■研究活動 共同研究 2015年度

新大陸の日系移民の歴史と文化

領域 第5研究域 文化情報

 日本移民は明治とともに開始し、日本と受入国の経済状況や政治関係に左右されつつ、外交的な課題、政治的な包摂や排除の対象としての歴史を歩んできた。民族的な共同体の成立と変容について、これまでに社会史的な方面から多くの研究がなされてきたが、本共同研究会は生活、表現、感情を視野に入れた方向を強調している。文学のように言語的な境界(すなわち民族的境界)を越えにくい文化もあれば、食やスポーツのように容易に越えていく文化もあるし、本国とのつながりに依存する催しもあれば、現地での同化を唱う催しもあり、文脈についての検討が非常に重要となる。移民の手を離れた「日本文化」もある。こうした点に関して、二・三世教育、日本語教育、日本語文学、スポーツ、歌、食文化などを個別に議論し、彫りの深い日系文化史を打ち出すことができることを期待している。
(以下の研究組織は2015年10月1日現在のものです)

研究代表者 細川 周平 国際日本文化研究センター・教授
幹事 瀧井 一博 国際日本文化研究センター・教授
共同研究員 赤木 妙子 目白大学社会学部・教授
アンジェロ・イシ 武蔵大学社会学部・教授
一政(野村) 史織 中央大学法学部・准教授
粂井 輝子 白百合女子大学文学部・教授
小嶋 茂 早稲田大学移民・エスニック文化研究所・客員研究員
佐々木 剛二 東京大学大学院総合文化研究所・学術研究員
スエヨシ・アナ 宇都宮大学国際学部・准教授
高木(北山) 眞理子 愛知学院大学文学部英語英米文化学科・教授
高橋 勝幸 南山宗教文化研究所・非常勤研究員
滝田 祥子 横浜市立大学国際総合科学部・准教授
根川 幸男 同志社大学 日本語・日本文化教育センター・非常勤講師
日比 嘉高 名古屋大学大学院文学研究科・准教授
フェリッペ・アウグスト・ソアレス・モッタ 大阪大学大学院文学研究科・博士後期課程
松岡 秀明 大阪大学コミュニケーションデザインセンター・招聘教授
物部 ひろみ 同志社大学言語文化教育研究センター・准教授
森本 豊富 早稲田大学人間科学学術院・教授
守屋 貴嗣 法政大学国際文化研究科・兼任講師
守屋 友江 阪南大学国際コミュニケーション学部・教授
柳田 利夫 慶応義塾大学文学部・教授
吉田 裕美 岡山大学グローバル・パートナーズ・講師
早稲田 みな子 東京藝術大学・非常勤講師
栗山 新也 国際日本文化研究センター・外来研究員(日本学術振興会特別研究員・PD)
海外共同研究員 エドワード・マック ワシントン大学・准教授
森 幸一 サンパウロ大学・教授