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怪異・妖怪伝承データベース
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検索対象事例

フナダマサン
1985年 香川県
フナダマさんは、船頭が寂しい時によくチリンチリンと鳴く。人家も人影もない山道を歩いていたら、フナダマさんが突然鳴いた。これは不吉なことが起こると思い、後ろを振り向いたら提灯がぶらぶら揺れながら近づいてくる。恐ろしくなって足早に帰ったが、実はあの提灯は弓削の巡査であった。

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フナダマサン
1985年 香川県
フナダマさんは風鈴のような澄んだ音がする。たいてい夜に聞こえる。チリンチリンという音は、フナダマさんの頭についている冠の飾り金が触れ合う音だという。それが聞こえる時は不吉なことが起きる。人間の寿命は五十歳で、それを過ぎると人間ではなくなり、船頭の資格もなくなる。それからはフナダマさんの鳴く音も聞こえなくなる。
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フナダマサン
1985年 香川県
フナダマさんは寂しい所にいると必ずイサム。多くは夜にチッチッチ…と、こうろぎの鳴き声に似ている。災難があるときは速く鳴く。明治末か大正初年に叔父の兼松を乗せた船が難破した。その時兼松の奥さんは家で寝ていたが、転覆したのと同時刻に表の雨戸の外でフナダマさんがしきりにイサムのを聞いた。フナダマさんが災難を知らせてくれた。
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テング,テンゴーサマ
1922年 神奈川県
夜、渡船場付近には天狗が出るという忠告を無視して、そんなもの出るものか大言を吐いて渡船場への坂道にかかると、風もないのに路傍の楢の木が、両側から道をはさんで動き出した。通ることができず、天狗の仕業かと恐れて先の大言を詫びた所、幾分収まったので、この間に通り抜けたが、坂を登り始めると何物かに息を吹きかけられた。老人は天狗をテンゴーサマと尊称する。
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1947年 山梨県
ヤナ場を組んで魚を採っていると、山から灯をつけて降りてくるものがある。灯は水に入るとますます大きくなりヤナ場に流れてきた。天狗かと思って怖くなって祈った。大入道がヤナ場に入ってきてびっくりしたが、天狗ではなかった。
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キツネ
1973年 岩手県
ある人が魚を買った帰り、よく狐が騙す峠に通りかかると、昼なのに暗くなり、家の灯が見えた。そこへ提灯を借りにいくといくとお婆さんがいて、うちには提灯がないから隣に行って借りてきてあげる、と言って出て行ってしまった。その人が留守番をしていると、奥座敷から唸り声がする。怖くて飛び出すと水の中にはめられていて、魚を盗まれていた。
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カワテング
1933年 東京都
川狩に行った帰り、提灯がこちらに近づいてきて話し声もするので隠れると、間近に来て提灯の火は消え声もしなくなったので、不思議に思いながら帰宅してみると、魚がすっかり捕られていた。
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キツネ
1987年 奈良県
子供の頃、父親が夜道を帰っていたら、向こうから提灯がいくつも来た。迎えに来てくれたと喜んだが、提灯が向こうに見えるだけで、足元に来なかった。狐にだまされたのだろうと言っていた。
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キツネ
1983年 東京都
魚を腰に結んで峠を通っていると道がわからなくなった。提灯がずっとついて、一晩中あちこち歩かされた。下から提灯をつけて飛脚が来て「何してんのよ」と言ったので気がついたが、自分の腰に魚を結びつけていたつもりが木に結びつけていた。
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ヒダマ,キツネ
1938年 長野県
おばあさんが夜に桑を取りに畑へ行くと、提灯をこつこつはたく音が何度かした。おばあさんは淋しい気持ちになって帰ることにしたが、その途中も同じ音がする。自分の家の前でそのことを狐の仕業かと話していると、狐が大きな火玉になってみせた。
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フナダマサン
1985年 香川県
