■研究活動 共同研究 2019年度

東アジア冷戦下の日本における社会運動と文化生産

領域 基幹共同研究

 戦後日本の社会運動は組合組織を拠点とした労働運動、地域を基盤とした住民運動、都市部の市民を中心に活動を行う市民運動、主に大学の学生組織によって行われた学生運動などによって展開された。運動の目標を基準に反戦平和運動(反基地闘争を含む)、環境保護(反公害)運動、女性解放運動、人権擁護運動などに分類することもできる。とはいえ主体や目標に限っても、運動は複層化し複雑に変化していく。
 これらの運動の大半は国や自治体、企業などに対する反対運動、抵抗運動としての性格を持ち、〈闘争〉を呼称してきた。社会運動を闘争たらしめてきた要因の一つは、20世紀後半の世界を支配した冷戦体制にあった。本研究のプロジェクトはこの冷戦下における世界、中でも東アジアという枠組みの中で日本の社会運動を位置づけること、特に文学・美術・演劇・映画その他の文化生産の活動に焦点をあてて文化運動として再評価することを目的とするものである。
(以下の研究組織は2019年8月6日時点のものです)

研究代表者 宇野田 尚哉 国際日本文化研究センター・客員教授 / 大阪大学大学院文学研究科・教授
坪井 秀人 国際日本文化研究センター・教授
共同研究員 石川 巧 立教大学文学部・教授
辛島 理人 神戸大学大学院国際文化学研究科・准教授
川口 隆行 広島大学大学院教育学研究科・准教授
木下 千花 京都大学大学院人間・環境学研究科・准教授
小杉 亮子 日本学術振興会(京都大学)・特別研究員
黒川 伊織 神戸大学大学院国際文化学研究科・協力研究員
高 榮蘭 日本大学文理学部・教授
佐藤 泉 青山学院大学文学部・教授
徐 潤雅 立命館大学コリア研究センター・客員研究員
鳥羽 耕史 早稲田大学文学学術院・教授
成田 龍一 日本女子大学人間社会学部・教授
村上 克尚 東京大学大学院総合文化研究科言語情報科学専攻・准教授
森岡 卓司 山形大学人文社会科学部・准教授
LAMBRECHT, Nicholas Mahood 大阪大学大学院文学研究科・助教
海外共同研究員 キアラ・コマストリ オックスフォード大学大学院・大学院生