コワシミズ 1967年 福島県 まきを取りに行った翁が毎日酔って帰ってくる。ある人が不審に思い、ついて行くと、翁はそこにある水を飲み酔っていた。その人が飲んでみると水である。それから親は諸白、子は清水というようになった。ここを強清水といっている、という伝説がある。
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コワシミズ 1931年 東日本 関東から奥羽にかけて、強清水の伝説が残っている。酒好きの父親を持った息子がいた。酒を買う銭もないのにいつも酔っ払って帰ってくるので不思議に思って後をつけると、清水をがぶがぶ飲んでよい気持ちになって去っていく父親がいた。ためしに自分も飲んでみたが、ただの水であったという。
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ヤマンバ 1999年 静岡県 とてもきれいな水があった。山姥がその水を飲みに来たという。
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シュマ 1978年 中国 常元載という人は酒を飲まず、臭いをかぐだけで酔う人であった。ある人が術で治すと言って針で鼻の先をさすと、一匹の青虫が出た。酒魔という虫であるという。元載はこの日より1斗を飲んでも酔わなかったという。
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(サワノミズ) 1990年 長野県 三河の老人が病気になったとき、「昔飲んだことのあるしげ沢の水が飲みたい」と息子に言った。息子ははるばるやって来て水を汲み帰ったが、最初の水は違った。もう一度詳しい場所を教えてもらって水を汲み帰ってその水を父親に飲ませたところ、病気はたちまち治った。
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ワカガエリノミズ 1981年 鳥取県 爺さんが山へ行くと、小鳥が谷の水を飲めば若返ると鳴くので、飲んでみると若返った。それを知った婆さんも飲んでみるが、たくさん飲みすぎて赤子になった。
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オンナ 1967年 愛媛県 役場勤めの人が遅くなって帰るときに、髪を島田に結ったきれいな女の人に「一緒に薬師さんにいかないか」と誘われた。その人は家に帰って「今から薬師さんに行くから水をくれ」と言った。家の娘は不審に思って、茶を飲ませて引き止め、行かせなかった。こうしたときには、水を飲ませては良くないものだという。
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アカイイタチ 1989年 長野県 お供え物を赤いいたちが持って行ってしまうのをおかしいと思い、後をつけてみた。すると、古い木の下に入っていった。ねぎ様に聞いてみると、掘り返してみろという。彫ってみると餅だけ出てきた。さらに掘り返してみると、水が湧き出てきた。そこをいたち水と呼び、飲み水として使用するようになった。
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カニコザワノシブミズ,コウボウダイシ 1956年 宮城県 弘法大師に水を飲ませなかったので、大師は渋水にして行ったという。
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カワウソ 1938年 石川県 酒に酔った者が水の少ない川などに伏せた状態で死んでいることがある。これはカワウソと相撲を取って押し倒されたからだとされている。
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スモウヲトルオトコ 1987年 富山県 酔った人が帰り道に男と相撲を取った。一晩中していたが、決着がつかないので朝になって見てみると、相手は木の切り株であった。
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アクブツ,(ゾクシン) 1932年 沖縄県 水を飲むときは「フーイ」といって3度水を吹いてから飲むと、水中の悪物を吹き飛ばすことができる。
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イド,コウボウサマ 1929年 岩手県 上飯岡にあるヨーカハゞという部落に、弘法様が来て水が欲しいと言った。しかし女が断ったので、以来水が出なくなった。井戸の水は飲めないような水なので、澤の水を飲んでいる。
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テンニョ,イヌ 1949年 鹿児島県 池で水を浴びていた天女を妻とした犬がその翁とともに天に登って夜明け星になった。
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ダイジャ,ヤマタノオロチ 1973年 岩手県 ある川上に大蛇がいて、年寄り夫婦の9人娘を毎年1人ずつ食べていた。8人の娘が食われ、残り1人となったときにスサノオノミコトがやってきて、大蛇に酒を飲ませて酔わせ、殺した。
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コウボウダシ,ワキミズ 1948年 兵庫県 この村は昔は水がでなく、もらい水をして生活していた。あるとき、みすぼらしい旅人が水をくれと頼んできたとき、その家の女の人は快く茶碗に水をついで飲ませてあげた。それ以来、ここには水が湧くようになり、不自由しなくなったという。この旅人が弘法大師であったと言われている。
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ヨウロウノタキ 1978年 香川県 昔、息子が養老の滝の水を汲んで持って帰り、親に飲ませたところ、お酒だったという。
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キツネ 1938年 長野県 ある人が酒に酔って車を引いていると湯前に出たので、何気なく手拭を持って入った。朝になっても帰ってこないので家の人が迎えに行くと、その人は大きな「溜め」を出たり入ったりしていた。
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ダイジャ 1960年 三重県 村人たちは、虹が立つのは大蛇が淵や池の水を飲みに来ているのだと言っている。そして時雨が降るのは、大蛇が水を飲むときに小便をして行くからだと言っている。
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キツネ 1994年 鳥取県 話者の里のおじいさんがお祭りの帰り、酔って歩いていると、何かがついてくる気配がしたので、持っていた折を投げた。翌朝見てみると、みんな落ちていた。
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コウボウダイシ,カレミズ 1948年 兵庫県 昔、田植えの時期にみずぼらしい身なりのお爺さんがやってきて、井戸端で用事をしていた女の人に「水を一杯いただけませんか」と頼んだが、「水が飲みたければ川の水でも飲めばいいだろう」といって追い払ってしまった。それ以後、この村は水に不自由するようになった。お爺さんは弘法大師の仮の姿であったといわれている。
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