ゴフ,(サムハラ) 1973年 福岡県 「■□■△」(■は手偏に「合」の下に「幸」。□は手偏に「台」。△は手偏に「己」の下に「口」)の4字を書いて、護符とする言い伝えの1つとして、ある人が鶴を捕まえた時に、その翼に「■□■△」の四文字が記された小牌があった。これは長命の符字だろうと思われたという。
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ゴフ,(サムハラ) 1973年 埼玉県 「■□■△」(■は手偏に「合」の下に「幸」。□は手偏に「台」。△は手偏に「己」の下に「口」)の4字を書いて、護符とする言い伝えの1つとして、寛文8年に紀州の鉄砲師である吉川源五兵衛が江戸に来て、大宮鷹場の中にある吉野村で白い雉を撃ったが当たらなった。ようやく罠でつかまえたが、その背中には「■□■△」の文字が書いてあった。これは怪我除けの護符かと思い、的にこの文字を書いて撃つと、やはり当たらなかったという。
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ゴフ,(サムハラ) 1973年 東京都 「■□■△」(■は手偏に「合」の下に「幸」。□は手偏に「台」。△は手偏に「己」の下に「口」)の4字を書いて、護符とする言い伝えの1つとして、天明2年に新見某が九段坂を馬で通っていた時に落馬して、数十丈の深い牛ヶ渕まで転げ落ちたが、人馬ともに一つの傷もなかった。それはある年に彼が狩りで雉を撃とうとしたが当たらず、何とかして捕まえた雉の翼に書かれた四文字を懐中にいれておいたからと言った。
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カリ 1979年 奥州の海辺には、毎年秋に雁が口に一尺余りの木をくわえてやってきてそれを落としていく。春になり雁が帰るときに、また木をくわえて行くのだが、来た時より雁の数が少ないので木が残るために、その木を燃やして浴場を設け雁を供養する。これを雁風呂という。
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〔センニンノモジ〕 1982年 慶長3年に大樹公(徳川家康)が狩りの時、鶴の羽裏にあった4つの文字を書いたという。この文字を天狗に遣われたという虎吉に見せると、仙人が常に唄う符字のようなものの中にある文字であるといった。
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シロイイヌ 2001年 青森県 臼は燃やしてしまったと言われたので、爺さんはその灰をもらって来たが、雁が飛んできた時に風が吹いてその灰がその目に入って落ちてきた。その落ちてきた雁で雁汁をしたところ、羨ましく思った隣の爺さんも雁を取ろうと灰をまいた。しかし、灰は雁ではなく爺さんの目に入ってしまって屋根から落ち、更に、雁が落ちてきたと思った婆さんに叩かれてしまった。
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イセキ 1973年 東京都 家のそばに字を鷹石という町がある。昔、鷹の形の石を掘り出して霊異があった。今はもう無い。
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アズキアライ 1978年 愛媛県 橋の下で雨の晩には小豆を研ぐ音がしたという。「一升ごん合シャーリシャリ」と言っているようで、恐れられた。他所の橋の下にもこのような小豆洗いが出たという。
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ヘビ 1985年 和歌山県 昔、井上一族がこの地を引き揚げることになった。一族の中の庄次には、お百合という相思相愛の娘がいた。一族の者が引き揚げたあと、お百合は悲しみのあまり、東条ガ淵に身投げして死んだ。それから、お百合の怨念が蛇となって出るようになったという。
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ケンナンサイナンヨケノモジ 1982年 和歌山県 紀伊国に住んでいた男は弓を射るのが好きで、常に百発百中であった。しかしある時鶴を射たが当たらず、2射目もはずれた。不思議に思った男が鶴を捕らえて見てみると羽に文字が書いてあった。その文字を他の鳥に付けて矢を射ると、やはり一矢も当たらなかったので文字の守りなのだろう。この文字を所持する時は剣難や災難はないらしい。
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ガアタロ,カッパ 1916年 和歌山県 ガアタロ(河童)は水が3合あれば姿を隠せるという。
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オタカゴンゲン,ヒノキ 1991年 静岡県 春野町石切のお鷹権現と言う檜をきると祟りがあるという。巨木に住んでいた年老いた鷹が猟師に撃ち殺され、その猟師が泊まった家の子孫に祟って病気にしている、と易者が判じた。その家で鷹を祀り、家も移転したという。
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ジャンジャンビ 1928年 奈良県 豊臣時代大和郡山の城主は秀吉の弟であった。その家老の忰に亀井式部という若武士がいたが、深雪という百姓娘と恋に落ち、打合橋であいびきをした。そのことが洩れて式部は斬首となったが、懇願により打合橋で斬首となった。6月7日であったが、首は血を引いて橋の下に飛び、橋の下では深雪が式部の首を抱いて自害していた。それから6月7日の夜には2つの大きな人玉が東西から飛んできて打合橋の上をもつれ合いながらジャンジャンと音を立てて舞った。これを見た村人達は霊を慰めるために橋の袂で踊った。今日残るジャンジャン火である。
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スイジンサマ・ミズガミサマ 1940年 山口県 長門の俗信。水が三合あれば水神様がいるので、水中に小便をすると罰が当たるという。
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エンコウ 1955年 島根県 馬を洗っているとえんこうが取り憑いたので、引っ張り返して捕まえたという。君谷村の玉泉寺では、今後川で人をとらないと約束して証文を入れ、口羽村の宗林寺では、和尚が岩に文字を刻んで、その文字が見えなくなるまで人をとらないと誓わせた。えんこうは毎晩出ては岩の文字を消そうと撫で続けたという。
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(ウマレカワリ) 1982年 群馬県 死んだ子に「南無妙法蓮華経」と書いて埋葬したら、牛の子にその文字が浮き出た。
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(ゾクシン),(ウマレカワリ) 1933年 石川県 土葬の際腋の下に墨で名前を記し置くと、その人が再びこの世に生まれ出るとき歴然と其の文字があらわれ埋めた墓地の土でこすり取るほかは、消すことが出来ないという俗信がある。その文字をぼうじ(墓字か)といっている。
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ミツカドノギンナン 1973年 茨城県 寛政4年4月に、この村の百姓がなら茸というキノコを採ってきて、吸物にして食べようとした。不二沢幸伯という医師がちょうど来たので、なら茸を勧めたが、幸伯が持っていた三つ角の銀杏が勝手に割れた。兄が毒消しだといってくれたものだから、幸伯は吸物を食べずに帰った。吸物を食べた百姓のうち2人は即死し、残りも死にかけた。
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カッパ 1955年 青森県 お人よしの兄が頼まれた品の代わりに片目の鷹を買い、家を追い出される。川のほとりに来るとカッパが現れ、鷹とカッパが闘う。激闘の末カッパは降参し、宝物を差し出す。その宝物で鷹と安楽に過ごす。
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ガッパ,センマイバラノサンキチ 1975年 長崎県 手紙を渡すように言付かったが、その手紙はガッパの証文で、左文字で書かれており、何が書いてあるのかわからなかった。
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ヘビ 1929年 東京都 2月ごろには田の真ん中に竹などを立てて、藁を蛇のように編んだものを結びつける。初午稲荷にはわら合子を作って供物を入れる。合子の編み方はこの蛇のようであり、蛇を作って結いつけているのは、蛇をさぐる呪である。
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