ヒキガエル,ドウサイ 1941年 岐阜県 蟇蛙の表皮が蛙の成長を防ぐためのものであるといい、人がその皮をとったら、蛙が大きくなり、七回同じ蛙の皮を取れば、蟇蛙の妖術を教えてもらえるという。ただ、年に1枚しか剥げず、3,4年したら物凄くでかくなるという。この動物は梅雨によく出るが、子供がそれをいじったらその家の御飯が腐るという。この蟇をドウサイという。
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ダイジャ,カエル 1929年 長崎県 蛇にかまれようとしていた蛙を、庄屋は娘をやるといって助けた。蛇は娘を貰いに毎日やって来て、貰えないと村を大水で流すと言ってきた。庄屋は仕方なく娘を大蛇に嫁がせることにした。嫁入りのために池に行った娘が、大蛇に引き込まれそうになった時、周りから数多くの蛙が出てきて、大蛇に飛びついて食い殺し、娘は助かった。
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キツネ 1931年 東京都 憑いた狐を落とすには、できるだけ食べさせ軒下におっぽり出す。そして一同は残りのものを辻に捨てる。すると狐は落ちる。
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ヘビニョウボウ 1981年 鳥取県 蛇が蛙をのみかけているのを、長者の坊さんが見て、自分の嫁にしてやるから蛙を放せといって放させた。その後坊さんは女房になった蛇と暮したが、しだいに痩せていく。直すには松の上の鷹の卵がいいというので女房は蛇の姿になって待つにのぼっていくが、鷹がつかまえて取ってしまった。
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オオサキ 1966年 埼玉県 オオサキに憑かれるとご馳走を食べたがる。食べる割には体が弱り病気になる。ご馳走を持っていくと布団をかぶって食べる。この病人が転がるようにして苦しんだ後で死んだように静かになったときは、オオサキが離れたのだという。
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ヒキガエル,クチナワ 1976年 愛知県 尾張の江戸の多門で、ある侍の庭に蛇(クチナワ)がいた。その周りをヒキガエルが輪になって回ると蛇が水になった。その上に蛙が小便をかけて帰った。しばらくするとそこに平茸のような物が生えてきた。すると蛙が現れてそれを食べた。
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カエル,ヘビ,ロウバ 1941年 秋田県 百姓が蛇に食われかけた蛙を「娘を嫁にやるから」といって助けた。蛇は人間の男に化けて待っていたが、娘が千本の針でこれを殺した。その後、娘は山道で迷い、山小屋に住む老婆に助けられた。最後に娘は、長者の息子に一目ぼれされて、嫁となった。老婆の正体は百姓が助けた蛙だった。
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タノカミ,カエル 1985年 福島県 蛙は田の神様のお使いである。2重ねの餅をわらぶたの上に載せておくと、その夜、餅を背負っていく。
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カエル,ヘビ 1940年 新潟県 蛇に追われた蛙が飛び上がると、蛇の両目から血が出て負けてしまった。珍しいと思っていると、蛙は右手に釘持っていた。
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キツネ 1982年 新潟県 狐は尻尾で人を化かす。尻尾を立てれば天井へ行き、下げれば下り、横へ倒せば横へ行く。里帰りのときに持たされた御馳走を狙われた人がいたらしい。
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キツネ 1938年 長野県 狐が体の中に入ったとき、口の所へ油揚げを持っていくと、狐が舌を出してそれを舐める。また、狐が寝ているとき、石を投げて起こすと狐に憑かれる。
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クモ 1966年 埼玉県 夏の昼、百姓が滝壷のそばで休んでいると、蜘蛛が現れ足の親指に糸をかけ始めた。かけ終わった蜘蛛は糸を引きながら滝壷の中に消えた。不審に思い、糸をはずして木株に巻きつけておいたところ、「ヨイショ」と声がして木株が引き抜かれ、淵に沈んで行った。
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ヘビ 1989年 長野県 村には底なし沼があり、村人が捕って食べたので沼の辺りには蛙などがいなくなった。あるとき、医者の息子が何者かに引きずられていくのを見、村人たちは慌てて助けた。引きずっていった蛇は沼に飛び込んだ。その日の夢にまた蛇が出て、「底なし沼に引きずり込んで食おうとしたが失敗した。これ以上食い物を捕っていくようなら医者の家を皆殺しにする」と言った。
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オニガタ,バツ 1978年 婦人が鬼形を産むことがあり殺そうとしても殺せず、飛び去って夜になったら再び帰ってきて乳を吸う。旱魃と呼び、女の魃は家のものを盗んで出ていき、男の魃は外の物を盗んで帰ってくる。
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キツネ 1936年 新潟県 縁の下に住んでいた狐が、物欲しそうにしていたので、寺子屋の子供達が食べ物をやった。1人の子供が、狐にあげるご馳走を少し食べた。この子供はうわ言を言うなど、狐に憑かれた。親が狐の穴で謝ると、子供は元に戻った。
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カエル,ヘビ 1942年 新潟県 蛇に呑まれそうになっていた蛙をお姫様が助けてやり、替りに蛇の嫁になる約束をした。お姫さまは針を使って蛇を殺した。姫はかぶると婆に変化できる皮を蛙からもらった。その後、長者の家に皮をかぶって庭掃き婆として入った後、若様に正体を見られ、見初められて嫁となった。
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ビッキ 1977年 山形県 蛙がきれいなおなごに化けて嫁入りした。法事に行く嫁をつけて行ったら、ビッキになって沼で鳴いていた。風呂に入れて煮殺した。
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ナナビノムジナ 1983年 東京都 江戸の五軒丁代町にある蕎麦屋で、縁の下に貯蔵していた下地の出し殻が消えることがあった。犬や狐狸の仕業かと思われたが、数日経って閉店後に門口から何者かが入ろうとし、縁の下に隠れるのがみえた。そして店の者が捕らえたところ、それは年を経た狢で、尾が7つに分かれていたという。
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ヘビ,カエル 1937年 兵庫県 蛇が嫁に来ると聟がだんだん悪くなる。そこへ六部が来て、「鷺鳥が巣を作っているから嫁が上がれば助かる」という。嫁は蛇の姿に戻り卵を取りに行って鷺鳥に喰われてしまう。六部は蛇に喰われそうになっている蛙を助けたものが化けたのだという。
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クダギツネ 1913年 長野県 管狐は伏見稲荷から請けてきたもので、長さ3、4寸位の管に入れて来る。家まで連れてくると管に入れたまま沢山の食べ物を与えて飼っておくが、出してくれと管狐が懇願するため、いずれの飼主もみな外に出してしまう。管から出た狐は鼠の子のように増え、一部は飼われている家から逃げ出して誰でも見境なく憑くという。
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