キツネ 1990年 福島県 一の谷合戦の芝居を見せるのが得意な狐がいた。油揚げ豆腐を背負った人が芝居を見せられたが、狐に油揚げを渡してなるかと、風呂敷の上に座った。すると一の谷の芝居で、ざぶーん、ざぶーんと波が来る。後ずさって波を避けながら芝居を見ていた。芝居が終わると、油揚げ豆腐はなくなっていた。
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キツネ 1988年 茨城県 六本松でしきりに神楽を演じていた。それは、狐が木の葉をお金にみせて、人間にやらせていたという。
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シシャノユウレイ 1983年 岡山県 源平の水島合戦のときに死んだ者たちが幽霊になって出てくる。
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ムジナ 1982年 群馬県 ムジナが和尚をして子供たちに字を教えていたが、昼寝をして尻尾を出してしまい、別れることにした。最後に一の谷の合戦の様子を見せて、姿を消した。
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タヌキ 1996年 香川県 芝居小屋に芝居がかかると、必ず芝居好きの松林の狸が見に来た。芝居がはねてから調べる通り札の中に、必ず木の葉が1枚まじっていたという。
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ネコアシイシ 1956年 宮城県 昔,この地に大芝居の巡業がやってきたので,金持ちの呉服屋が老母一人を留守番に残して芝居見物に出かけた。老母が一人で芝居のことを色々想像していると,その家の古猫が「おばあさん,お芝居をして見せようか。その代わり,人に告げたら生きていられなくなるよ」と言う。老母が承知すると,猫は後肢で立って巧みに忠臣蔵を演じて見せた。さて,老婆は家人の話に釣り込まれて猫の見せてくれた芝居の筋を語ってしまう。それは家人が見たものと同じであった。わけを尋ねられた老母が,トラ子(飼い猫の名)が見せてくれたことを告げたので,家人が気味悪がって明日飼い猫を殺すことになった。ところが,翌朝になると老母が床の中で死んでおり,傍らにいた老猫は一足跳びに7,8間も跳ねのいて逃げ去った。その時の足跡が石の上に残り,「猫足石」といわれている。
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ヘイケガニ 1961年 全国 源平合戦で藻屑となった平家の人々が蟹となった。これが平家蟹である。
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タヌキ 1929年 愛知県 山の上から鉈箱を鳴らして降りてくるものがいる。村のものかと思ったが、姿を見せないので声を掛けたり石を投げたりすると、山の上のほうへ行く。足元でも音が聞こえたので、初めて狸にだまされたことを知ったそうだ。
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キツネ 1990年 長野県 昔、夜になると、塩尻の桔梗ヶ原の玄蕃之丞や横出ヶ先のお夏といったきつねたちが芝居をして見せた。塩尻の方に灯りがつき、その灯りの下で芝居をしてみせたという。きつねに化かされたという人もいたが、ここでは立っていても見物できたという。
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キツネ 1987年 山形県 1955年ごろのこと。話者が狐に化かされ、光や音を見せられたり、朝早く狐が相撲を取るのを見せられたりしたという。
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ムジナ 1981年 神奈川県 昔、ムジナがいた。部落の庭で映画を上映していると、やっている映画の人間の声の真似をした。ムジナを探して見つけようとすると黙ってしまう。戻ると、また始まる。「おい、おい」という声は、人間の呼び声に似ていた。
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タヌキ 1935年 香川県 屋島に古狸がいて、屋島寺の住職の代替りの初夜、必ず狸が袴姿で現れ、源平屋島合戦を夢幻のうちに物語り、見せたという。それに因んで源平起上り狸という玩具が作られている。
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ハゲダヌキ 1977年 高知県 ジョウノオキという谷にハゲ狸が住んでいた。今度屋島に棲家をかわるので、寺に挨拶に行き、和尚にいつも御世話になったからといって源平合戦を見せてやると言い、和尚に本物そっくりの源平の戦を見せた。この狸は讃岐の寺に行き仲間を集めて腹鼓を打っているという。高松市のある寺にも狸がいて、和尚が旅行するとどんなに混んでいても汽車の座席をひとつ確保してくれるという。
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ネコ 1934年 山梨県 昔、13年飼った猫が家を出て行くことになった。そのとき、恩返しに猫が忠臣蔵の芝居をした。実に上手い芝居であったという。芝居が終わると猫は3声泣いていなくなり、それっきり帰ってこなかった。
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ヘビ,イタチ 1965年 高知県 タマガラの木の上で蛇とイタチが合戦をしたことがある。蛇が木の上にいたところに、イタチが登っていって、枝のところで合戦をしたのだという。
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タヌキ 1991年 香川県 雨気の多い夜、ちらちらと青い灯が見え、一列に並んで歩く様子は嫁入り行列の灯のようである。向かいの谷から、「どこぞ嫁さんが来たのか」と叫ぶ声がするが、祝い事はない。狸の仕業と言われる。
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キツネ 1973年 岩手県 狐は人が死ぬとその幽霊を見せる。
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キツネ 1990年 福島県 大栗山の芝居にお菓子を売りに行く途中、近道を通って狐に化かされ、芝居を見せられてお菓子を全部取られた。渡されたお金は木の葉だった。
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ヒタチボウカイソン 1931年 宮城県 源義経の家臣であった常陸坊海尊は仙人になり、元亀天正のころ、関東や信越地方で源平合戦や奥州落ちの様子を詳細に語ったという。不思議な道士風で、年齢は500歳にも及んだといわれている。
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ヤシマノハゲダヌキ 1922年 香川県 屋島の禿狸は源平屋島合戦の時、木の上に登って戦を見物して行ったのでその一部始終を知っている。その後禿狸は八栗寺に移して、屋島の合戦を演じて四国における狸大将として暮らしていたが、ある時狩人に殺されたという。これは禿狸が死後人に乗り移って話した身の上話という。また祖父母の話では、嘉永安政頃、阿波西林村の女髪結の体を借りて、吉凶その他を予言したり、他の狸憑から狸落しをしていたという。日清日露戦争では多くの乾分を従え、満州へ出征して大いに働いたという。
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クマ 1941年 徳島県 熊を狩ったら、直ぐに眼を隠し、女性にみせないようにしないと、蘇るという。
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