オニ 1975年 広島県 備後国帝釈山の谷川に鬼橋という名の橋がある。神代の昔帝釈天が眷属の鬼に一晩でかけさせたといわれている。昔はこの橋を渡れたら浄土に、渡れなかったら地獄へ行くと言われていたが今は渡る人もいない。
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オニ 1929年 大分県 橋の形をした岩がある。昔鬼が一夜のうちに橋をかけようとしたが、鶏が鳴いたので中止した。その橋の一部が、岩だと伝えられている。
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ヒトバシラ 1915年 大阪府 夫婦橋という橋が堀川に架かっている。昔、ここに何度橋を架けてもそのたびに落ちた。ある時夫婦の心中があったので、これを人柱にしたら、ようやく橋を架けることに成功した。それでこのような橋の名がついた。
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キツネ 1981年 和歌山県 1974年に木の橋が落ちて鉄筋の橋に架け替えるまで、小さな橋を架けて代わりにしていた。話者がそれを渡っていたところ、上流に立派な橋ができあがっていて、近くの陸を息子が檜林に歩いていったので、声をかけたが返事がない。不思議に思って帰ると息子は家にいて、林には行っていないという。橋もまだ出来上がっていなかった。狐の仕業。
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オオビト 1976年 和歌山県 大人が天から下りてきて、一夜のうちに荒地を切り平げて人の住めるようにした。村人は喜んで、七堂八社を作り、大人を大梵天として祀った。
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アズキトギ 1987年 長野県 昔,部落の真中を流れる川に「すくじの橋」という木の橋がかかっていた。秋の夕暮れの頃,ある村人が橋を渡ろうとすると橋の下から女のすすり泣くような声と,ショキショキと小豆をとぐような音が聞こえてくる。他にも聞いたという者があり,2,3人の若者が正体を見届けるため橋の傍の物陰に隠れることになった。夕暮れ時になると音がするので橋の下を捜したが何もいない。その後しばらく音はしなかったが,また耳にする者が増えだした。不思議なことに橋を渡ろうとすると泣声や音はやむのだが,通り抜けてしまうとまた始まる。振り返るとまた物音がやむ。いつの間にか「あずきとぎの女」と呼ぶようになった。
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コウボウダイシ,ウナギ 1950年 群馬県 それは昔弘法大師が川を渡れなくて難儀していた所、鰻が橋になり助けたので、鰻橋周辺では鰻をとらない。
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キツネ 1938年 岐阜県 祭りの帰り道、橋を渡ろうとすると橋が急に二股になり渡れなくなった。背負っていた孫がご馳走を落としたというので探したが見つからなかった。気が付くと道を外れた河原に立っていた。狐の仕業である。
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ゼニ,カメ 1929年 茨城県 昔から、銭の斑紋がある亀がいる。その名をとって、ここに架けられた橋は銭亀橋と呼ばれている。
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キツネ 1984年 大阪府 大正橋の橋のハシアガリに出る狐はベッピンさんであったという。
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ウツクシイオハナバタケ,カワ,ハシ,ハヤクコッチヘコイトイウコエ 1977年 福島県 臨死体験。腸チブスで意識不明のとき、一面の花畑に橋のかかった川があり、大勢の人が自分を呼んでいるのを見た。橋をどうしても渡れずぐずぐずしていたら、耳元で声が聞こえて気がついた。
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シロヒゲノロウジン 1938年 福島県 明治年間の大洪水と伝えられている話によると、多くの橋は皆押し流されたが、村の中央にある橋だけは高く、丈夫であったので残っていたが、川上から巨大なボコテイに乗った白髭の老人が手に鉄の斧を持って降りてきて、その橋を打ち壊していったという。
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ガラッパ 1982年 鹿児島県 夜になると、橋の上にガラッパが現れ、通行人に相撲を挑むので、その橋を夜一人で渡る人はいなくなった。
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リュウ 1986年 茨城県 猿島郡総和町を弘法大師が通りかかった時、橋が無くて川を渡れず困っていると、老人が出現し、柳の枝を折って橋とした。老人は龍と化して昇天したという。
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ユメ,ハシ 1980年 和歌山県 夢で橋を渡ってしまうと、死ぬ。
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ササヤキバシ 1967年 福島県 長者の娘のもとに通ってきた精霊のいる大杉で作った橋は、夜中に橋を渡る人にささやくという。
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〔ムクイ〕 1978年 東京都 ある吝嗇な長者が金銀を人の来ない原に埋め、手伝った人をくらし橋で殺して川に流した(よってこの橋を姿不見(すがたみず)橋や俤(おもかげ)橋という。するとその報いを受けて長者の娘が蛇になった。長者は改心して入道した。
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キツネ 1938年 長野県 女性二人が橋を渡ろうとするが、いつまでたっても橋にたどり着かない。実は畑の中を歩き回っていたのだと後で気付く。
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カワウソ 1985年 愛媛県 竜華山の前に橋がある。これが時々2つになり、一方に人がいる。その橋を渡ろうとすると川へ落ちる。かわうその仕業と聞いた。
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ウシオニ 1976年 島根県 雨が続き湿気が多い時、橋の辺に牛鬼が出る。ある人がそこへ行った時、白く光るものがひらひらたくさん飛んでいた。橋を渡るとそれがまとわりついた。近くの人家で聞けば牛鬼に会ったのだろうと言った。
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ラセキミョウジン,アマンジャク,イワノカケハシ 1913年 新潟県 羅石堂近くにある岩の掛橋の由来。昔、羅石明神が越後と佐渡の間を連結しようと、眷属を使役して橋を掛ける工事をはじめた。けれども眷族の中のアマンジャク(天彦または山彦)が鶏の鳴き真似をしたので、明神も眷属も姿を隠し、橋は出来上がらなかった。岩の掛橋はその時の名残だと伝えられている。
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