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怪異・妖怪伝承データベース
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検索対象事例

トリノハカ,ネコ,ユメノツゲ
1956年 宮城県
寛文年間(1661~1673),宗禅時住職が次のような夢を見た。「自分は檀家の某家で飼われていた鶏である。某家の飼っている古猫が一族を毒殺しようとしていたので,私は毎夜鳴いて警告したが,主人は夜鳴きをする鶏は縁起が悪いといって私を殺して川に捨ててしまった。私は今六郷堰の杭の間を漂っている。主人にこのことを知らせてほしい。」住職が翌朝六郷堰に行ってみると,確かに杭の間に鶏の亡骸が浮いている。住職は急いで某家を訪れ,夢の告げを話した。その時大きな黒猫が駆け込んできて汁鍋の上を飛び越えていったが,その拍子に尻尾の先を鍋の中に漬けていった。これに気付いた和尚が家人に猫のあとをつけさせると,猫は竹薮の中で竹の切り株に尻尾を漬けていた。切り株の中ではトカゲ・ムカデ・ハンミョウ・毒蛾などが腐っていた。毒汁を溜めた場所は,一説では愛宕神社下の断崖の中腹,古杉の根元の洞の中だとも言う。主人は鶏に恩を仇で返してしまった事を悔い,供養碑を建てた。

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ニワトリツカ,ネコノドクサツ
1972年 宮城県
檀家で飼われていたが宵鳴きがうるさいと殺された鶏が、寺の住職の夢で「その家の飼猫が主人たちを毒殺しようとしている」と告げた。住職が檀家にそれを告げると、猫が汁鍋の上を通り過ぎたとき尻尾からしずくがおちた。跡をつけると、竹の切り株に毒物が蓄えられていた。
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トリ,ネコ,(オンガエシ),(ユメノツゲ)
1956年 宮城県
元禄(1688~1704)末頃,伊達宗重の家臣坂本宇兵衛は子供がなく,飼猫と鶏を可愛がっていた。ある秋の夜更けに鶏がトキを作ったので,主人は不吉だといって鶏を殺し近くの川に捨ててしまった。同夜,この鶏が坂本家菩提寺の住職の夢枕に立ち,「自分は坂本家の飼鶏であるが,同家の猫は毒を以って主人に害をなそうとしている。夜中に鳴いて知らせようとしたのだが,主人は私を殺してしまった。和尚様から委細を話していただきたい。」と言う。住職が翌朝早く坂本家を訪ねると,丁度主人が汁椀を手にとろうとしていた。その時,同家の猫が外から飛び込んできて,椀の中に何か落としたまま走り去っていった。主人が気にも留めず椀に口をつけようとしたので,和尚は慌ててこれを止め,夢の知らせを語って聞かせた。椀の中を見ると黒じみた油と毒蜥蜴の頭が入っていたので,驚いた主人は猫を斬り捨てようとしたが,猫はそれきり現れなかった。宇兵衛は鶏に対して自らの不明を恥じ,懇ろに鶏を供養した。
類似事例

