テング 1958年 徳島県 風のない時、「天狗さん風くれ、余ったら戻す」と言うと風が出る。
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カマカゼ,カマイタチ 1957年 愛知県 悪い風が吹いて、血が出ずに皮膚が切れることを、鎌風が切るという。
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カゼウテ 1982年 高知県 モノ(魂)の通るとき、周りに吹く風を風うてといい、その先に当たると病になる。みのを持って風を病人のほうに送る。
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カゼ 1956年 宮城県 風に貸し借りなしといって、西風が吹けば翌日は東風が吹く、北東風の吹く時は不漁などの俗信がある。
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コエ 1980年 北国の風が強く吹く地方では、寒い季節に暴風が吹いて家が倒れそうになった時、家の上に大勢の人が登って大声で叫ぶと、風はその家を避けるという。
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カゼノサブロウ 1977年 青森県 風のサブロウは鬼のように恐ろしいもの。風が強いときに来るという。子どもが言うことをきかないときは「風のサブロウが来るぞ」と脅す。
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ヤマイリノキンキ 1956年 宮城県 旧二月十二日は山ノ神の祭日で、この日に山に入ってはいけない。この日にある夫婦が木を伐りに山に入ると、風が強かったせいか、伐った木が風に飛ばされて妻の肩に当たり大怪我をしたという。
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テング 1976年 和歌山県 杉の木などが風もないのになびくのを天狗の風になるという。一の枝の東に向いたものは、天狗松という。昔、天狗にさらわれた男が、この松に引っ掛かっていたという。
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セイウヲアラカジメヨクイウモノ 1976年 晴雨をよく予言する者がいた。明日は雪が降ると言い、また風が激しいと言ったが、その日になっても雪は降らず風も吹かない。どういうことかというと、ここではなく他の場所で降ったり吹いたりしているのだという。はたして、その日は箱根の山で雪が降り、武蔵野の辺りで風が激しかったという。
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〔シリョウフウ〕,〔マフウ〕 1986年 大分県 道を歩いていて遇う舞い風のことを死霊風・魔風などと呼ぶ。急に身体に異常を感じて祈祷師に見てもらうと,死霊風に当たったといわれる。原因はグリン(五輪塔)や無縁碑を粗末にしているからというものが多い。
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ウマ,カゼ 1929年 岩手県 飯岡村では、馬が寝るときに横になっていれば、風が吹くといわれる。
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モノ,マジモノ,ユウレイ 1943年 鹿児島県 ことわざに「夜、イソビキ(口笛)を吹けばモノ・マジモノを呼び出す」といい、夜の口笛を嫌う。幽霊は生ぬるい風が先ぶれとなって現れるし、風を呼ぶときに口笛を吹くため、夜の口笛が風を呼ぶと、風がモノやマジモノ、幽霊を呼び寄せると考えられているらしい。
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カマイタチ 1966年 埼玉県 風の強い日は、「鎌いたち」という目に見えない動物に足などを切られる。
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ムチ 1942年 高知県 田の上を鞭を振り回すような強い勢いで風が吹いていくもの。これに当たると悪い病気になると言われる。
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ミサキカゼ 1965年 宮崎県 ミサキカゼは悪い風。当てられると人間もコロッといく。「他国から吹き来る風は悪霊風 はや吹き散らせ伊勢の神 オンアブラウンケンソワカ」と3回唱え、品物3種を持ってあてられた人の頭から尾へと擦ると、元に戻る。
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(ゾクシン) 1984年 新潟県 大風の吹く前に鳴くカラスを風ガラスという。
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カゼ,(ゾクシン) 1936年 石川県 春のはじめの庚申の日に、東の風吹けば60日間吹き続く。
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キツネ 1997年 福井県 1945~1955年頃のこと。風が吹いて目の前が暗くなり、持っていた油揚げをとられた。狐の仕業と言うが、していた前垂れが顔にかかったのではないか。話者が祖父から聞いた話。一杯呑んで帰るとき、風が吹いて狐に油揚げを取られた人もいる。
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テング 1964年 滋賀県 夜に口笛を吹くと、天狗が現れるという。
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カマカゼ 1976年 神奈川県 相模国にも、一目連に似た風があり、鎌風と名付く。
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チョーチンギ 1991年 静岡県 夜、下を向いて木を伐っていると上からゴーゴーと音がする。見上げると提灯が一杯あるように見える。これをチョーチンギという。
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