キツネ,タヌキ,(ゾクシン) 1960年 愛媛県 「魚島はきつねたぬきの住むところ 後ろは高山 前は海 だまされまいと思うたに 思ひながらもだまされた」という民謡がある。
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フルダヌキ 1956年 宮城県 鯨島には昔、古狸が住んでいた。朴島の漁夫が夜釣りをしていると、鼓の音がして名を呼び、屋島の戦や壇ノ浦の戦の浄瑠璃を聴かせ、続きは明日の晩聴かせてやるといった。翌日村の仲間一同で島の近くへ夜釣りに出たが何事もなく、漁夫はみんなから冷笑される。次の夜独りで行ったら後段を聞かせてくれた。以後、独りで行けば誰でも聞けたという。島の東南中腹に奥深い洞穴があって、古狸のすみ家という。
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〔オオカミナリ〕 1975年 紀州対山公が鰹釣りに出られた時、雷で船中に火の玉が落ちた。しかしそれを毛氈で掴んで海に投げ込み、小謡をゆうゆうと謡われた。
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カラス 2003年 福井県 正月元旦早朝,センジキと言う神事を行う。千敷場という岩の上に「カラス餅」を供えると雌雄2羽の烏が山から舞い降りて持ち去っていく。この2羽は日天子と熊野権現の使いで,親鳥から子鳥にカラス餅を持ち去ることが伝授されているという。こうしてカラス餅が持ち去られるとその年は豊作・豊漁だといい,持ち去られないと不漁になると心配される。
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トリオイ 1964年 福島県 正月15日の未明、こどもたちが鳥追いの歌をうたいながら、鐘や拍子木をたたいて村はずれに行き、隣部落のこどもたちと雪合戦・石合戦などをしてくるという行事がある。
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(ヒ) 2000年 香川県 正月15日の小正月はトンドの日である。当日未明に、子供達が「ごんぼ」と「めがね」以外の、家々の門に飾られた長い「かざり」(正月飾り)を体に巻きつけて、海浜へ持っていく。浜では大人達がトンド松を立てて、松に「かざり」を巻きつけ、「バベ」の木を添える。松に点けられた火へ書初めを入れ、高く上がると書が上手になる。
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カッパ 1974年 山形県 昔、ある貧乏な爺様が元日の朝豆がらで餅をあぶっていると、河童がやってきてかけごも(意味不明)をはいで「まかるまかる」といって逃げた。爺がおいかけていくと橋の下に瓶が浮いていて、波に今にもまかるようになっていたので、爺はそれを持ち帰り大金持ちになった。それ以来その家では元日の朝は豆がらでたきつけをする。
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ヤマンバ 1991年 京都府 1月15日をヤマンバ正月と呼び、この日朝早くヤマンバが谷川に餅を流すと伝えられている。「明日の朝早く起きなさい。餅を拾っておくから」と言われて子供たちは楽しみにする。
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(ゾクシン) 1981年 山形県 ニンニク、ヒョウ、馬の沓、火伏せ、石、だるま、とろろ、ツバメ、耳のほてり、熊野神社、足袋、口笛、茶、キツネ、雨乞い等の俗信。
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トシドン,クビノナイウマ 1934年 鹿児島県 正月の神を年どんという。首のない馬に乗り、鈴を鳴らしてくると子供たちは聞かされている。村の境の年殿石という石に憩って村に入ってくるともいう。
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ヤマンバ 1977年 京都府 一月十五日は「ヤマンバ(山姥)正月」で丹沢美山町地方では昔から、この日の朝早くヤマンバが子供達のために山々の谷川に餅を流してくれると言い伝えられている。
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マツシマウラトノフルタヌキ 1956年 宮城県 昔,松島の鯨島に古狸が棲んでいた。ある晩朴島の漁師が鯨島の近くまで行くと賑やかな鼓の音が聞こえていたが,やがて漁師の名を呼んで屋島合戦の浄瑠璃を語ってきかせた。残りの段は明晩きかせると言うので,翌晩部落の皆で行ってみたがお囃子も浄瑠璃も聞こえなかった。ただ,その後一人で夜釣りに行くと,誰でも聞かされたという。
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(カタナガマジワルオト) 1976年 大分県 クスノ浦というところは古戦場で、雨が降る日はチャンチャンと刀が交わる音がするといった。
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オト 1938年 福島県 大正8年の旧正月の月夜にバンドリを獲りに行くと山でボンボンボンと太鼓を打つような音がする。すぐ側の大きな橅の木の上でなる。小槽を伏せて指で叩くような音からだんだん大きくなる。
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トンド 2000年 香川県 正月15日の小正月はトンドの日である。普段風が強い日が続く田ノ浦地域では、トンドができた年は豊漁であるとされた。
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タヌキ 1984年 山梨県 曾祖母から聞いた話。ある家の土蔵の裏のケヤキの木の下に、毎晩丑三つ時に半纏を着て手拭をネエサンカブリにした娘が出て、ネンネンコロリヨの子守唄を歌った。戸の隙間から覗くと狸の尻尾が見えた。赤飯などをおいておくと食べ、次の日もまた化けてやってきた。毎晩来ていたが、いつしかこなくなった。
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ウミボウズ,カワボウズ 1969年 山形県 大石田に伝わる童謡の歌詞。海坊主や川坊主が出る、生きた蛇を食べる、人の姿を蛇に例える、などの内容。
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ユミヲヒクオト 1954年 高知県 元旦に池で水を汲むと風習がある。村に不吉なことが起きるときには、水底に弓を引く音が聞えたという。
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ツブ 1961年 熊本県 爺が正月が明日にせまった日山へ餅杵を切りに行った。帰りに「餅杵は切ったが餅やなんでつこうやら」と独り言を言うと、「米でさい、米でさい」というものがある。それは田の中にいた小さい田螺の声であった。爺は「おお、みそか田螺」といってふところに入れて帰った。
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シラトリ,モチ 1949年 大分県 昔、豊後の国速見郡田野(たぬ)という所の百姓が富に奢って餅を的にして射て遊んだ。その餅が白い鳥と化して西南へ飛び失せた。そのときより、田が荒れて野にとなったため、今も田野という。
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