フナダマさんが音をたてることをイサムという。この音を聞くと大漁になるとか、要注意だとかいう。
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キツネノチョウチン
1937年 大阪府
夜、向こうから提灯の行列がやって来るのに出会った。不審に思った男が誰何すると、一瞬にして灯が消えた。しばらくすると、そこから離れた場所で提灯の行列が進むのが見えた。
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クビナシウマ
1978年 愛媛県
古老が夜更けに通ると、「コツ、コツ」と音がして近づいてくるものがある。それは首なし馬の一隊で「人くさい、人くさい」と騒ぎ始めた。古老はおののいていたが、大般若祈祷のお札を持っていたので助かった。
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アカボウズ
1991年 愛媛県
あるお爺さんが漁に出て沖から帰ると、磯に明かりが灯っている。近づくと180cm以上の大坊主が手に灯りを持っていた。赤坊主は沖へ向かって歩いていったので、お爺さんは急いで船を引き上げた。赤坊主は特に悪さはしなかったが、今でもその場所は夜、恐ろしいという。
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キツネ
1974年 栃木県
水車小屋に米搗きに行く途中、提灯が突然消えたので不思議に思いあたりを見ると、大坊主に化けた狐が「オーフケ、オーフケ」と言いながら川の中を歩いていた。気がつくと坊主などおらず、狐が逃げていくのが見えた。狐は提灯のロウソクが食べたくて化かした。
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フナダマサマ
2002年 山口県
フナダマサマは夜にチッチッチッチッと虫の鳴くような声を発せられる。年輩者はこれをフナダマサマのオイサミと言った。オイサミは昼には聞こえない。停泊中でも操業中でも航行中でも聞こえていた。聞こえてくる場所は決まっておらず、船端から盛んに聞こえる時は時化ることが多かった。機械が導入されてからは聞こえなくなった。
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テング,グリンサマ,テンゴン
1934年 長野県
真夜中に鳴り物をにぎやかに鳴らしながらグリンサマ(テンゴンともいう)が通る道があるという。グリンサマはお松という女を見初めて毎夜通っていたが、ある時、お松がタヤ(月経)になり、いつも通りに返事をすると、グリンサマはたいそう腹を立てて、お松の体を二つに引き裂いてしまった。
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タヌキ
1965年 高知県
おぼろ月夜に提灯をつけて歩いていたら、後ろから「おーい、おーい」と声がする。返事をすると「どこへいきや、どこへいきや」と声がしたが、人間の声と違い、唇を震わして出しているような声だった。「だれぞ、だれぞ」と尋ねたが、返事が無かった。狸の仕業。狸は今も出る。
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ロウバニバケタオオガマ
1956年 宮城県
昔,名木沢の谷川の土橋の辺に一軒のあばら屋があった。夜になると行灯のもとで一人の老婆が糸を紡いでおり,魔性のものに違いないという評判であった。鉄砲の名人紋兵衛が,ある夜銃を携えて様子を見に行った。土橋の辺まで行ったが,振り向いてニタッと笑った老婆の顔が物凄い。紋兵衛は老婆の胸元目掛けて銃を撃ち放したが,行灯の光が消えただけで何の手応えもなく,真っ暗になったので逃げ帰ってきた。翌晩も行ってみると,やはり同じように老婆が糸を紡いでいた。故老に相談したところ,それは魔性のものに違いなく,行灯の灯を狙えば射止めることができると教えてくれた。そこで三日目の夜,老婆が振り向いた瞬間に行灯の光を狙って撃つと,ギャッという異様な叫びとガラガラという音がして辺りが真っ暗闇になった。翌朝行ってみると,それは三尺余の醜い大蝦蟇であった。
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フナダマサン
1993年 香川県
フナダマサンはこおろぎのように鳴く。鳴くことをフナダマサンがイサンデルと言う。しけが来ると知らせたり、漁があると知らせたりする。
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フナダマ
1929年 長崎県
どの船にもふなだまさまがいる。ふなだまさまの声は、山で虫の鳴く様だと言う。ふなだま様によってその声色が違い、「ぢっちんぢっちん」「ちりんちりん」「ちいちい」などという声がするという。
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