ザワザワトハナスヨウナコエ 1993年 岩手県 今の鷹巣堂公民館の横にあった水車小屋で、おばさんが凍った水車に巻かれて死んで血がべっとりとついていた。それ以来、夜中の12時1時になると、男たちのザワザワと話すような声が聞こえた。
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(サンニンノビジョ) 1973年 富山県 長棟鉱山が盛りの頃、祝宴の場に三人の美女が現れた。鉱夫の一人が美女の手を掴もうとすると、たちまち美女は姿を消し、同時に鉱脈も絶えた。三人の美女はミズバショウ、ヤナギラン、クガイソウの精であったという。
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テング,オオニュウドウ 1969年 埼玉県 大正中期頃、天狗の腰掛け松を伐り倒した。それから後のある夜、水車小屋に大入道が出た。伐った松は水車の修理に使われたのであった。
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ウメノセイ 1983年 長野県 信濃梅を見にきた文治が、その早梅の美しさに見とれていると、美女が来て短歌を交した。美女に誘われて歓待を受け、眠ってしまった。起きると美女は居なくなっていた。この美女は早梅の精であったのだ。
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ビジョ 1992年 宮崎県 穴谷の鍾乳洞には昔一人の美女が住んでいた。美女は頼めば膳椀を貸してくれり蜜柑や柿をくれたりしたが、決して顔を見せようとせず、話すときは後ろを向いていた。里の青年が無理やり顔を見ようとつかみかかったら、美女は洞窟の奥に姿を消し、再び現れることは無かった。
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ダイジャ 1956年 神奈川県 日連の人が新倉下の水車にいると水がだんだん減って車が止まりそうになった。不思議に思い出て見ると大きな蛇が横たわっていた。びっくりして家に帰りそのまま4,5日寝込んだ。
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ムヂナ 1938年 岐阜県 止めているはずの水車の臼の音がするので見に行ったが、やはり動いてなかった。狢の仕業である。白昼でも音を立てることがあった。
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ビナンヅカ,ビジョヅカ 1981年 山形県 美女塚と美女塚の間に家がたつと、仲を裂くということで、その家は栄えない、または滅びるなどという。
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ヒノタマ 1936年 鳥取県 火の玉を見た。練兵場でよく見る。野原や草原など広い場に多い。
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ヒメ,ヒメナグサ 1928年 新潟県 漂着した舟に美しい姫が乗っていた。村の若者達が姫に熱心になったため、村の娘達は姫を恨むようになった。姫は入水して死に、それからは川の水が濁った。河原には小さな草が生え、人々は姫の精だとして姫名草と名付けた。
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ビジョヅカ 1981年 山形県 小笠原長時の妾が、従者を通じて長時を殺して出奔したが、米沢にて死亡し埋められた。それを美女塚という。またはキリシタンの美女を葬った墓という。小野小町が病死したので葬ったところ、などの説もある。
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オテングサマ 1990年 長野県 昔はよくおてんぐ様にさらわれたということがあった。夜になり小さい子供が居なくなり、水車や柿ノ木の枝などに隠れていたことがあった。
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メクラガミサン,ボウレイ 1963年 愛媛県 湊川の戦いで楠木正成を討った大森彦七は出世したが、美女に化けた正成の亡霊によって狂死した。美女は正成の娘・千早姫だともいわれている。姫は彦七の家来に殺されたが、この姫を後に祭ったのが「桜姫塚」である。「めくら神さん」ともいい、眼病の神として信仰されている。
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キツネ 1970年 滋賀県 集落境の赤土のめくれている箇所に狐が出ると、1960年ごろ話題になった。美女に化けて出て人の心を見る。にっこり笑う顔の美しさに心を奪われると化かされる、という。
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スイジン 1949年 広島県 ノミイケ(飲池)には必ず水神を祀った。水神は水場の池に宿りその場を動かない。池を潰すことも、他へ移動することも許さない。動かそうとすると祟りがあり、その土地の持ち主が祭りの時に拝んで幣束を捧げなければならない。
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テング 1960年 三重県 天狗に連れて行かれた年寄りの男もいた。
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キツネ 1974年 栃木県 ある人が水車小屋に米搗きに行った帰り、アブラゲを持ってロウソクを灯して歩いていたら渕沢で狐に化かされて、川の中を「オーフケ、オーフケ」と言いながら歩いていた。
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カワンヒト 1960年 大分県 カワンヒトは化けることもあるらしい。ある男が山で草刈をしていると目前に美女が立っている。抱こうとするとぬるっと抜けてしまう。それを繰り返しているうちに水溜りに出、娘の姿は見えなくなった。その後、男は1週間ほど寝込んだ。
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ガッパ,(カッパ) 1932年 熊本県 30年ばかり前、水車の上の井手の岸で一晩ガッパとすもうを取った人がいる。その後しばらく体の具合が悪かったらしい。
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キツネノヨメイリ 1979年 岐阜県 水車のある細い道に、夜中の12時に提燈を2,3つ灯して歩く2,3人の人が見かけられる。狐の嫁入り。
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カンノンサマ 1931年 岡山県 若者が数日の間一室に篭って彫刻に没頭していたが、時折誰かと話している声がした。依頼した皆足姫が不思議に思って覗いて見ると彫り上げたばかりの仏像と若者が話をしていた。「あっ」と驚いた声で像は倒れ、若者は怒りの形相を浮かべて去ろうとした。皆足姫は若者を追い、どこの人かと尋ねたが「われには生所も住所もない。大和国の長谷寺が仮住まいである」と言って掻き消すように消え去ったという。若者は観音の化身だったといわれている。
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