ツブ 1961年 新潟県 菅谷の不動明王はかつて火災となったとき、たくさんの田螺が本尊にとりついて水を吹いたため、頭部だけが焼け残り現存しているという。以来眼病の人は田螺を供えて祈願すると効果ありとされる。また、2月初午の日に田螺を屋根に投げ越して魔除けとし、これを信仰するものや眼病を患うものは田螺を食べない風習がある。
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ツブ 1961年 福島県 初午の前に、ユルリの四隅に塩を少し埋め、そのあと田螺を屋根に投げ越せば、1年中火災にあわない。また、田螺は不動様の使いとし、食えば眼を病むという。
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ツブ 1961年 滋賀県 出庭明神は田螺を使令とするため、氏子は田螺を畏れ敬い、触れたり食べたりすることをかたくつつしむ。この村の者が他村で田螺を煮た火と知らずたばこなどを吸えば、たちまち戦慄を生じ数日間病むという。また、耕作のとき田螺がいれば、ことわりをいって社地に移す。この村へ縁づいたものがこの相火のものを食い永病した実例もある。
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ツブ 1961年 滋賀県 淡婦大明神の池には、2、3尺まわりの大きな雌雄の田螺がいる。日照りの時には池を干しかえしてその田螺を捕えると雨が降るが、近村にはおおいにたたるという。
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ツブ,ヒダリマキ,オヤツブ 1961年 秋田県 沼平(ぬまだい)という大きな沼にいる田螺はみな左巻きで、大きいのは石碓(いしうす)ほどもある。これを親田螺(おやつぶ)といって沼の主とあがめたという。
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ミズノカミ,タニシ 1987年 秋田県 田螺は水神の使いなので、火災の難から家を守ってくれると言われている。
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(ゾクシン) 1982年 新潟県 不動様を祀る人たちは、鶏を神使として鶏肉と田螺は食べない。
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(ゾクシン) 1939年 千葉県 天王様が嫌いなので、キュウリを食べないといわれている。
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テンノウキツネ 1955年 岡山県 布寄神社を天王様といったが、このお使いの天王狐がいる。天皇狐は変事がある前の夜には必ず出てきて鳴いたと言う。また天王狐は油揚などを好んで夜村の人が持って歩いていると必ず取られていて他のものと入れ替えられていたと言う。また昼でも出会った人が石を投げると怒って一日中山の中を歩かされたという。
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ミズノカミ,ツブ 1987年 秋田県 ツブ(田螺)は水の神の使いで、火災の難から守ってくれる。
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テンノウサマ 1969年 東京都 村の一部にキュウリとカボチャを作らず、どうしてもという時は天王様の許しを得てから作るという家がある。天王様の紋がキュウリの切り口とよく似ているためだという。
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オオキナヘビ 1968年 奈良県 田へ大蛇が降りてきて、田螺をとって食べ、その貝殻を積んでおくといい、通った後は必ず草が倒伏しているという。
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カミサマ,アクビョウ,テンオウサマ 1982年 新潟県 7月14日は天から神様が降りてきて悪病をくわえて立ち去るといい、初生りの胡瓜を天王様に供える。
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スガタミノカンノンサン,タヌシ 1933年 京都府 トラホーメの子がいた。姿見の観音さんを信心して、田螺を立てば治ると言われ、その通りにしたら治った。
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ツブ 1961年 熊本県 爺が正月が明日にせまった日山へ餅杵を切りに行った。帰りに「餅杵は切ったが餅やなんでつこうやら」と独り言を言うと、「米でさい、米でさい」というものがある。それは田の中にいた小さい田螺の声であった。爺は「おお、みそか田螺」といってふところに入れて帰った。
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オカッパサマ,(ゾクシン) 1960年 宮城県 6月15日は天王様の祭り日で、この日までキュウリを食べてはいけない。お河童様にキュウリを1本供える。
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オカッパサマ 1956年 宮城県 6月15日はお天王さまの祭りで、お河童さまにあげるといって川に胡瓜を2、3本流す。胡瓜をこの日まで食べない。
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カッパガミ,キュウリ,ウシ 1956年 宮城県 お花湯立てには胡瓜を二本持参、一本を供え、一本は河童神に供える(川に流す)。今野家では胡瓜を作ることも触れることも禁じられ、牛を飼うことも食べることも禁じられる。部落の人々も胡瓜を供えないうちは食べてはならない。お天王様がボウの病になったとき胡瓜畑で休み、目が覚めると胡瓜を食べてのどの渇きをいやし、迎えに来た牛に乗って帰って助かったからだとされている。
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カッパ,テンオウサマ 1957年 新潟県 川の合流点で溺死者が多いので、河童の仕業だということになり、胡瓜の初なりを天王様に供えて除難の願いをした。この日以前に泳ぐことを中止した。
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キンキ,キュウリ 1956年 宮城県 牛天王さんは、戦に敗れたとき、胡瓜畑に隠れて助かったので、胡瓜を禁忌として作ったり食べたりしない。昔はこれを厳しく守り、胡瓜にふれたり、見たりするのも嫌ったという。
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ゴズテンノウシャノタタリ 1985年 愛媛県 牛頭天王社が三島神社に合祀されたあと、その社地が売りに出された。買い主がすぐに畑にしたら、山から石が転げ落ちたり、死人が出たりした。天王社の祟りとされ、耕作することを止めた。
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