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怪異・妖怪伝承データベース
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検索対象事例

キツネ,(オンガエシ)
1956年 宮城県
明治中期,この土地に名医がおり,夜中に難産の往診を頼まれた。山の手の沢の奥に別荘風の邸宅があり産室に通された。手当てをし双生児を取り上げた時点で,名医には産婦が異類の者だとわかっていたが,最後まで手当てをしてやった。そこへ年老いた両親が出てきて厚くお礼を述べ,名医は御馳走と包み金を貰って帰宅した。包みの中は本物の小判であった。翌日,前夜の場所と思しいところに人をやったが,そこは人里からやや離れた沢の奥で家などはなく,ただ岩の横穴が一つあっただけであった。部落で尋ねると,その辺りにそういう家は一軒もなく,また昨夜部落で婚礼振舞があった際膳部が一人分なくなったということであった。

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キツネ,(オンガエシ)
1956年 宮城県
大正の初め頃,松山に名医が住んでいた。ある夜急患だというので往診したところ,鉄砲疵で脈も人間のものではない。狐の類だとは思ったが丁寧に処置してやると,立派なお膳の御馳走と謝礼を出された。お金は本物であった。町の某家で婚礼振舞があり,一人分のお膳がどうしても不足していたというので話し合ってみると,昨夜医者が御馳走になった料理と一致した。後日,夜分に老人が訪ねて来て「私は鈴根五郎という狐で,先日治療していただいたのは私の長女です」と名乗り,無理やり又お礼金を置いていった。今でも鈴根五郎という地名が残っている。
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オオニュウドウ
1933年 大阪府
難産の手助けを頼まれた漢方の名医は、依頼者の屋敷へ行って無事赤ん坊を取り上げると、手厚い接待と多額の謝金を受けた。次の夜、医者は昨夜の正体が狐の頭目の妻であることを告げる夢を見たが、その場所に行っても屋敷はなかったという。
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イシガミサン
1978年 広島県
伊勢参りの旅人が岩の上に忘れた包みを村人が見つけ、捨てようとするが捨てても翌日同じ岩の上に上がっており、それが数日続いたので中にあった包みをあけると玉串が入っていた。それを神体にして岩を祀った。その後、石家がのみで割ろうとしたら真っ赤な血が出た。この石は毎年大きくなり、天上の高さまで伸びた。
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オハルキツネ
1937年 福井県
夜中に医者が難産に呼ばれ、大屋敷で8人の子供を取り上げた。翌日にはお礼を届けに来たが狐だと分かっていた医者は、葉っぱだと思って外においてもらった。翌朝外に出ると、底には山積みの本物の金が置いてあった。
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サル
1963年 群馬県
明治43年、妙義山麓谷間で洪水があり、入山地方だけで13人が死んだ。その前夜、山の猿が降りてきて死者が出た家の戸を一軒一軒叩いて触れて回ったという話があった。
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タタリ
1991年 愛媛県
ある人が家を建てたら、3年に一人ずつ死んだ。祟りのある土地というのもあるかもしれない。
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バケモノ
1978年 和歌山県
昔、六地蔵の下に小判などの秘宝があり、他の土地からきた人が、その小判を掘り返して盗んだために、そこには化け物が出るという話である。
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キツネ
1974年 京都府
孝菴維則という名医がある夜床につくと、フグの真子食って腹が痛いと呼ぶ声がするので、見ると狐であった。薬を調合して与えると静かになった。翌朝門前にまぐさが山と積まれていた。
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イシ
1977年 静岡県
水窪の奥に「長者屋敷」という場所があり、そこにある3つの石を起こそうとすると、目がつぶれたり死んだりする、と言われている。
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サワノヌシ
1961年 岩手県
くろふちという沢にはぬしがいて、「通して下さい」と言わないと通してくれなかったという。
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キツネ
1939年 青森県
ある産科医のところへ、義姉がお産で苦しんでいるという女が来た。医者が見に行くと若い女が難産で苦しんでいたので、手当てして出産させた。お礼に渡された包銭を翌朝見ると、木の葉になっていた。
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キツネ
1956年 宮城県
明治の中頃,ある男が婚礼に参加し折詰めやお土産を貰っていい機嫌で帰ってきた。しかしいくら歩いても家の近くにある筈の森が見つからず,気がつくとまた元の場所に戻ってきている。落ち着いてよく見ると,そこにはちゃんと森があった。帰宅してみるとお土産はみんな無くなっていた。その場所ではしばしば村人が狐に騙され,道に迷わされて食べ物を巻き上げられた。
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イキニュード
1952年 神奈川県
イキニュードが出る沢がある。出てきて人を取って食う。
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カッパガミ
1956年 宮城県
農夫が馬の尻にくっついた河童を捕らえるが、向後人や馬に仇をするでないぞと放してやる。その後、農夫の家で振舞に膳椀が足りないと、不足の分だけ前夜軒先に置いてある。振舞が終ったのち元の所に置くと夜中に運び去る。あるとき椀の蓋をなくしてそのまま軒下に置いたら、以後持ってこなくなった。河童が助けられたお礼によその家から持ってきていたので、一つでもなくしては先方に申し訳ないと思ったのだろう。河童はいたずら者ながらも恩も耻も知っているといって、祠を立てて祀ったという。
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キツネ
1943年 福島県
相撲自慢の男が御馳走に呼ばれ、土産物をもらう。狐に取られないよう風呂敷で頭に結びつけての帰り道、相撲仲間に会って一勝負する。相手を負かし気付いてみると風呂敷包みがない。狐にしてやられたと気づき、翌朝戻ってきてみるとずたずたの風呂敷だけが落ちていた。
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トラネコ
1960年 宮城県
昔、虎猫が化けて、毎夜毎夜沢のほとりで小豆をといで人をばかにしたので、そこを猫の沢というようになった。
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キツネ
1970年 福島県
狐が難産だったので福良の本田医者へ頼みに行った。莚を人力車と思って乗せられて、三代の山王坂の“ごすてんのうさま”まで来た。無事に子どもを取り上げて泊まって、御馳走が出たが、それは吉野屋の見参の御馳走を持ってきたものであったが、払われたお金は本物であった。これは明治10年か15年あたりの話である。
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キツネ
1930年 長崎県
男嶽山に住んでいた狐が人に化けて産婆を迎えに行った。狐は無事に産を済ませ、産婆はそこで夕食を食べて泊まり、お礼の包み金をもらった。しかしその料理や金は狐が近所から盗んだものだった。
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オソロシイクビ
1989年 長野県
中山の向こうにある川を渡ったところは良い土地で、昔はそこに5・6軒の家があった。ところが田畑仕事のときに土中から恐ろしい首が出てきた。また、夕方になると葬式のようなことをする人が出てきたりしたので、皆で溝口に移ったという。
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キツネノヨメイリ
1988年 茨城県
杉平集落の奥に沼の入りというところがあり、そこには狐の嫁入り場と呼ばれる窪地がある。そこには絶対に木が生えないという。
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キツネ
1999年 宮崎県
本庄の医者が、夜中に難産で呼ばれ、人力車で往診に行く。どことも知らぬ山道を遠くまで連れて行かれ、立派な家に着き、赤ん坊を取り上げた。そのご酒肴でもてなされ、目を覚ますと野っ原に寝かされていた。狐のお産を助けたのだった。酒肴は、村の頼母子講から盗まれた本物だった。
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