オニ 1988年 奈良県 御所馬場の松浦長者が家に入った賊を、鬼隠山から谷に投げ込んで殺した。この霊が鬼となり、毎夜元興寺の鐘楼に現れたので、小僧の頃の道場法師が退治しに行き、格闘をした。夜が明けてきて鬼は鬼隠山に逃げ出し、辻で消えた。そこを不審ヶ辻(フリガンズシ)と呼ぶ。
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オニ,(ゾクシン) 1967年 愛媛県 早津佐神社の弓祭は旧正月11日に行われ、上ヶ城・浜城・北ヶ谷の三部落が交代で当屋を務める。弓を射る方向は、その朝牛が寝ている方向とされているが、これはその方面から鬼が来るといわれているからである。現在は海から陸へ向けて打つという。
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フナダマ 1977年 船に婦女が乗船したら神が喜ぶというのは、神功皇后の故事に由来する。
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テントウイワ 1976年 長崎県 大智院という真言の寺の境内に、大きさ5丈余りの盤があり、巓頭岩と呼ばれている。伝えによると、昔大蛇がこの岩を7匝巻いていたという。その蛇が常に棲んでいた池は今でもある。鎮西八郎為朝がこれを射殺したという。
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オニ 1992年 山口県 源頼光が酒呑童子を退治した時、幕下にいた霞隠鬼が西国に逃げ、白橘山に住みついた。霞隠鬼が里人に危害を与えるので、郡司であった平貞衡は退治することにした。ついに鬼を討ち取り、鬼の首を鉄の串に刺してさらした。それ以来、白橘山を鬼ヶ城と言うようになった。
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キンキ,フウキ,スイキ,インギョウキ 1975年 天智天皇の時代に、藤原千方という者が金鬼・風鬼・水鬼・隠形鬼の4鬼を使役していた。伊賀と伊勢の国はこの鬼のせいで、天皇の支配に入らなかった。そこで紀朝雄という人物が「草も木も我大君の国なればいづくか鬼の栖なるべき」と和歌を詠んで鬼のもとに送りつけたところ、たちまちに鬼はいなくなり、藤原千方は朝雄に討ち取られたという。この鬼は狐狸の類か。
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カハカミデン 1992年 宮崎県 上川田を耕作すると必ず不幸がある。故事は不明。
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オニ 1961年 和歌山県 百姓が雨がなくて嘆いていると、鬼が雨を降らし、かわりに一人娘をさらって行った。娘は鬼の家で鬼の子を産み、鬼の子がお爺さんに会いたいというので、鬼の留守に鬼の車に乗って逃げ出した。鬼が追いかけてきたが、笑わせて逃げ切った。お爺さんの家に行き、鬼が怖いと言っていた青い剣と青いヒルに似た菖蒲とヨモギを軒端に下げて鬼を退散させた。それが五月節供の由来。
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ムカデムシ,カイチョウ 1977年 田原藤太は百足虫を射殺し、また天野遠景は朝廷内の庭で怪鳥を射殺したと俗に言われている。
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オニ 1916年 徳島県 高越山の山腹には、鬼が入定したと言われている鬼ヶ定という所がある。また、焼山寺山には鬼が棲んだという岩屋が残っている。
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ヤクビョウガミ,ウンカノカミ,オニ 1930年 全国各地 春の祭りでは、弓を射ることが慣例となっている神社が数多くある。疫病神やウンカの神などの鬼に対して、これが充分な人間への警告であり、また威嚇であるからこそ、今でも古来からの弓の術を示してきた。
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チチオニ 1941年 大阪府 父鬼は父の鬼が住んでいた事からその名が起こったという。その鬼が父瀧にいたとも、鬼唐臼にいたとも言う。鬼唐臼には鬼の夫婦がいて、それが討たれ、手負いになって河内の鬼しめに逃げた。延命寺に負矢という家があって鬼の系図があるという。又この鬼しめには川に大きな石があってそこで鬼が死んだので鬼の血がついて今でも赤い、ということである。
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ホネ 1982年 三重県 新暦1月9日は三ヶ野の小倉洋家の庭にある姫塚の祭りである。これは三ヶ野の道を造るために山の土を掘った時に出てきた骨を祀っていて、三ヶ野の女がよくわずらうので拝むようになったという。女だけの祭りである。
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オオオトコノネタアト,サンナイ 1982年 新潟県 昔、三内という大男がいて、仰向けになって寝た。その体の各部位にあたるところが、現在の地名の由来になっている。
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オジュラッサン 1984年 愛知県 乙方(南知多町)には鬼が住み、人間の子供を七人まで食べたので、その仕返しとしてある人が鬼の子を捕まえ隠した。鬼は泣いてわが子を探すと、その人が鬼に向かって「人間の嘆きも同じである」といい、鬼は非常に後悔して子供の守り神となった。これが現在の林若子神社であり「おじゅらっさん」と呼んでいる。
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オニ,ヤマンバ 2001年 長野県 汗馬山には鬼が住んでいて、山の空が暗くなり雨が降り出すと、鬼が暴れているのだといった。また、山姥が住んでいて人を食うともいう。
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オニ 1922年 徳島県 昔、鬼が住んでいて人を喰い、財を掠めていたが、法然上人によって改心させられ、仏道に入った。鬼は罪を悔いて死んだので、そこに鬼骨寺を建てた。鬼骨寺では、今でも鬼の牙を秘蔵しているという。
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オニノイナイムラ 1937年 静岡県 昔、鬼を退治して鬼はいないので豆はまかない。
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オニ 1975年 霊は鬼であり、鬼は気である。
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バケモノヤシキ,オイワサン 1925年 東京都 住んでいた家は化物屋敷と言われていた。1ヶ月ほどで次々と入居者が変わって行ったが、この女性は全く化物を見たことも感じたこともなく、10年ほど住んだ。前の道は鬼横町といい、四谷怪談のお岩が鬼のような形相で通って行った通りに名前の由来がある。
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エイコ,カルアシ,ツチグマ 1969年 京都府 推古天皇の時代、丹後国の三上ヶ嶽に、英胡・迦樓夜叉・土熊という鬼が住んでいた。そこで天皇は麿子親王に命じて征伐させた。誅した後、鬼のうち土熊を岩窟に封じた。これが今の鬼ヶ嶽だという。
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