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番号 C0411151-000

呼称(ヨミ) ジンガモリノロウエン
呼称(漢字) 陣ヶ森の老猿

執筆者 宮城縣

論文名 妖怪変化・幽霊:事例篇

書名・誌名 宮城縣史 民俗3
巻・号/通巻・号 21巻
発行所 財団法人宮城県史刊行会
発行年月日 S31年10月20日
発行年(西暦) 1956年
開始頁 471
終了頁 562

掲載箇所・開始頁 473
掲載箇所・終了頁 474

話者(引用文献) (只野真葛『真葛がはら』)

地域(都道府県名) 宮城県
地域(市・郡名) 加美郡
地域(区町村名) 加美町

要約 沢口覚左衛門(只野伊賀の末弟)は鉄砲の名人といわれた侍であったが、文化3年(1806)9月初め、同地切込村の百姓源吉方を宿として、そこから3里ほど山奥の陣ヶ森に猟に出かけた。小雨の中、真夜中すぎに森へ着き、鹿をおびき寄せるためにオキ笛*を吹くと、ケタケタと女の声がする。鹿はその声で逃げてしまい、再度吹くと、巨大な狒々らしきけものが現れて踊り狂い、鉄砲で撃った。その時、武士の命である鉄砲を滑り落としてしまい、奇獣も探した見つからず、正八幡・摩利支天に声を出して祈願して鉄砲だけは取り戻した。源吉方に戻り、湯を沸かさせ身を浄め、神々に御礼を申し終わってから皆に一部始終を話して、怪獣の死骸を探しに行こうというと、皆はしり込みした。そのあたりは「四日切」といい、昔から魔の山沢といわれて種々の怪奇や災禍のあった不入の山だという。こうして死骸は得られず、その後その山に入る人もなかった。(*オキ笛:マタギや猟人が口に含んで鳴らす秘密の猟笛。作り方にも秘法があり、妖魔や怪獣を呼び寄せる力があるとも)
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