オオイノオタヌキサン 1985年 愛媛県 大井の山に火の柱が立ってお狸さんが出て大勢の病人を治したという。お参りするとやいとのあとが身体にできて、そこに灸をすえるとどんな難病も治ったという。半年ほど続いてまた火柱が立ち、狸が帰ったのでその後はそれっきりである。
類似事例 |
|
タヌキ 1989年 静岡県 研屋町と弥勒町の宿に2人の供を連れた旅の僧が来た。灸をすえて好評だったが、安倍川で犬に食い殺されたとき、正体を現して狸になった。狸が死ぬと、お灸で癒えた病がぶり返した。
類似事例 |
|
ニンジンノムシ,(ゾクシン) 1936年 兵庫県 灸を据えるとき、「にんじんそこのけ」で始まる歌を専攻に火をつけ、灸を据える上を回しながら3回唱える。人の体には「にんじんの虫」がいて、その上に灸を据えても効かないからであるという。
類似事例 |
|
オニ 1993年 静岡県 顔にあるお灸の跡のような傷を「鬼にツカレタ跡」という。「親の言うことを聞かないと鬼にツカレルぞ」ともいう。
類似事例 |
|
ダイジャ 1922年 奈良県 土地を荒らして村の人を困らせていた大蛇がいたので、それを退治して堤に埋めた。大蛇に再び出て悪いことをさせない為に、お灸をすえる意味で、毎年1度はタエマツという行事をする。
類似事例 |
|
ユウレイ 1994年 鳥取県 話者の家の何代か前の先祖が、夜石橋を通ると行き倒れた侍が幽霊になって出て、「成仏したいが頭を剃れなくてできない」というので、次の晩に行って剃ってやったら、お礼にお灸の妙技を教えてくれた。これが話者の家に伝わる「のどけの灸」である。
類似事例 |
|
キツネツキ 1974年 和歌山県 昔はよく狐が憑いたという。とりわけ若い娘ほど憑かれた。狐に憑かれるのを狐にコカサレルといい、憑かれると犬をひどく恐がる。狐おとしには灸をすえたものであるが、そうするとひどく暴れた。
類似事例 |
|
ハイタ,(マジナイ) 1953年 島根県 歯痛のとき、下歯の痛いときは耳のベロの下、上歯の痛いときは耳の前に灸をすえる。
類似事例 |
|
テング 1922年 石川県 76歳の祖母が処女の頃、天狗の灸といって、恐ろしい老爺がいた。若い頃天狗に連れて行かれて點灸の技を授けられたのだという。
類似事例 |
|
ヤシキガミ,ジヌシサマ 1983年 岡山県 瀬戸町大井では、屋敷神を地主様と呼ぶ。
類似事例 |
|
ハゲダヌキ 1935年 香川県 高松市五番町に浄願寺という寺がある。そこにいた禿狸が日露戦争に行ったという話が伝わっている。ある時は、日本軍が大勢いるように見せかけて、露軍を悩ましたという。またある時には坊主に化けて病人に灸をすえたり、病をなおしたりした。その徳をたたえて、今は白禿大明神としてこの古狸が祀られている。
類似事例 |
|
トシトクジン 1978年 広島県 2月2日はヤイト日といい、子供は皆ヤイト(灸)をすえて休む。双三郡三良坂では、この日は歳徳神が高天原に帰る日だという。
類似事例 |
|
(ゾクシン) 1963年 愛媛県 寝小便は、お尻にもぐさをすえると治るといわれている。
類似事例 |
|
タヌキ 1951年 徳島県 洞窟に老狸が住んでいた。村人が病気になった時、そこにお参りすると全快する。今でもそこにおしめをひいて祭っている。
類似事例 |
|
テンジンサン 1983年 香川県 ある時、宮田家の人が病気になった。治らないので行者に拝んでもらったところ、天神さんがお堂を建てる催促に来ているという。お堂を建てて祀ったらすぐに病気が治った。この天神さんはお堂が火事のとき、飛び出して三角寺の松にひっかかっていた。
類似事例 |
|
フドウサン,(ゾクシン) 1979年 徳島県 昔、病気が流行ったときに不動さんに「踊りをするから病気を入れないで今年の夏を守ってくれ」と祈ったところ、病気が入ってこなかった。それ以来、祭をするようになったという。
類似事例 |
|
キジムナー 1969年 沖縄県 キジムナーに襲われたあと、水ぶくれのようなものが肌にできていることがある。キジムナーのヤーチュー(お灸)という。悪いキジムナーがする。
類似事例 |
|
ヤツマタタヌキ 1965年 愛媛県 明堂さんの境内に大きな山桃の木がある。ここにヤツマタ狸がいて、村人を守っていたという。
類似事例 |
|
(ゾクシン) 1964年 愛媛県 「汁掛け御飯を食べると物忘れをする。火遊びをすると寝小便をする。いちじくを食べた後お灸を据えたら死ぬ。」とかのような俗信がある。
類似事例 |
|
ムギカラニンギョウ 1937年 岐阜県 2人の人が田の境をあらそった時に、麦稈人形を作って田の中に埋めておくと無理を行った人が滅びるという。某氏が田を買って土を起こすと麦稈人形が出たことがあった。また悪い人がいれば、その人の人形を作り1週間程も灸をすえて土中に埋めることがある。
類似事例 |
|
ミナクチイシ 1975年 滋賀県 近江国石橋に高嶋の大井子という怪力の女がいた。村で水論があった時、大井子の田には水が引かれなくなった。怒った大井子は6、7尺の石を水口に置き、水の流れを変えてしまった。村人たちがこの石を動かそうとしたが、全く動かなかった。水論が収まると大井子はその石を移動した。
類似事例 |
|