クモ 1979年 岐阜県 蜘蛛淵に釣りに行くと淵から蜘蛛が出てきて釣り人の足に糸を掛けた。糸を外して切り株に掛けておいたら、蜘蛛が糸を引っ張って切り株は淵に引き込まれた。蜘蛛は淵の中で笑っていたという。
類似事例 |
|
クモ 1929年 宮城県 澱橋の土手の淵で釣りをする男の足に蜘蛛が淵から出てきて糸をつけた。男がその糸を近くの柳の大木に移しておくと、突然柳が引き倒され、淵へ引きずり込まれた。そして、淵の中から「賢い、賢い」という声がした。この淵は賢淵と名づけられた。
類似事例 |
|
リュウグ,リュウグフチ,(シンジョ) 2003年 山梨県 桂川の杵岩近くの深い淵を竜宮淵とよばれ、あそこに落ちてしまった1人の百姓が、淵の底に神女に会って、「何でも欲しい物の名を紙に書いて淵に投げいれるが良い」と神女にいわれたという。
類似事例 |
|
ヒメ 1973年 島根県 姫が淵は、淵の底で姫が機を織っていると伝えられている。淵に石を投げ入れると雨が降る。また、淵を干したら大雨になったという。
類似事例 |
|
フチザル 1924年 岩手県 安部家の座敷にいたものは、近所の淵から上がってくる淵猿(=河童)というものだといわれた。
類似事例 |
|
サカナ,オトンボブチ 1971年 長野県 川の水が枯れても常に満水の淵があった。ある日、猟師がその淵のそばを通った時、魚が突然飛び上がって淵に飛び込んで「おとんぼよう」といった。それからおとんぼ淵と呼ばれるようになった。
類似事例 |
|
デンパチクモ 1968年 岡山県 はたきの淵ではでんぱち蜘蛛の民話が伝えられている。この淵の水を干してしまうと、淵のヌシが怒って雨を降らせると言う。
類似事例 |
|
ヨルグモ,アサグモ 1978年 静岡県 夜蜘蛛は殺せ、朝蜘蛛は殺すな。夜、山小屋で座っていたら、足の間を何度も蜘蛛が往復して糸を張り、「それ行け」と言ったとたんにその人は引かれてしまった。それで夜蜘蛛は殺せというようになった。
類似事例 |
|
フチノヌシ,クモ,ガエル 1936年 鳥取県 やりこという者が山に行ってたばこを吸っていると、淵から主が上がって来た。蜘蛛が出て来て、やりこを淵に引っぱり込んでしまった。そして母親が番をしていたが、ガエルみたいなものに化けて上がってきた。そして巌峯寺に行くとガエルになって、化けて岩になった。
類似事例 |
|
ゴゼンサマ 1967年 福島県 乙女淵とか御前淵と呼ばれているところで、昔、大家の娘が紅花を摘みに行って、水鏡で自分の顔を見ていたら、御前様にみいられ淵の中に引き込まれた。その後、ある男が淵に鉈を落とした。鉈の柄が近くに見えているので取りに入ったら、前にいなくなった大家の娘が機を織っていた。娘は、ここにいることを誰にも話さないでくれと、布をくれた。男が淵から上がると3年が過ぎていて、家では三回忌が行われていた。もらった布はいくら切ってもなくならず、どこまであるのかとほぐしたら、そのとたん男は死んだ。盆の16日はこの淵へ流し機といって、機をつくり流すという。これをしなければケチがつくといわれ、どんなことがあってもやらなければならないといっている。
類似事例 |
|
ワンコブチ,リュウ 1989年 長野県 昔、村人は何かあるたびに淵の主である竜から椀を借りた。いくつ貸してくれと頼むと、その数だけ淵の底から出てきた。ある人が借りた内の数個を返さなかったため、以来、淵の主は椀を貸してくれなくなった。わんこ淵はおお淵といい、小道木地区にある。
類似事例 |
|
ヤマンバ,クモ 1981年 和歌山県 山姥が蜘蛛に化けて自在鉤から家に入り、家の人を見な食べてしまった。だから「夜の蜘蛛は親に似ていても殺せ」という。
類似事例 |
|
ヒトトリフチ 1991年 奈良県 人取り淵というものがあり、昔から子を取られたという伝説がある。今から70年ほど前、人取り淵に行くと、子取りが出るといって、よく脅かされた。
類似事例 |
|
クモ 1929年 岩手県 淵で男が釣りをしていると蜘蛛が編笠と淵を往復して糸を掛けていた。その糸を橋の柳に移しておくと、水中に夥しい声がして、柳は淵へ引き込まれた。
類似事例 |
|
ウナギ,クモ 1982年 宮城県 熊ん堂という岩穴の主の鰻と蜘蛛が喧嘩をし、蜘蛛に胴体を切られた鰻が淵をせき止めたので、熊ん堂淵は底なしになった。
類似事例 |
|
タテイワ 1987年 長野県 立岩の川際には高さ60メートル,直径10メートルほどの大岩があり,およそ三等分に当たる場所に割れ目がついている。これは昔,鬼が岩を3回に分けて運んできて積み重ねた跡だという。
類似事例 |
|
カッパ 1987年 長野県 えご淵にはかっぱがいる。暗くなると出てきて人を騙すという。
類似事例 |
|
ダイジャ 1974年 和歌山県 イトウノ淵という淵があり、ここに大蛇が住んでいたという話がある。
類似事例 |
|
オニ,クモ 1989年 兵庫県 大晦日の夜には、年桶を祝い込むまではいろりに火を焚いて寝ずに待たねばならないといわれている。昔鬼がいて毎年この晩には村に来て一人ずつ食っていたが、ある年「あの家にはオジイ一人しか居ないので蜘蛛に化けていろりから降りオジイを食べてやろう」と鬼が話しているのをお爺さんが聞いて、その夜若い者に集まってもらいいろりの火をどんどん焚いて、降りてきた蜘蛛を火の中に投げ込んで助かったといわれる。このため、年取り火は大きく焚き、夜蜘蛛を嫌うという。
類似事例 |
|
ヤマブシイシ 1982年 群馬県 2メートルくらいの石で、さわると病気になるといわれている。
類似事例 |
|
アオダイショウ 1937年 愛知県 昔、村人が牛ほどもある大きさの金の鉱石を見つけた。村人は喜び酒宴を張った。ところがにわかに曇り大雨になって鉱石は青淵という淵に沈んでしまった。鉱石は今も青淵に沈んでいる。青淵に青大将が常に住んでいるという。
類似事例 |
|