テン,オヤカタ 1941年 新潟県 子供が胡桃の木の下に実を取りにいくと、オヤカタ(貂の王)がいて、周りには貂が相撲を取っていた。オヤカタの毛色は通常のものであった。
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テン,オヤカタ 1941年 新潟県 村民が貂退治をしようとしたが、オヤカタ(貂の王)はそのまま天井裏に住みつき、平日は静かで、人を驚かすようなことは無かった。
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テン,オヤカタ 1941年 新潟県 オヤカタ(貂の王)が気に入らなくても、寺には待遇しなくてはいけない客がある。しかしオヤカタの騒ぐのを無視すると、台所の板を寺まで転がしたこともある。
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テン,オヤカタ 1941年 新潟県 寺で長話が続いている所に寺の人が長いねと言うと、貂は早く話が終わるようにと催促する。オヤカタ(貂)がそうすると、みんなが話を止めて帰路につく。
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テン,オヤカタ 1941年 新潟県 オヤカタ(貂の王)は普段はおとなしかった。しかし、気に障るようなことをいったりすると、本堂のお花をむしったり、天井裏で騒ぐなどの事をした。貂のおかげで寺の物が盗まれることもない。
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テン,オヤカタ 1941年 新潟県 火事になって火の粉が飛び散ったので、オヤカタ(貂)に頼むと治まるといって、その通りにすると、難を逃れることができた。
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テン 1941年 新潟県 貂が、寝ている役人の頭をたたき、布団ごと宙に持ち上げるなどの悪戯をしたので、役人は怖がって帰っていった。相撲の興行を成功させるということもした。
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テン,オヤカタ 1941年 新潟県 御堂に住んでいた貂は、御堂の移動に伴って一族も移動していった。転居先でも、オヤカタ(貂の王)は天井裏に棲んでいた。
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ハタノクサマ 1975年 愛媛県 婆さんが洗濯をしていたら平家の落人が逃げてきた。婆さんに決して行き先を教えないように頼んで逃げていったが、婆さんは追っ手に言わないものの唇で教えた。落人は殺され、今ハタノク様として祀られている。教えた婆さんの家は祟りで、家をつぐと唇が曲がるという。
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タウベウ 1932年 山口県 80歳の蛇使いの婆がいて、この人を怒らせると器物という器物に蛇が潜むようになる。蛇使いの家は縁組などで嫌われる。
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テン,オヤカタ 1941年 新潟県 寺に対して悪口を言うものは、オヤカタ(貂の王)が懲らしめていた。寺で言い争いでもすると、その人は寝てから頭を叩かれたり蒲団を天井近くにまで跳ね上げられたりした。
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ムジナ 1935年 新潟県 坂道の前を歩く婆さんがいた。呼びかけたがすぐにいなくなった。帰宅して婆さんに尋ねてみると出かけた覚えはないという。恐らく狢が化けて出たのだろう。
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ネコ,キレイナアネサン 1940年 秋田県 綺麗な姉さんがぴょんぴょんと畑の畦を跳ねてくるのを婆さんが見た。実はこれが死んだ猫の化けで、婆さんは間もなく病気で死んだ。
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テン,ソウシキ 1941年 新潟県 寺の天井裏で貂が鳴くと一週間以内に死者が出る。寺に災難がやってくる時には、貂の様子が変化する。
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ロウバ,(シノシラセ) 1944年 山形県 近い頃、正善院に出入りしていた婆さんが病気で寝込んでいた。檀家の婆さんたちが集まったときに病気のはずの婆さんが裏口から入ってきて炊事道具などを片付けはじめた。声をかけるとニッコリ笑ったが、血の気はなく、影のような感じがし、そのまま姿が見えなくなった。すると間もなく婆さんが死んだので枕経を読んでくれという迎えがきたという。
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オリイバアサン,ウバガミ,ムラサキノヒ 1929年 北海道 折居婆さんは江差に住んでいた。毎朝神を拝み、天候を村人に教えていた。これが当たるので、人々は婆さんを神として敬うようになった。鰊が不漁になった時、夜に婆さんが紫の火を見た。そこで神に告げられたように瓶の水を注いで合掌すると、一斉に鰊の大群が押し寄せた。人々にこれを知らせた婆さんは姿を消し、姥神として祭られるようになった。
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テン,オヤカタ 1941年 新潟県 或住職の代に、あまり無用心だからとて戸に錠を取り付けたところ、オヤカタ(貂の王)の機嫌が悪くなって困り早速又取り外したそうで、今もその際の釘痕だけははっきり残っている。
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(ゾクシン),キツネ,アラクマジンジャ,オサガリ 1935年 山口県 荒熊神社は狐憑きになった人が狐を封じるために奉納した祠。執筆者(宮本常一)が病気療養中、この祠の周りをぶらぶらと歩くのを日課にしていたら、治癒後、荒熊神社のおかげで病が治ったという評判が立ち、参る人が増えて熱心な信者に神のオサガリまで起きるようになった。万病に効くという。
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ハチ 1940年 兵庫県 法道上人はよく、鉢を海に飛ばして、往来の客船に供米を乞うた。
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テン,オヤカタ 1941年 新潟県 初代のオヤカタ(貂の王)は長身である。白い動物を見かけて者や、夜本堂の片隅に白いものがあるので、住職の白衣だと思って手に取れば、逃げて行ったと言うことからも、体は白いのだろう。
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タヌキ 1939年 長崎県 爺さんが悪狸を捕まえてきて、婆さんに番を頼んだが、狸は婆さんをだまして殺してしまった。その後、婆さんに化けた狸は、狸汁だと言って婆さんの肉を爺さんに食べさせた。
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