ゴリンノセキトウ,ホウジュ 1980年 石川県 加賀国小松の城の北に、五輪の石塔が10基ほどあった。その中の1つの五輪塔の上にある、宝珠の形をした石は、たとえどこに持ち去ろうと、夜中に無くなって元の石塔の上に帰っているという。多くの人が試みたが、いつも同じ結果となるという。その五輪塔の由来はわからない。
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キョウヅカ,ゴリントウ,タタリ 1983年 長野県 経塚の五輪塔を移したところ、寺では次々に災難が起きた。行者に見てもらうと五輪等の祟りだという。五輪塔を供養して祈祷したら、全てが治癒した。今でも住職は経塚の中を開けるのが怖いという。
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タタリ 1979年 岐阜県 武田と織田の戦いで多くの人が死んだ。そこで死んだ者を弔うために五輪の塔を建てた。その後、五輪の塔を一箇所に集めてしまったので、祟りがあるという。
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オサキサン,ゴリントウ 1973年 香川県 尾崎家ではオサキさんという石祠を祀っており、そのそばには五輪塔のかけらがたくさん積んである。形を残している五輪塔だけでも12ある。御神体の上に上ったりすると、目が痛くなるといわれている。
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ユウレイ 1971年 岐阜県 野志集落の五輪塔の下り松に幽霊が出たという。
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ゴリントウ 1987年 広島県 ある人が病気になったとき、裏山の五輪塔の頭が落ちていたのを直したら病気も治った。
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クルリジョウヤマノカイイ 1939年 千葉県 谷に古い五輪塔があり、草を刈っているときに偶然目にしたりする。人に見せようと思って柴などを折って目印にしておくが、他人を連れてくると、もうどこにあったか分からなくなっているという。
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ゴリントウ 1995年 愛知県 観音堂にあった崩れた五輪塔を持ち帰って、漬物石などにした人たちにたたりがあり、また持ち寄ったという。
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ゴリンザワチョウジャ 1956年 宮城県 韮神山で討死した照井太郎高直の妻子が落ちのびて造り酒屋となり、妻は菩提のため五輪塔を立て、子の太郎は成功して長者となる。母の死後五輪塔を立て、更に先祖供養に三基を加えて五つとなったので五輪沢という。長者には多くの子があったが、13歳になると死ぬので、一子を13の春に死んだと披露して弔いをし、黒石の正法寺に預け、翌年引き取ると長生きして繁昌した。引導を渡したところを生導沢という。
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ゴーリン 1974年 滋賀県 人骨が出たので、五輪の頭を祭っている。
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ゴリンサン 1970年 鳥取県 上山家の五輪さんは畑で祀っている。祀るために家に持って来たら、その晩主人がひどい頭痛になったので、元に戻してお祀りをした。五輪さんは触っても祟るという。
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ゴリンサン 1970年 鳥取県 二上城を山名時氏が治めていたが、豊臣秀吉に攻められてあたり一帯が焼き払われた。そのときの無縁仏を城落ちの五輪さんといい、いたるところにある。個人で祀る。屋敷を開いた人や士族の墓も五輪さんといい、古い屋敷にはたいていある。病気になって法華さんに相談すると、どこどこを掘ってみろといわれ、その通りにすると五輪さんが出る。祀ってもらいたいために祟るという。
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ゴリントウ,タタリ 1972年 岐阜県 上長瀬にはいたるところに五輪塔があり、これをなぶると祟りがあるという。ある家の中学3年生になる女の子が病気になり、病院に行っても治らなかったので巫女に見てもらった。すると、越前から逃げてきた2人の侍が家の隅で浮かばれずにいる、五輪石だから供養するといいと言われた。その通りにすると、女の子は良くなったという。
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ガラン 1967年 鹿児島県 部落の裏山に古い五輪塔の頭などが置かれている場所があり、ガランと呼ばれる。決まった日以外は近づかず、女人禁制である。ガランは16人の神で威が強く、赤牛を使う。最近、ガランの下から五輪塔が掘り出され、工夫が頭痛を起こしたのでガランに合祀した。
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ゴリンヅカ 1971年 岐阜県 話者の祖父が五輪塚の草刈りをしたら、小便が出なくなり、寝糞を垂れるようになった。瑞浪の祈祷師に見てもらうと、五輪塚に線香を上げてお参りしろと言われた。その通りにしたら治った。
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ホロセイシ,(ゾクシン) 1975年 愛媛県 五輪塔がたくさんある「きりざこ」という山に、千人塚がある。これを踏むと、じんましん(ほろせ)が出て、40℃から熱が出るという。
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ガラン,ジュウロクガミサー 1965年 鹿児島県 西俣の里嶽部落のガランには、十六神サーといって16人の神がいるという。この神は威が強い神だという。ある年山から大水が出て田を流したが、このガランのところで水が二手に分かれて何事もなかった。また、このガランのすぐ下を工事したとき、数個の五輪塔が掘り出された。すると工事をした人たちが頭痛に襲われたので、この五輪塔もガランに祀ることにした。
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ヒノタマ 1991年 愛知県 大井小学校の裏山を登ったところに雑木林があり、そこに五輪塔がある。昔からここには火の玉が出ると言い伝えられていて、何人も恐れて発掘を試みる者はいなかったという。
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ジノーサン 1973年 香川県 田畑の端に石が置いてあり、これを五輪塔あるいは地主(ジノー)さんという。祟り神である。平家の落ち武者が逃れてきて果てたものを祀ったといわれている。
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ゴリントウ 1982年 島根県 横倒しになって土に埋もれた五輪塔が放置されていた。土地の持ち主である未亡人が胃潰瘍にかかり、物知りに見てもらうと、五輪様が祭りをしてほしく思っていること、仏壇の位牌の中に他所の位牌が混じっていて仏さま同士がもめていることがわかったので、祭りをして、位牌を別にしたところ、胃潰瘍はすっかり治った。
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フタワタイドン 1966年 鹿児島県 部落はずれの川辺に小さい木立があり、そこに大きな五輪塔が1基立っている。フタワタイドン(二渡殿)とかセッサトー(石塔様)などと呼ばれ、二渡の城主が白馬で逃げる途中斬られた場所という。白馬が出没し、木立の枝や葉を折っても祟るという。
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