■研究活動 共同研究 2019年度

マス・メディアの中の芸術家像

領域 重点共同研究

 本研究では、第2次世界大戦後のメディアをめぐるインフラストラクチャーの変化を踏まえ、現代芸術(美術、音楽、文学、建築、思想など)を文化現象として再配置し、作家像、作品概念の変化を検証する。マス・メディア(放送文化と出版文化)を介してはかられる領域横断は、芸術家相互の新たなネットワークを生成することで、旧来の制度化された芸術諸分野を解体してきた。例えば、美術館、コンサートホール、文芸誌に固定化した作家や作品が、テレビ番組、総合雑誌、新聞に流通することで、情報であることを前景化してきた。こうした状況において、現代芸術は、抵抗文化としてのラディカルな戦略をいかに設計してきたのかを抽出する。
 研究対象とする時代区分は、テレビがほぼ100%普及した1968年からインターネット元年と言われる1995年とする。オールド・メディア成熟期を分析対象とすることは、ニュー・メディア成熟期を迎える現在の批判理論の基礎となる。
(以下の研究組織は2019年8月6日時点のものです)

研究代表者 松井 茂 国際日本文化研究センター・客員准教授 / 情報科学芸術大学院大学[IAMAS]・准教授
坪井 秀人 国際日本文化研究センター・教授
共同研究員 前田 真二郎 情報科学芸術大学院大学[IAMAS]・教授 / 附属図書館長
伊村 靖子 情報科学芸術大学院大学[IAMAS]・講師
佐藤 知久 京都市立芸術大学 芸術資源研究センター・准教授
原 久子 大阪電気通信大学総合情報学部・教授
中西 博之 国立国際美術館・主任研究員
川崎 弘二 相愛大学音楽学部・非常勤講師
長嶌 寛幸 東京藝術大学大学院映像研究科・教授
外山 紀久子 埼玉大学大学院人文社会科学研究科・教授
藤井 貞和 東京大学名誉教授
鈴木 勝雄 東京国立近代美術館・主任研究員
渡部 葉子 慶應義塾大学アート・センター・教授
本間 友 慶應義塾大学ミュージアム・コモンズ・専任講師
服部 真吏 株式会社新建築社・編集者
岡田 暁生 京都大学人文科学研究所・教授