オオオトコ,ヤマノヌシ 1976年 新潟県 槍が上手な狩の名人が、御神楽岳のおりんという場所に出かけたところ、夕方になって迷ってしまった。煙草を一服していたら、6尺(180㎝)もある化物が出てきた。「何処から来た」と聞かれたので、狩に来て迷ったと言ったら、「ここは人間の来るところではない。すぐ帰れ。俺に会ったことをしゃべったら、命は貰う」と言われた。狩の名人はそこを立ち去って家に帰り、このことは長らく黙っていたが、臨終の床で周りの人に始めて明かした。この大男は山の主だったのだろう。
類似事例 |
|
ヤママツリ,オオニュウドウ,キジン 1973年 富山県 二月二日に猟師たちが小又谷のヤエンコウをとりに行った。突然大入道が現れ火炎を吹き、猟師たちの槍を溶かしたが、広田源吾の槍だけは溶けなかった。その槍は上市町稗田で鬼神が一夜に九九九本を鍛えた中の一本であった。霧の中、その槍から放たれる光を頼りに家までたどり着いた。以来二月二日は山祭とした。
類似事例 |
|
バケモノ 1976年 秋田県 住職を化物が食ってしまう寺があった。片目の坊主がある日やって来て寺に住むことを申し出た。坊主は寺の化物と問答のかけ合いをして勝ち、化物を退治した。化物の正体はむじなであった。
類似事例 |
|
バケモノ(ゾクシン) 1920年 兵庫県 化物にあっても、振り返ってはならない。化物は暗夜でも着物の縞模様ですぐわかるので、化物だと知られやすい。
類似事例 |
|
ザシキワラシ 1977年 青森県 話者の家に伝わっていた真田大幸ゆかりの槍を人にあげてしまったら、ザシキワラシがでるようになり、毎夜奥座敷をノッタラクッタラ歩く音がするようになった。槍を返してもらったら、出なくなった。
類似事例 |
|
オサエブチ 1976年 山口県 おさえぶちという化物がいる。
類似事例 |
|
ツバキノツチ 1938年 新潟県 化物が出る寺に僧が泊まっていると、大坊主が出てきた。僧が、化物は大蟹や大鯉や椿の槌などが化けたものだろうと言い当て、最後に地獄に行けと言うと、それ以来、化物が寺に出る事は無かった。
類似事例 |
|
ノシ 1959年 徳島県 ノシは、淵にいる化物のことである。
類似事例 |
|
ベカコ 1959年 徳島県 ベカコとは、化物のことである。
類似事例 |
|
タヌキ 1969年 三重県 鉄砲名人のじょもんが化物退治に出て、行灯の火で機を織る女の化物の行灯を撃って退治した。狸が目玉を行灯にして化けていた。
類似事例 |
|
サンボンアシノキツネ 1990年 秋田県 山仕事で百物語をしたら、化物が出てきて寝ていた30人の舌を抜いて殺した。ご飯炊きは寝ずに起きていて、化物の足をまさかりで切った。その化物は黒沢川の3本足狐だという。
類似事例 |
|
オサンキツネ 1956年 宮城県 六槍というところで,狐が女に化けて現れ,通行人をたぶらかした。「おさん狐」と言う。
類似事例 |
|
ツチノコヘビ 1965年 岐阜県 奥美濃の槍ヶ尖山付近で見た人がいるとか。
類似事例 |
|
(ゾクシン) 1984年 山梨県 怖がっていると天狗が出るといった。
類似事例 |
|
オジョモ 1973年 香川県 オジョモとは魔物、化物のことである。
類似事例 |
|
シロギツネ 1976年 長崎県 肥前島原の弓術の名人の夢に狐が白髪の翁になり現れ、明日国主の前で御覧の狩がある。その時助けて欲しいと語った。当日獣を助けず射殺した。酒宴の席で夢の事を語ると、国主はひどく悲しんだ。弓術の名人はその後貧窮して子孫は絶えた。
類似事例 |
|
(ゾクシン),バケモノ 1935年 栃木県 夜に口笛を吹くと、化物が出るという。
類似事例 |
|
アヅキトギ 1976年 山口県 あづきとぎという化物がいる。
類似事例 |
|
ケンムン,ケンムンマチ 1981年 鹿児島県 目脂が出て赤く腫れ、痛みを感じると、ケンムン(化物)に目を突かれたという。ケンムンはケンムンマチ(化物火)を点滅して道を迷わせて危害を加える奇怪な存在であったといわれる。
類似事例 |
|
ダイジャ 1933年 香川県 弓の名人が大蛇退治に行ったとき、娘が来て、母が死んだから早く帰れといった。不審に思ったが、急いで帰ると、そんな様子はなく、娘も覚えがないという。次の日、また同じ事が起こったので、今度は耳を傾けずに大蛇を退治した。
類似事例 |
|
バケモノ,ヒトツメ,ミツメ,キツネ,ムジナ,ニワトリ,タイコノウチボウ 1941年 秋田県 ある化物寺に旅の僧が来る。一ツ目、三ツ目などの化物が丑満頃に現われるが、僧はこれを退治した。翌日、化物どもは狐、狢、雄鶏、打棒などの正体を現して死んでいた。
類似事例 |
|