トリノハカ,ネコ,ユメノツゲ
1956年 宮城県
青竜山宗禅寺の山門入って左にある「鶏の墓」の由来譚。寛文年間,宗禅寺の住職の夢に鶏が現れ,主人が飼猫に毒殺されようとしていることを告げる。これによって難を逃れた主人は供養碑を建てて鶏を厚く供養した。また,この怪猫の死骸を埋めると,翌年その眼窩から大瓜が沢山実った。
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ネコ
1939年 岩手県
住職が寝ていると、飼い猫が住職の背丈を測る。猫は住職の身体が隠れる穴を掘っていて、そこに住職を殺して埋め、自分が化けて住職になろうとしていた。
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ネコ,コロモ
1990年 長野県
法蔵寺の住職は、かけておいた衣が動いているように思えたので気を付けていたところ、飼っていた猫が住職の衣を着て山へ行き、猫を集めて説教をしていた。住職は知らん顔をしていたが、猫は気づかれたことに気づいて消えてしまった。
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ギケイ,ロウネコ,カイネコ
1972年 青森県
老猫が住僧を害そうとしたのを鶏の宵鳴きで難を逃れ、老猫は殺された。この後、猫が杉の木の根本に蜥蜴・ムカデなどを水溜りに入れて腐らせた毒液をためておき、尻尾を浸しては和尚の汁に入れて殺そうとしていたことがわかった。老猫の死骸をこの老杉のところに埋めたが、数年後そこから蔓瓜が芽を出し大瓜がなった。それはその猫の眼中から生えていた。
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ネコ
1974年 栃木県
ある家で飼い猫がいなくなって探していたら、坊主が家に来て主人を殴った。その坊主は猫が化けていた。
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ウジガミ
1943年 静岡県
氏神が鶏を嫌うので、飼わない。飼ったら鶏が病気になったり、その家に不思議なことが続いて良くないという。
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イヌ
1976年
ある犬の話。主人が飼っている鶏が、近所の鶏と争っていた。見に行った犬は、左右の鶏に足をかけて、左右をよく見て、主人のものに間違いないことを見定めてから(そちらを)咥えて帰り、主人に見せ、外に出さないようにと言いたげなそぶりをした。
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シュジンヲマモッタネコ
1956年 宮城県
昔,梶賀村半沢某の可愛がっていた飼い猫が裾を加えて離さなかったので,主人が怒って刀で猫を斬った。すると猫の首が飛んで,厠の小窓から入ってきた毒蛇に噛み付いてこれを殺した。主人は初めて猫の忠義を知り,手厚く葬り祠を建てて祀った。猫神社(ネコカミサン)として今も残っている。
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ニワトリ(ゾクシン)
1990年 群馬県
鶏が夜鳴くと人が死ぬと言われている。
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ネコ
1939年 沖縄県
猫は古くなると、主人の命を取るといわれている。
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ネコ
1976年 徳島県
四国の山村地帯では、どこでも猫を飼っているが、猫のダイツギは忌まれている。ダイツギとは猫の跡取のことで、猫の仔は飼ってはいけないことになっている。また年を経た猫は化物になるといわれ、飼うのを忌む。猫が年を経ると小豆飯を炊いて猫に与える家もある。する猫はいつのまにかいなくなると言う。
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ネコ
1973年 三重県
ある猟師が家で飼っていた猫は、ずいぶんと年だった。あるとき、猟師が仕事に行ったところ猫がいた。猟師はそれを撃とうと思い、元から一発入っていたところに玉入れをした。猫はそれを見ていた。猫を撃つと、猫はそれを茶釜の蓋でことごとく除けた。猟師は元から多めに入っていた一発で玉切れだと油断していた猫をしとめた。倒れた猫を拾いに行くと、それは自分の家の猫だったという。猫を長く飼うと、化けて出ると言われている。
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ギケイ,ワルネコノオンネン
1972年 宮城県
僧が夕顔を翌朝の汁の実にしようと考えていたら、主が猫に毒殺されようとしていることを以前に僧に知らせた鶏が夢枕に立ち、「かの猫が今度は貴僧を殺そうとしているので、あの夕顔を食べてはならない。夕顔の根を掘ってみよ」といって消えたので、小僧にほらせたらそれは猫の頭骨の眼孔から生えていた。
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ニワトリヅカ
1956年 宮城県
和尚は寺の鶏が毎晩宵トキを告げるのをきらって、鶏を殺して寺の後ろの広瀬川に捨てる。その夜、和尚の夢枕に鶏が現れ、「飼猫が毒殺を企てているから注意するように」と告げる。あくる朝、和尚の膳の上を飼猫が飛んで椀の中に毒を落としたが、危機を免れる。この忠義な鶏の墓が山門の内側にある。
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ネコ
1940年 大阪府
長年飼った猫は化けると言われる。まず、手拭いを被った猫が調子を取りながら踊るという話がある。また、飼い猫が自分で料理を作って食べたのをその家の嫁が見、口止めされたにも関わらず夫に話してしまい、嫁が猫に食い殺されたという話もある。
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ニワトリ
1976年 山梨県
甲州の鶏谷で自然に鶏が生まれる。捕ってきて家で飼うと、餌を食べずに水だけ飲んで、2,3日の間に自ら死ぬ。
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〔フクネコヅカ〕
1986年 埼玉県
昔、桶屋職人が猫を飼っていた。ある夜、その猫が猫踊りをしていたのを見て追い出した。猫はその後、和泉屋という料理屋に拾われた。そして街道を通る旅人に手招きをするようになった。これが評判になり、店も繁盛した。この猫は福猫と呼ばれ、死んでから塚に祀られた。
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ネコ,ネズミ
1939年 岩手県
寺に大鼠が住んでいて、住職の命を狙っていた。そこで飼い猫が仲間の猫と共にこの大鼠と対決するが、相打ちで死んでしまった。猫は住職の枕神に立ち、「掛け声を掛けて下されば命を落とさずにすんだのに」と怨み言を行った。
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ロウバ,ロウビョウ
1976年
本所で30数年間猫を飼っている老婆がいた。猫が死んだら行李に入れて棚に上げて、毎日取り出して見ていた。この老婆は白髪の猫のような顔であった。後に人に殺されたが、半日ほどしたら老猫になった。
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