カワウソ 1976年 新潟県 大正のころ、郵便配達をしていた人が夜道で、髪が長く背が6尺(180㎝)以上もある女にあった。その晩、神楽の獅子のように追われる夢を見た。朝、屋根を確かめると、屋根の上にカワウソの足跡が沢山ついていた。その人は郵便配達夫を辞めてしまった。
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キツネ 1957年 和歌山県 昭和の初め、郵便配達夫が鰯を持って歩いていると、狐に化かされ籠が急に重くなった。鰯に塩をかけたら無事に帰れた。
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キツネ 1991年 静岡県 郵便局員が狐に化かされ、山道を何日もさまよっていた。つい最近のことと言う。
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キツネ 1987年 埼玉県 越生郵便局の配達人が配達の折、狐が出てきて長い尾を振った。化かされると思った配達人は怪しい者ではない旨を狐に伝えたところ、お狐様はのそのそと遠ざかって行ったという。
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ムジナ 1933年 長野県 夜、遊びにきた近所の友達と一緒に子供たちだけで遊んでいた。9時頃、急に土間の戸が開いて「郵便、郵便」という者がいたが、出てみても誰もいない。11時頃帰ろうとした友達が庭に出ると叫び声をあげたので訳を聞くと、何もかも玉色に光っていたとのことだった。狢が化かしたのだった。
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タヌキ 1976年 愛媛県 ある峠に、人を化かす狸がいると伝えられていた。大正初めの頃、ある郵便配達夫は電報配達でその峠を通った。夏橙畑のある地区にさしかかると、夏橙がころがってきた。これを狸だと思い、袂に押し込めて帰ったがただの夏橙だった。
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キツネ 1984年 山梨県 郵便屋さんが上九一色村のほうに手紙を持っていくとき、狐に化かされておかしなところに持っていくことがあった。
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イワシノハコ,バカサレタ 1988年 群馬県 祭りの帰りに鰯を買って箱を背負っていると化かされて、一晩中歩き回った。村人に発見された時、ぼんやりと石に腰かけていて、鰯の箱ははるか遠くで空っぽで放り出してあった。
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ハナ,バケモノ 1935年 熊本県 暗くなりかける頃、魚売りが夫婦坂で若い女に会った。女が煙草の火を欲しがるので、煙管を差し出すと、女の鼻がにゅーっと伸びた。驚いて魚笊を捨てて家に逃げ帰ると、嬶に化け物に会ったことを話した。すると嬶の鼻もにゅーっと高くなった。魚売りは驚いて気絶してしまい、気がつくと夫婦坂で倒れていて、夜が明けかかっていた。
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タヌキ 1992年 奈良県 寂しい所を馬をつれて荷を運んでいたら、小柄な娘が現れ、「馬に乗せて一緒に連れて行ってくれ」と言った。それが毎晩のように続いた。今日こそは手をつかまえて家に引っ張り込もうと考え、娘の手をつかまえて帰った。家の前まで来た時、娘が「痛いから持ち替えてくれ」と言うので持ち替えた。そして思い切り引っ張ったら、手はナンバキビに変わっていた。
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ムジナ 1970年 岐阜県 欲張りの婆さんが、晩になると地獄から迎えが来たといってそこらを駆け回る。餅つく臼に穴があいていて、狢(むじな)の毛がたくさんついていたことから、狢が化かしていたことがわかった。穴を塞いだらもう迎えにはこなくなった。
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ムジナ 1959年 山梨県 馬方の爺様が炭売りに行った帰り、峠の途中で男の子に化けた狢が現れた。爺様は男の子に化けた狢を騙して馬に乗せ、縄で鞍に縛り付けた。家に帰ると鞍に縛り付けたまま火で炙った。狢は正体を現して泣き、やっと許してもらって山へ逃げていった。
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キツネ 1995年 山形県 1934~1940年頃、郵便配達の人がよくきつねに化かされた。堀に落とされたり、田んぼに入ったまま出られなくなり、へとへとになるまで歩かされたりした。今では化かされることもなくなった。
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ヤマオナゴ 1992年 宮崎県 男が山仕事を終えて帰る途中、笠を飛ばされて薮に入ると、足元までの長い髪をした、白衣の女がケタケタ笑っていた。ヤマオナゴだと思い、とっさにキセルを構えて身構えた。女は身構えると下がり、退くと近づいてくる。これを繰り返して村まで近づいたら、ようやくあきらめて帰った。男は恐怖のあまり、人が変わったようになってしまったという。
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キツネ 1939年 青森県 郵便夫の男の帰りが遅いので、ある男が迎えに来た。迎えに来た男が見知らぬものなのであやしんでいたが、やがて狐であることに気付き、煙管でなぐるとそれは木の根であった。
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タヌキ 1981年 京都府 昭和34・5年頃、C男は鞍馬で鰯を買い、夜峠を越えて帰る途中、頭がぼーっとしておかしくなった。村の田んぼまで来ると手に下げた鰯の包みを下から何度も突き上げるものがいた。狸の仕業だという。
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キツネ,シニン 1938年 青森県 郵便持が狐が化けているところを見つけて驚かした。その後、狐の仕返しで、死人が棺から起き上がって動き出したようにだまされた。
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ムジナ 1998年 福島県 1人で小屋に泊まっていた男のもとに、毎晩娘に化けた狢が通ってきた。そして男はだんだん痩せていった。そこで、心配した他の2人が狢を棒で殴り殺した。
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キツネ,タヌキ 1989年 長野県 下栗の人が和田の方へ行き、魚を背負って帰ってきた。帰り道にきれいな座敷があり、美人が食べ物を勧めてくれた。そうこうしているうちにだんだん気がついて、向こうですすきがゆれているのに気がついて不思議に思っていると、対岸の家の灯りか何かに気がついた。あっと思ったときには魚は消えていた。たぬきかきつねに化かされたのだという。
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タヌキ 1992年 奈良県 朝の薄暗い時に納屋に柴を取りに行ったら、隣の娘さんが黄八丈の着物を着て駒下駄を履き歩いていた。娘さんは下を向きながら歩き、角を曲がった。しばらくしたら、狸が走って出てきた。夜が明けてから娘さんに尋ねたが、その時間には出歩いていなかった。狸が娘さんに化けたのだろうと言っていた。
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