ゲドウ 1980年 広島県 外道には蛇外道・犬外道・狐外道・野外道など様々な種類がある。一般的に、憑かれやすいのは女性と病人であり、子供には憑かない。一度に複数憑かせることもできる。憑かれると、軽いときは精神異常や不測の事故が起こるが、ひどいときは狂い死にする。憑き物筋は外道神を持っているため栄え、怨恨によって外道を憑かせるという。縁組みに付随し、嫁に行った娘から嫁ぎ先にも筋が発生する。
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ゲドウ 1913年 外道は人に憑く。外道の足あとは二重だという。外道は遠方からでもやって来て憑く。20余里も隔たったところから、荷車の荷物の間に隠れて来たこともある。
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ゲドウ 1922年 徳島県 阿波の外道には家筋はなく、また個人に憑くのではなく家に憑く。恨みや恥辱を受けたとき、またその怨みを晴らすため自殺した時に憑くものを外道という。もし家に外道ができるとその家はどうしても栄えることなく衰退するという。阿部家で金子が紛失した時に下女を疑い、その潔白を晴らさんが為に下女が縊死を遂げ外道となった出来事を歌った歌がある。
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ゲドウモチ 1922年 広島県 外道持も獣を飼う。土竜よりも大きく鼬よりも小さく、茶褐色をした足の短い動物という。外道持の家に女の子が1人生まれる毎に獣は75匹増え、その家から嫁を取ると75匹を連れて外道持になり、その嫁が女を生むと倍になる。普段は床下などに住み、人に憑く時は目に見えず往来するが、春には畑などで群れて遊んでいることがある。75匹の中には医者もいれば按摩も祈祷者もいて、仲間が寄り集まって看護し、殺されても形のある限り蘇生する。鳴き声は蛙に似ている。食べ物の小豆飯をやらないと家の者にも祟る。外道持ちが憎いと思えばすぐに憑く。
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ゲドウ,トウビョウ 1959年 広島県 外道やトウビョウを信じていた地方では、病人が出ると近所の世話好きな婆さんや女房たちがトウビョウをお灸で退治をした。外道は、ムナジの霊力、トウビョウは蛇の霊力であると言う。どちらも筋があり、人に憑く。
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アラガミノイキアイ,チヌシサンノイキアイ 1958年 香川県 小豆郡小豆島土庄町では、表を歩いていて急に寒くなったり、熱が出たりすると、荒神のイキアイ、チヌシサンのイキアイなどと呼ぶ。迷っている霊がついてるのだという。
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ゲドウ 1921年 徳島県 誰かがある人への怨みをもったまま死ぬと、その怨みの対象になった人の家は「外道が出来た」といわれ、長く栄えることがない。
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ガキボトケ 1963年 岡山県 ガキ仏は人に憑くことはない。
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ゲドウ,ゲドウ 1922年 島根県 ゲドウは御馳走が欲しくてよその家に行ってつく。外道の憑いた人は気狂のようになる。そうなると祈祷をしてもらい落とす。外道のついた人は4足で歩いたり、自分の好きなものを欲したりする。ゲドウを持つ家は多くは金持ちであるがその家とは縁組をしない。ゲドウは75匹いるという。御櫃の縁をしゃもじで叩くとその音を聞いてゲドウが寄ってくるという。
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ムエンサマ 1940年 埼玉県 子どもや結婚せず死んだ者は無縁様になる。無縁様は食べ物にガツガツしている。
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イヌガミ 1949年 大分県 犬神の正体は犬ではなく、鼬よりも小さく口先が尖っている、外道と同様鼠のようなものだ、犬ではなく蛇だ、などと言われている。ただ、犬神に憑かれた人は他に噛付くと言われ、この点は犬らしく思われる。
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ゲドウ,イヌガミ,ツキモノ 1953年 山口県 外道や犬神はどちらもねずみくらいの小さい動物で、憑いている家筋の人にしか見えない。憑いている人に使われる、もしくは思っていることを察して他人に災いを成すという。家筋の女を嫁にもらうと、もらった家の筋になる。その他偶然の機会に憑かれることもあり、また人間だけではなく食物にも憑く。
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ガキボトケ 1964年 滋賀県 山などで急に腹が減ることをガキ仏に憑かれたという。山で弁当を開くときには「ガキにあげます」と言って少しとっておく。とりつかれた時には残したものをあげればいい。
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ツヅミノオト,ケンゾク,フウランゲドウボウ 2000年 京都府 松浦将監直国は、8月15日の夜内裏で催された月見の宴で、帝に「珍しいことを奏門せよ」と仰せられ、「清水の堂の上空に鼓の音が鳴り、数百人が同音で呼ばわる声がする」ことを申し上げる。帝は安部安成を召してこのことを問わせると、安成が「第六天の魔王が御世を傾けようと眷族を連れて下ってきた」と言うまもなく、燈火が消え暗雲の中から鼓の音が雷電のように鳴り、数百人の声でどっと笑った。満行がこの騒動を聞きつけ、矢で外道の眉間を射て、その右手を切り落とすと外道は消えうせた。
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ヒダルガミ 1992年 ひだる神に憑かれると厄介である。飢えて死に、無縁となった人の霊が憑いているという。この霊のために盆には無縁仏供養をする。ひだる神も、弱い神なので力尽きた魂が集まってこの神になったのかもしれない。
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ゲドウ,イラズノマ 1957年 愛媛県 主人を殺した男が殺されて外道になった。28日と1日に音がして祟るので、主人の部屋を「入らず」にして男を祀った。主人の家の跡は娘が継いだが、弟妹に馬鹿が出て、主人が弟を殺した。
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ムエンサマ 1943年 茨城県 大島の無縁様は女性からの信仰が篤い。無縁様は女の親子の行き倒れを祀ったとも言われ、夢に山伏が現れ祀ってくれと頼んだという。
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ガキダロ,ガキダロサン,ヒダルカミ,ガキ 1974年 奈良県 南大和では、盆に祭る無縁の亡霊をガキダロ、あるいはガキダロサンという。ヒダル神のガキも同じ信仰であろう。
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オシオリサマ,アシガルサマ 1985年 愛媛県 集落の入り口には、シオリ谷の名称がある。昔柴折りさまを祭った跡である。集落を出る時柴を折って供えると足が軽くなる。1つには悪魔外道、悪病が集落にはいるのを防いだものである。
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ムエンサマ 1964年 福島県 無縁さま(無縁仏)をそまつにするとたたりがあるという。かぜさえ無縁のたたりといわれた。
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シュテンドウジ,イバラキドウジ 2001年 京都府 丹波国大江山に酒呑童子という鬼がいた。その由来。国上村に佐渡隼人という人がいた。子供がないので戸隠山に請願し、男子が生まれたので外道丸と名づけた。7才から国上寺にはいったが、17歳には美人だったので婦人にもてて、国上の山中へ入り酒を飲んでいた。人々は酒呑童子といった。外道丸は信州戸隠山へ飛び入り、里人を貪り食ったが、村人が戸隠大権現に祈念し大江山に飛び去った。召使の中に茨木もいた。茨木は邪心でついに鬼となりその家の破風より飛び出し、14、5年前から大江山に住んでいた。酒呑童子と茨木は争い、酒呑童子が勝った
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