ワライオンナ 1943年 高知県 安芸郡和食村で、深山に入った山師が夕方、小屋で尺八を吹いていると、綺麗な女の人が尺八を聞かせてほしいと小屋にきた。女は笑い女と名乗ったので、山師がそれなら笑いを聞かせてくれと頼むと、笑い声は次第に大きくなり、山から谷に響いた。山師が怒って大鋸や手斧を投げたが、女はそれをバリバリと食べた。どうすることもできないと思ったら、鶏の時の声が響き、笑い女は消えた。鶏の声は山師の持っていたお守りが出したものだった。吾川郡にも同様なものがある。
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ウマ 2001年 埼玉県 岩戸観音の、狩野法眼の絵馬の馬が田畑を荒らし、池の水を飲んだので、手斧で傷をつけた。
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ミツメコゾウ 1984年 香川県 炭を焼くときにはネゴヤという小屋をつくって、そこで寝泊まりをする。そのときには必ず入口に手斧をかけておく。三つ目小僧のお化けが来ても、四つ目がいるからと言って退散するのだと言う。
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タヌキ 1975年 高知県 同じところを何度も往復しているへんど(遍路)がいたので、よく見ると道端の松の木の下に狸がいて、狸が尾を動かす方向にへんどが歩いているのがわかった。手斧で狸を打ち落とすとへんども倒れたという。
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ヤマノカミ 1984年 山梨県 余沢では正月17日か21日に山の神講をする。この日には山へ入ることを忌む。仕事を休ませるためだともいうが、この日山へ入ると矢で射られてしまうとか、手斧で切られてしまうとかいう。宿に集まって飲み食いをする。
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イシジゾウ 1918年 京都府 若い女に嬰児を抱いているように頼まれたが、女は戻ってこない。そのうちだんだん子が重くなってくる。ふと気付くと子は大きな石地蔵の首であった。
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ミヤマオオカミ,メガミ,オンナ 1928年 三重県 ある夜、突然女が現れ、飯と酒を要求した。そこへもう一人女が現れ、にらみ合うが、やがて後から来た女は帰り、老人を連れてきた。魔性の女から救うために女神と彌山大神が現れたのだという。
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カイナンボーシ 1956年 東京都 カイナンボーシが七つの子をさらい、釜をかぶせて置いて、翌年切り殺した。七つの部分に切って捨てた。そこを七つ山といい、今でも七つ山からなにか出るという。
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ウブメ 1939年 新潟県 木橋を通ると、子供を抱いた女が出て、その子を抱いて欲しいと言う。怖々と抱いてやると、女の姿は消えて、子供が少し重くなる。見てみると、その子供は石になっている。
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キツネ 1976年 岐阜県 美濃国である男が野の中にいた女を妻にした。やがて男の子を生んだ。ある時家の犬が子を生んだがその仔犬が女を喰おうとした。すると女は正体を現し野干になった。
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ノガマ 1941年 徳島県 何もないものの大怪我をした時に、ノガマに喰われたという。
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ウブメ 1929年 大分県 産女が出て、通行の人に子を抱いてくれと頼む。子を抱くと槌だったり石だったりする。
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ヘビ,カエル 1937年 兵庫県 蛇が嫁に来ると聟がだんだん悪くなる。そこへ六部が来て、「鷺鳥が巣を作っているから嫁が上がれば助かる」という。嫁は蛇の姿に戻り卵を取りに行って鷺鳥に喰われてしまう。六部は蛇に喰われそうになっている蛙を助けたものが化けたのだという。
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ヤマブシ 1974年 長野県 信州高遠にたくさん子供がいる人がいた。子が病気になると夢に山伏が現れ、子を連れ去ろうとするので、引き合い、負けそうなところで目が覚め、子が死ぬという事が続いた。最後の子の時も同じ夢をみたが山伏に勝った。すると子は回復した。
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ニュウドウボウズ 1976年 宮城県 棟梁が着工式に呼ばれ、お祝いの魚を藁づとに包んで帰る途中、人気のない道で火にあたる八尺ばかりの入道坊主に会った。持っていた手斧をふりまわしながら通り過ぎたが、いつのまにか入道坊主は消えた。ムジナの仕業だという。
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ヌレオナゴ 1991年 愛媛県 たかなご坂を通ると女が赤子を抱いていて、「子を抱いてくれ」と言った。抱いてやると赤子が次第に重くなったので放り出して逃げると女は追ってきた。家に入って戸を閉めると、女は先が鉤になった髪の毛を投げつけてきた。朝見てみると、釣り針のような毛が戸に残っていた。二枚戸だったので助かった。それで「二枚戸は祟られん」という。
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オンナ 1913年 岩手県 ある猟師が、女を鉄砲で撃ち殺そうとしたら、手足がしびれて声が出なくなり、そのまま女はにたにた笑いながら行き過ぎてしまった。この猟師はあとで病気になった。この女を見た者は、病気になるか、死んでしまう。
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オンナ,ヤマガミ 2000年 福島県 猟師が山中で、女と出会った。山の神が、殺生を止めさせるために現れたのだと考え、猟師はそれから猟をやめた。
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キツネ,オンナ 1938年 長野県 隣村へ行った帰り道、薄暗くなっていたが、眠っている子供を抱いた女に子供を抱いていてくれるように頼まれる。夜明けまで子供を抱いたままたっていると、探しに来た人がその人が石を抱いているのを見つけた。
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ウブメ 1986年 大分県 或る寺の入り口にウブメが出て通行人に子を抱いてくれるように頼む。抱いてやると,その子が藁打槌や石だったりする。
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オンナ 1960年 福島県 毎日山奥できれいな女が笑って通るのを不思議に思った山師は、女の後をつけて呼び止め、女に連れられて着いた先で三日ぐらいとても楽しくすごした。家に帰ると風景は一変していて、三百年の月日が流れていた。土産の箱を禁を破って開けると、山師は消えた。
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