イキメン,リュウグウ 1980年 和歌山県 生面と呼ばれている面がある。昔、旱魃で干あがった時、洞窟の岩を取ったところ、あふれ出てきた水と同時に面が浮かんで来たという。また、竜宮に通じる穴から湧き出てきて、その水面に浮かんできたともいう。
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ヤマバト 2001年 秋田県 父と二人暮しの男の子がいた。山で粉つがね餅を食べていたとき、父親が餅を喉につまらせた。子供は家に粉をとりに行ったが、間に合わずに父親は死んだ。子供は「父(てで)粉食え 父(てで) 食え」と鳴いた。それから山鳩が「てて、こくえ。てて、こくえ」と鳴くようになったという。
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ゴウラ 1981年 和歌山県 話者の父が子どもの頃のこと。友だちと川に行ったらその子が「鯉がいる」と言って追いかけて行き、しばらくして死んで浮かんだ。肛門に穴が開いていた。ゴウラの仕業。
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ユウレイ 1984年 山梨県 幽霊は血筋の人のところに、死ぬ前に現れることもある。子どもの顔に、病院にいるはずの父の顔が見えたことがある。
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トウサンノボウレイ 1995年 福島県 父の死んだ晩、部屋から出ようとしたら後から父の亡霊にすがられて身動きができなくなった。風呂に入ろうとしたら、水を出さないのに頭に水が流れてきた。
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フクベミズ 1980年 岐阜県 病の父親が岩般の滝の水を飲みたいと言うので、子供がふくべ水を汲んで急いで帰った。しかし、帰路、父の死の知らせを聞いて、ふくべを落としてしまった。するとそこから水が湧き出たという。そこは、ふくべ水と呼ばれている。
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タヌキ,ウシ 1939年 和歌山県 狸を殺した人の子が狸の顔をしていた。また、牛殺しの子が牛の顔をしていて産婆が逃げ帰った実話がある。
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イケイノモノ,キドウ 1974年 京都府・大阪府 攝州茨木村のある民家で男児が生まれた。その子は生まれてすぐに這い回り、髪や歯もすでに生えており3歳児くらいに見えた。母親はこれを見て驚き死んだ。父親はそこ子を山中に捨てたのだが、30年程後、父が病を患うと、成長した子が現れ父を看取った。その後親族に羅城門に住んでいると告げ出て行った。世に言う茨木童子である。
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ママコノウッタエ,スズメ 2001年 父が旅をしている間に兄妹が継母に殺される。帰ってきた父が子供たちを捜していると、雀が飛んできて、みやげはもういらぬ、父に会いたい、と鳴く。父が鳥のとまった木の根元を掘ると子供たちの死体が出てきたので、継母を処刑する。
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キツネ 1985年 新潟県 ある人が夜、父親を迎えに行ったら咳が聞こえた。父親かと思ったら、また別のほうから聞こえてきたので狐だと思い、逃げ帰った。
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レイコン,カナシバリ,アヤカシ,ナナフシギ 1992年 広島県 宮島では日が暮れてから山に入ると陶晴賢一族郎党の霊魂に迷わされ、金縛りに遭うという。小学校2年の頃、日が暮れてから父親に背負われ陶晴賢が切腹した所を通っていると、父親の髪が急に1本立った。どうしたのかと父親に尋ねると父親は言葉を制して真言を唱えた。すると髪は寝た。後で聞くとそれがみさきというものだった。
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サダメ 1941年 愛媛県 生まれ子が七歳になったら水に誘われて死ぬ運命を持っていると知った父親が、それを防ごうとしたが、子供が七歳になった日に「水」の字が書いてあった暖簾に首をかけて死んだという。
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オシラサマ 1956年 中国 晋 娘が父を思い、飼っていた馬に父を無事に連れて帰ったならば馬の嫁になると約束した。馬は父を連れ帰ったが、父は怒り馬を殺して皮を晒してしまう。皮は娘を捲いて桑の木の間に飛び去り、やがて蚕となった。
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ヒノタマ 1984年 新潟県 海辺で水面に火の玉を見た人がいて、それから間もなくムラの老人が死んだ。
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ヤマチチ 1938年 徳島県 山父は体中に毛が生えていて、子供を取って食べたといわれている。峠を越して土佐分には、ヤマチチクボという地名があり、ここに昔山父が住んでいたという。
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ママコノウッタエ,フエ,シャクハチ 2001年 父が旅をしている間に兄妹が継母に殺される。虚無僧が兄妹の埋められたところから生えた竹で尺八を作って吹くと、父の耳に、みやげは何になる、父は恋し母は恨めし、と聞こえる。父は子供たちの死体を掘り当て、継母を処刑する。
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テング 1956年 茨城県 幼い頃、炭焼きの父のところへ遊びに行って泊まった。夕方、父が「天狗が遊びに来ることになっている」と言われ、9時頃になると赤い顔で鼻が突き出た大天狗が山小屋の入口から入ってきた。
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ヨナキノマジナイ,(ゾクシン) 1961年 愛媛県 夜泣きには、父親のふんどしを子供の枕にするといいといわれている。
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ヒノタマ 1995年 長野県 父が火の玉になってあらわれた。
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マメ,オンナ 1956年 宮城県 昔、炭焼きをしている親子があった。名月の夜、3人の息子は里に出て畑の豆を盗んで食べたが、父親は盗品だからといって食べなかった。夜中に女が来て、豆を食べた息子たちを避け、父親の生き血を吸った。翌日父親は死んでいた。それでこの夜に豆を必ず食べるのだという。
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オシラサマ 1956年 中国 晋 娘が父を思い、父を無事に連れて帰った者の嫁になると宣言したが、部下は誰一人連れ帰ることができなかった。馬がそのことを聞き、父を連れ帰ったが、父は怒り馬を射殺して皮を庭に晒した。皮は娘を捲いて飛び去り、やがて女は蚕となった。
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