ヒメ,ヒメナグサ 1928年 新潟県 漂着した舟に美しい姫が乗っていた。村の若者達が姫に熱心になったため、村の娘達は姫を恨むようになった。姫は入水して死に、それからは川の水が濁った。河原には小さな草が生え、人々は姫の精だとして姫名草と名付けた。
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オンナ 1933年 神奈川県 昔、五郎ケ淵で釣りをしていたある人が、毎日獲物が多いのを喜んでいたら、ある時、化粧をした婦人が酒宴をしようと男を誘った。化粧ケ久保という原まで来たら、急に女の姿は見えなくなり、魚も一尾もなかったという。
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ギンナン,シロヘビ,オンリョウ,タタリ 1990年 京都府 昔、殿様が糸織り姫を愛するのに嫉妬した者が、姫は他の男と約束を言い交わしたと言ったので、殿様が立腹して姫を殺した。この姫は松平家7代まで祟り、そのため子供が生まれなかった。姫が殺された日から銀杏の木に大きな白蛇が棲むようになったので、これは姫の怨霊が蛇になったものだといわれている。銀杏を食べると腹痛になるともいう。
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シカノコ,イズミシキブ 1931年 佐賀県 昔、子供のいない老夫婦が村の観音堂に祈ると、福泉寺の和尚に子をもらえというお告げがあった。お寺に泊ると、夜更けに赤子の声がしたかと思うと、雌鹿が赤子に乳を飲ませていた。老夫婦がこの子を連れて返って育てたところ美人に育ったが、足の指が2つに別れていて、人間のものとは違っていた。その子が和泉式部で、足の指を隠すために和泉式部はいつも足袋を履いていたといわれている。
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タタリ 1983年 香川県 身分の高い美しい姫が一隻の船に乗って流れ着いた。姫は身重で、船の中にはきれいな衣装や立派な調度品が積まれていたが、悪人が餓鬼のように襲いかかったため、姫も財宝も海中に沈んでしまった。それ以来、不漁や病人続きとなり、仏のお告げで姫のたたりとわかったため、姫を祀ったところ災厄がなくなったという。
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アマノジャク 1960年 福島県 昔婆さんが川で洗濯していると胡瓜が流れてきて、家で爺様の帰りを待って切ってみると中から女の子が出てきたので、瓜姫と名付け機織などを覚えさせた。ある日姫は言いつけを守らず機織り中に戸を開けてしまい、あまのじゃくが姫を食って姫になりかわっていた。
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ダイジャ 1928年 大分県 速水姫という大切に育てられた姫がいたが、年頃になったとき、沈蛇の瀧に飛び込んでいなくなってしまった。姫が飛び込んだ日を命日にして、一周忌の日にお通夜をしていると、姫は以前のままの姿で帰ってきたので、親族は大喜びした。就寝中は声を掛けたり起こしたりするなという姫との約束を破って家人が覗くと、部屋に大蛇がのたくっていた。仰天して騒いでいると、蛇は姿を消した。
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〔ウスグモヒメ〕 1961年 愛媛県 山内式部大輔の娘は薄雲姫という美女だった。結婚の申し入れをはねつけたために戦になり、姫は風透山に落ちのびた。そのうち姫の元に男が通うようになったが、姫が二世の契りを申し出たところ、男は立ち去った。姫は男の裾に糸をつけ、後を追っていくと、風透山の風穴に入って消えていた。姫は驚き、その後病気になって死んだ。
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タテエボシ,カガミイワ 1977年 三重県,滋賀県 鈴鹿峠の旧道にある鏡岩は、昔立烏帽子がこの岩に向かって化粧をしたと伝えられている。
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ウリコヒメ,アマノジャク,ヤマンバ 2001年 石川県 ある日、婆ちゃんが川上から流れてきた瓜を拾って帰った瓜の中に姫がいた。瓜姫小女郎と名づけられた姫が機織をしていると、天の邪鬼がやってきて姫を連れ出し、木につるして自分が姫に化けた。天からの迎えが来たときに、正体が天の邪鬼であることがわかり、天車を持ってきた人は天の邪鬼をひきずり落として踏み殺し、本物の姫を乗せていった。
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ツシロヒメ 1971年 鹿児島県 数百年の昔、敵の軍勢に囲まれた津城から逃れ長瀬まで逃れた姫が海に身を投げた。毎年その時期になると姫の霊魂が白鷺になってドンドロの松の木に来るといわれる。明治中期に硫黄鉱山の仕事をしていた谷山出身の男が人知れずこの姫のもとに通っていた男がいたが、財宝を掘り当てこの男は姿を消した。また二十六年前、長瀬では姫の宝物が光を放っており、これを探しに行った男二人がどこからともなく現れた姫や侍女の乗った舟にさらわれ地球上から消えた。姫のいる幸の国に行ったものか。
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カガミイワ 2002年 滋賀県 鏡岩のおかげでうまく化粧ができて、幸せな結婚ができた女性が多くいるという。
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シカノコ,イズミシキブ 1931年 佐賀県 和泉式部は杵島郡の和泉村にある福泉禅寺の後ろの山で産まれ、鹿の子だという話が残されている。
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(ホトケノカゴ) 2004年 盗賊が中将姫の庵を襲おうとしたが,仏が姫の周りを護っていたため果たせなかった。
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オヒメサマ 1989年 山梨県 お姫坂には昔水溜りがあって、お姫さまがそこに出たからお姫坂と呼んでいる。
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カッパ 1974年 青森県 雷電宮には河童の伝説がある。昔汐立川の上流に姫がいたが、ある日その姫の姿が見えなくなってしまった。ある夜城内の殿の夢に河童が現れ、「私は姫を川に連れてきた河童だが、雷電様の怒りに触れて川が火の海になってしまった。以後こういうことをしない」といった。
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ヒトダマ,ヒダマ 1933年 熊本県 一般に、死というものは予告があるものだと深く信じられている。人魂というものは必ず、その現れた附近、又は方向に死人があったことを意味する。必ず、先ずその魂が肉体を離れるものと言われ、その家の窓から火玉の形で外に出るものだと信じられている。
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ウリコヒメ,テンセイ 2001年 剣持弘子は瓜子姫の物語で、さらわれた姫の言葉の後に「ピーヒョロ」などと、鳥の鳴き声がつくのは、より古い形では姫が殺されて鳥へ変身するという展開であったと類推している。
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クチサケオンナ 1986年 鹿児島県 口裂け女は目が釣りあがり、髪の毛は長くぼさぼさである。また爪が長く、化粧の粉を振りまいたような白い顔をしている。
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ケヤキ 1990年 秋田県 昔落城のとき、敵の辱めから逃れるため、妊娠中の姫が生き埋めにされた。姫を弔うため墓標に槻の小枝を挿すと、それが大木となり「姫埋めの槻」となった。その形は根元が細く、末が太く、またそれをきると熱病にかかるという。
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スジガミサン,(ゾクシン) 1961年 愛媛県 筋神さんの祭神は石川備中守の側室・幼名菊姫とその息子・虎武丸ほか3名。四国征伐の折、援軍を求めた姫が旅路で筋病を病んだ。援軍を得られないまま城が落ち、落ちのびさせた子が殺されたことを聞いた姫も自害した。後に筋病の神として祭られたが、姫が生前冷酒を好んだため、願掛けにはオリカケダルを作って神酒を入れ供えるという。
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