オッパショイシ 1938年 徳島県 道端の石が背負ってくれと言う。土地によってはウバリオン・バウロ石などともいう。徳島郊外のオッパショ石は、ある力士がそれなら負ぶされと言って石を負うと徐々に重くなった。それを投げたところ二つに割れてしまい、それ以来この怪異は絶えて、長い間割れた石が残っていたという。
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リュウランセキ 1938年 新潟県 日照りの年だが突然暴風雨となった。この最中に卵石が寺に降ってきた。重いので移動できず、小さく砕こうとしても割れなかった。夜、地響きと共に真っ二つに割れ、中から閃光が散り、卵石は消えたが翌日には元のところに戻っていた。
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オッパショイシ 1911年 徳島県 村の入り口の近くに名のある力士の墓があるが、いつかから前を通ると「オッパショオッパショ」と墓は喋りだすようになった。そこで、ある強い人がそれなら負ぶされと言って石を負うと徐々に重くなった。それを投げたところ二つに割れてしまい、それ以来この怪異は絶えて、長い間割れた石が残っていたという。
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イシ 1933年 奈良県 大字北妙法寺という村に残っている石は、この石を家から少しでも外に出すと家に不幸があると言い伝えられている。陰石のようで、中央に穴があき、それから溝がついていて、上は丸く、中ほどで2段に襞がついている。
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ダケイシ,コウボウダイシ 1958年 岐阜県 ダケ石は弘法大師の杖が石になったといわれている石で、この石に触ると怪我をするという。
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ダイジャ 1956年 静岡県 ある石のそばで、しか笛を吹いていると大蛇がやって来た。石に巻きついたので帯を鉄砲に巻いて打ちつけたら、蛇は滑って石が割れた。以来、この石をわれいしと呼んでいる。
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マエシラセ,メシチャワン 1964年 福島県 飯茶碗が二つに割れて、なにかあるぞと心配していると、人が死んだことを知った。
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タテイシ,イナリ 1973年 東京都 立石村の名主の畑に高さ1尺位の丸い石があった。掘り出そうとしたが思ったより深く途中で帰った。翌日行くと掘っただけ石は地中に入って、1尺ほど地上に出ていた。何か良い事があるだろうと埋めて帰った。翌日見ると再び石が地表に出ていた。石の上に稲荷の祠を建てた。この石があるから立石村と言うのだろうか。
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カエルイシ,サッショウイシ 1976年 大阪府 東成郡林寺村のある民家の中にある石は、その上に虫や鳥が止まると口が開くように二つに割れ、虫や鳥を中に入れてもとに戻る。その様子は蛙が物を飲み込むようである。
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カエルイシ,セッショウセキ 1975年 大阪府 摂津国東生郡林寺村の民家の裏にあり、この石の上に鳥や虫がとまれば、石の上の部分が割れて口を開くように鳥虫を落とし込み、また元のように戻る。その様子はまるで蛙のようである事から蛙石と呼ばれる。また、殺生石ともいう。
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タツ 1980年 愛知県 尾張国にある、ふさの浦という所に行った際、貝のような石を拾った。とても美しかったので床の間においていたら、石の周囲が湿った。よく見ると、石に針先ほどの穴が開いていたので、ここから水が出たものと思い、石を煮たら湿らなかった。そこで石を割ってみると、中には小さな蛇に足が生えたような虫が死んでいた。これはたつ(龍か)だろう。
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テンセイ,レイセキ 1976年 東京都 隣家のものが珍しい石を得て、宮を造り勧請した。来歴を聞くと、35年前の文政7年に川掛役人が遠州天竜川御用のときに丸い石を見つけたので持って来たと言う。当時は差し渡し6寸5分であったのが、差し渡し1尺4寸8分、回り4尺1寸8分に成長した。ある人がいうには、これは生きた石であり、竜石であるという。
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タヌキ,キツネ 1978年 和歌山県 十一面観音の上に丸い石が置いてある。昔、狸や狐がよく人を騙していたので、それを封じるためにおいてあるといわれる。
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イシカンノン,ヒカルタマ 1984年 長野県 尼僧が石を拾おうとしたが、小さいのに持ち上げられない石があった。その石から夜に青い光が出るので村人は怖がった。庄屋の主人の夢に老人が出て、石を手厚く祀るようにと言った。すると石は大きくなっていき、現在では手のいぼに効用があると言う。
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ヤマノカミサマ 1985年 福島県 山の中で石が落ちそうなところを通るときには、山の神様にお願いすると神様が石を抱いてくれるという。
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テング 1958年 香川県 三角の山から向かいの山まで、谷を飛んで渡っていた天狗が下駄を落としてしまった。下駄は谷川のウブ石にあたり、ウブ石は二つに割れてしまった。
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ウマイシ 1974年 岐阜県 美濃国の郡上の西に穴馬村の山に穴があり、その中に馬石がある。日照りの時にはこの洞窟に入って馬石に鞭を打つと、必ず雨が降るという。しかし鞭を打った者は3年以内に死んだという。
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レイセキ 1976年 静岡県 駿河国真鈴郡のある百姓の夢に霊石が現れ、我は数年富士の裾野に埋もれている。掘り出せ、というので、不思議に思い、その場所を探し出し掘ったところ、富士の形の石が出た。民家に置いておくのも問題だろうと、地頭に差し出した。この石は雨が降る前には水気を含み、雨が降ることがわかる。また、晴れる時は雨でも石が乾く。
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(ゾクシン) 1982年 群馬県 石に関する俗信一束。白い石を死に石と言い普段使うのを嫌がる、石は卯の年に子を産む、など。
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シンカ 1979年 鹿児島県 安永8年9月29日夜酉の刻に地震があり、翌10月1日卯刻、桜島の御嶽南の峰に煙が立ち昇り、午の刻に至り山の腰前後6,7合目から神火が燃え上がり、黒雲のように煙が5,6里立ち昇った。
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オニ 1932年 岡山県 吉備郡足守の西に鬼の石というのがある。昔女が鬼に追われたとき、この石に着物を打かけて逃げたところ、鬼は石を女と思い込み抱きついたため石の下のほうへ穴があいたという。
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