■研究活動 共同研究 2019年度

文明としてのスポーツ/文化としてのスポーツ

領域 基幹共同研究

 スポーツには国や地域独自の文化を背景に発展・進化を遂げていったもの、そして他国・他地域との接触によりもたらされたもの、があると考えられる。幕末の開国以降西洋列強との接触により日本へ伝播した西洋起源のスポーツの背景には、ボクシングのようにルール設定により野蛮との訣別を図った、すなわち文明の一要素となることを企図したものがあった。また、日本で生まれたスポーツにも柔道からJUDOへの展開―あるいは進化―のように異文化との接触により変貌を遂げていった類もある。一方には野蛮と対置される文明としてのスポーツ、そして他方には一国のなかで文化として展開したのち異種文化と遭遇しそれを契機に変化していった―あるいは変化を生まなかった、拒んだ―スポーツ、を考えることができよう。本共同研究は、この2種のスポーツを念頭におきながら近代日本の歴史のうえでのスポーツに関わるさまざまな事例を検討し、日本文化の従前の解釈に新たな視角を提示することをも目指すこととしたい。
(以下の研究組織は2019年8月6日時点のものです)

研究代表者 牛村 圭 国際日本文化研究センター・教授
共同研究員 古田島 洋介 明星大学人文学部・教授
藤田 大誠 國學院大學人間開発学部・教授
川島 浩平 早稲田大学スポーツ科学部・教授
佐伯 順子 同志社大学社会学部・教授
佐々木 浩雄 龍谷大学文学部・准教授
高嶋 航 京都大学文学部・教授
竹村 民郎 元大阪産業大学教授
等松 春夫 防衛大学校・教授
永井 久美子 東京大学教養学部・准教授
堀 まどか 大阪市立大学大学院文学研究科・准教授
吉江 弘和 創価大学・講師
フレデリック・クレインス 国際日本文化研究センター・准教授
稲賀 繁美 国際日本文化研究センター・教授
劉 建輝 国際日本文化研究センター・教授
ジョン・ブリーン 国際日本文化研究センター・教授
光平 有希 国際日本文化研究センター・機関研究員
杉田 智美 国際日本文化研究センター・事務補佐員
西山 由理花 国際日本文化研究センター・外来研究員
倉田 健太 総合研究大学院大学・大学院生
田村 美由紀 総合研究大学院大学・大学院生
増田 斎 総合研究大学院大学・大学院生
海外共同研究員 徐 載坤 韓国外国語大学校・教授