ガワタロウ 1991年 滋賀県 夏に子供達が水遊びに夢中になっている時、突然大きな水音がした。みんなは驚いて「そーら、ガワタロウが来たぞ」と言いながら逃げ帰った。この水音は土提で寝ていたガワタロウが渕に飛びこんだ音だという。
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ガッパ,(カッパ) 1932年 福岡県 霜月の頃、山から川沿いの道へ下りてくると川底のほうから妙な鳴き声がヒルヒルヒルとやかましく聞えてきた。よく見ると4つか5つくらいの子供のようなものが何10匹と川から上がって山のほうへ言った。寒くなるとガッパは山に上がるのだという。
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チッチ 1992年 宮崎県 昭和46年1月のこと。雨の日の午後六時ごろ、夜道を歩いていると、頭上でチッチッと鳴声がする。気に留めず歩いていたら、前後左右をチッチッチッチッと付き纏いだした。正体は見極めがたく、石を投げても効果がない。人家近くまで付きまとわれた。この事を村人に話したら、「それはチッチというものだ。鳥だ」と教えられた。
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ウワバミ 1979年 岐阜県 ある人が峠で草を刈っていたら、ザザアーと音がする。近づいてみたら、木の上にウワバミがいたので逃げ帰ったという。
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ガワッパ,スイジンサマ,ヤマンタロウ,カワンカミサン 1970年 熊本県 カワマツリに供える団子を分けて家に持って帰るのはガワッパに引かれぬためという。ガワッパは水神様ともいい、人の肛門から手を入れて肝を取り、長生きする。またある時、草相撲取りが山を歩いていると子供が現れ相撲を取ろうという。簡単に勝ったが次々と同じような子が現れる。おかしいと気付き唾をつけると姿がなくなった。この子らはガワッパが秋に山に入ったヤマンタロウであったという。ガワッパは川の合流点にいて人間を見ると相撲を取りたがるという。ガワッパはカナモノが嫌いという。
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カッパコゾウ,カワウソ 1973年 三重県 話者が子供の頃、学校帰りに河原を歩いていると、河童小僧が出てくると言って逃げて走ったという。河童とはカワウソのことだという。神社の裏に池があり、よくそこに鯉を取りに来ていたという。
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カワウソ 1938年 石川県 校長先生が酒に酔って帰る途中、見当違いの場所に来てしまった。また、何者かが話し掛けては唾を顔にかけていった。正気に戻って考えてみると、それらは全てカワウソの仕業で、唾は実は雨だったということになった。
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ガラッパ 1989年 鹿児島県 ガラッパは春にやってきて秋に帰っていく。「ピーヒョロピーヒョロ」と啼く。ガラッパが通るのを見た人がいるが、その人が朝起きた時に家の牛の足が縄で縛られて殺されていたが、それはガラッパのしわざであるという。
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ガラッパ,ガラッパドン 1982年 鹿児島県 ガラッパの鳴き声の主はトラツグミで、いたずらはカワウソの仕業ではないかとする説の紹介。
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ヨタカ,カイシ,セキコ 1976年 夜鷹は恠鴟とも言い、昼は伏し、夜に行き、鳴き声で怪を為す怪鳥であり、一名に隻狐ともいう。今井良臰が荏原郡戸越村に住んでいた頃、黄昏時に木立の茂みより立ち出る鳥があり、道路に伏して、人が通れば移動してまた伏したのを見たという。形は定かに見えなかったというが、これは夜鷹だろう。
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ザシキワラシ 1974年 岩手県 助十どんの家のザシキワラシは、糸車を回すような音をさせる。誰もその姿を見たことはないが、糸車のような音は昼でも夜でも、何かのひょうしによく聞こえた。また、歩く音も聞こえた。
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タヌキノイタズラ 1968年 愛媛県 稲刈りの前に、吉木の人が宇和間へ塩辛にするためのイワシを取りに行った。帰りが遅いので迎えにいくと、雑草の中で助けを求めていた。連れ帰って籠の中を見ると、イワシは1匹もいなかった。また、宇和間の漁師が浜で足を洗っていると、見知らぬ娘がやって来て、ある所へ連れて行ってくれと言った。連れて行く途中で犬に出会うと、突然娘の姿は見えなくなったという。
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ガワッパ 1956年 長崎県 平戸では河童をガワッパと言う。雨上がりの夜などに現れて水たまりのあるところを通ってヒョウヒョウと泣く。
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ガワタ,カワウソ 1940年 岐阜県 ガワタやカワウソは「おーい」と人間のような声を出す。これが鳴くと水が出る。
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ヨルヒカルトリ 1939年 新潟県 女中が豆腐を売りにいく途中で、向うから光りがやってきた。人の気配がすると消えると思い、勇気を出して走ると、光りは消えて、鳥が飛び立つ音がした。夜光る鳥がいるのは確かである。
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アズキトギババ,ムジナ,イタチ 1956年 群馬県 夕方暗々、一人で水の出る沢などを通るとアズキトギババが出る。小豆を鍋に入れてかき回す様な音がして、「あずきとごうか、人獲って喰うか。ざくざくざく」と言う声が聞こえる。むじなかいたちのしわざであるという。
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カッパ,ガラッパ,ガマジロ 1992年 宮崎県 えびのではカッパのことをガラッパもガマジロとも言う。ガマジロという呼び名のほうが古く、ガマジロは鳥であるとも言う。
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タヌキ,ハラツヅミ 1972年 岐阜県 30年前くらいに舟山で、夜、猟師がポコンポコンという音を聞いた。タヌキの腹鼓かと思っていると、その音がだんだん近づいてきた。音がクスンクスンと変わってきたので、タヌキではなく他の動物だろうと思ってそこら中に罠を仕掛けてみると、古ダヌキがかかったという。
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ヒョウスボ 1965年 宮崎県 ヒョウスボは春の社日に川に降り、秋の社日に山に登る。遠くで聞くとよい声で鳴くが、近くで聞くとグワッ、グワッという声に聴こえる。
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ガワッパ 1951年 熊本県 子供の頃、父と馬見原往還を歩いていると、夜更けなのに、山の中で木を伐る音がした。自転車のベルの音が後ろから聞こえたが、いつまでたっても自転車は追いつかない。父によれば、ともにガワッパの仕業だという。また、親戚の老人が祝儀の帰り道、家に辿り着いたと思って寝たが、翌朝気付くと山の中に1人で寝ていた。これもガワッパの仕業だという。
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