史の共同研究である。新型コロナウイルス感染症のパンデミック下、人類は口と鼻を覆うマスク着用が欠かせなくなった。人間と自然の接触とせめぎ合いは口と鼻で主におきる。本研究では口と鼻を人体と外界の「接合域」ととらえ研究する。生物としての人類は口と鼻から空気・食物・薬剤・薫香料などを摂取する。ウイルス・細菌の受容・遮断・排出も主にこの臓器で行う。ただ、そのありようは時代と地域で様々で、マスク着用行動など公衆衛生上も、口と鼻をめぐる文化的な影響が想像以上に大きい。ポスト/ウイズコロナの状況は、この点を我々に知らしめた。口と鼻をめぐる歴史文化にフォーカスした国際的学際的分析が必要とされている。当然、この種の研究には文 理の緩やかな連携が求められる。感染症史、環境史、食文化史、医療人 類学、薬学、文学など、文系理系を問わず研究者・文化人を集め、共同研究をするものである。
センター研究者等 | 磯田 道史 | 国際日本文化研究センター・教授 |
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共同研究員 | 朝吹 真理子 | 小説家 |
〃 | 伊藤 謙 | ミュージアム・リンクス・講師 |
〃 | 住田 朋久 | 慶應義塾大学大学院社会学研究科・訪問研究員 |
〃 | 橋爪 伸子 | 同志社大学経済学部・非常勤講師 |
〃 | 東 昇 | 京都府立大学文学部・教授 |
〃 | 村山 聡 | 香川大学・名誉教授 |