テングビ 1991年 静岡県 夜、山のホツ(尾根道)にチラチラと提灯が並ぶのを天狗火という。佐久間町の草木と西浦の間の峠で見た人がいる。
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オトラギツネ 1979年 愛知県 流れ玉によって片目を失ったオトラ狐が棲みついた。眼の悪い人がいると、オトラサンが祟った等と言う。目の病をもたらし、特定の家に代々憑く。
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オオオンナ 1982年 京都府 元禄15年1月13日、丹後国与謝郡上宮津村で疫病が流行り、おさまっていった。ある百姓が1月7日の夜半身の丈1丈(約3m)余りの女が白装束で松の元にいるのを見て以来寝込んでしまった。熱におかされ口走るには、我は昔の城主に仕えた女で、讒言により処刑された。その無念を晴らす為に疫神とともに疫病を流行らせている。命日2月17日に弔いの祭を行えば今後村の守り神になるといった。
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コウボウダイシ 1976年 京都府 年越しの夜に、ある家に乞食が1人一夜の宿を求めてきた。何もないが寝るだけならと言って、炉端に泊めてやった。翌日、乞食は一本の大きな金の棒になっていた。乞食は弘法大師だという。
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ユウレイ 1987年 長野県 幽霊は,恨みや怨念を晴らすために出てくる。
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コウボウダイシ,カレミズ 1948年 兵庫県 昔、乞食坊主がある家で茶をのませてくれといったが家のものは「お前みたいな乞食坊主によう飲ませぬ」といって断った。坊主が、「それでは結構だ」といって去り、それ以来、ここには水が出なくなったという。
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タタリノアルヤシキ 1956年 宮城県 今でも佐久間屋敷と呼ばれるところがある。昔この地方を治めていた佐久間家で一人の女中が非業の死を遂げた。その祟りで同家は滅び,以後誰が住んでも凶事が起こるという。今は畑になっているが,黍・菊などは育たないといわれる。
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エギリドリ 1931年 沖縄県 エギリドリは夜行性の鳥である。この鳥が通ったところでは疫病が流行ったといわれている。
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ビョウマ 1933年 大阪府 疫病が大流行した明治初年の事、夏の日没時に怪異なる容貌をした乞食坊主が、ある商家の店先に立った。妻女が箒で追い払うと、坊主は斜め向かいの家へ入った。その家では夜半から疫病を発病する者が出、翌朝には死んでしまった。
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カミサマ 1936年 東京都 神様が子供を千人食い殺すと言ったときに、夏みかんの皮を3つに割って逆さに吊すまじないをしなかった家では、子供が死んだ。疫病が流行るのは神様が子供を食い殺すのだという。
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ダル 1977年 和歌山県 三川から富里へ越えてくる峠で、空腹を我慢していた人が死んだ。その人の霊がダルになったのだという。峠を越す前には、必ず物を食べた。
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(ナツカレルヤマ),[ヤマンバ] 2001年 静岡県 夏焼村は、夏になると草木が枯れる山があるのでその名が付いたという。またこの山には山婆が住んだ跡があり、本来は亀の甲山であるという。
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キツネ 1938年 青森県 爺に化けた狐を婆が機転を利かせて捕らえ、村人皆で殺してしまった。
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カミサマ,ウンサダメ 1967年 新潟県 昔、乞食が村のお宮に泊まっていると神々が村で生まれた男の子が20歳で蜂に刺されて死ぬと話しているのを聞いた。20年たって乞食が村に再び訪れると、そのとき生まれた子が鉢に刺され死んで葬式をしていた。
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オウテクレババ 1954年 奈良県 昔、よく聞かされた話に、山道の石舟という峠におうてくれ婆が出るというのがある。
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タタリ,ヤマブシ 1935年 長野県 山伏が百姓に道をたずねたが、諍いになって殺された。何年か後に疫病が流行り、一人の病人が、神がかって告げるには、殺された山伏の死骸に木の根が絡んで苦痛なので、静かな場所に移してもらいたいとのことである。さっそく鎮め祀ったのが大平霊社である。
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ヘソイシ 1967年 福島県 岩穴にあるへそ石は人のへそに似ているからそう呼ばれている。この石を穴から取り出したら暴風になったので元に戻したという。この石が見えなくなると嵐が起こるといわれている。昔、房州の船がこれを持ち帰ったら疫病が流行したといわれ、また、房州の海岸にこの石が流れ着いた時に、村人が藁打ち台に使ったら疫病が流行り、占ってみると、自分は永崎のへそ石だ、返さないとますます病気を流行らせるといわれたのでその通りにしたこともあるという。
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ダツエバ 1988年 東京都 寒い夜、ある乞食が仏堂の奪衣婆像から綿を盗み、他所で寝た。すると夢に奪衣婆が出て「盗んだ綿布団は暖かろう」という。乞食は驚いて罪を悔い、翌日、綿を返しに行った。
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イヅナ 1930年 長野県 買ってきたいづながあまり良くないものだったので、ふえて人にとりついて疫病になった。いづながとりつくと目がつりあがって顔がこわくなり、油揚の鰻のようなものばかりたくさん食べるが体は痩せる。お犬様をお招きして祀ると疫病はでなくなった。
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オトゴエトウゲ 1965年 宮崎県 オトゴエ峠は霧が深いところで、不思議が起こる。あるときそこを通ったら、えらい雲がかかってきたが、刀を抜いたらスーッと消えたという。オトゴエ峠は死人を担いで越えるものではない。
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オオモトジンジャ,エキビョウ 1944年 島根県 大元神社の社地を伐って畑にして楮を植えたら疫病が流行って多くの人が死んだ。この村のある間、毎晩燈明をともしますから疫病を払ってくださいと祈願したら病気が治った。今でも、毎晩村中順番に燈明をともしている。
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