■研究活動 共同研究 2004年度

近代東アジアにおける二字熟語概念の成立に関する総合的研究

中国と日本は漢字文化圏の主なメンバーとして、近代における西学東漸の情勢にあって、その語学層面には深刻な変遷がおこったが、西洋近代の慣用語を翻訳する漢字の言葉がどんどん現れるのはその変遷の著しい表現である。近代漢字慣用語が中国と日本の語学の互いに動かす間で成立したのだ。16世紀末から19世紀中庸にかけては、来華のキリスト教会士と新教会士が中国士人と協力して多くの西洋慣用語を対訳する漢字の新しい言葉を創造した。それが日本に入ってから日本に受容されて日本の蘭学と洋学の語彙となった。その外1896年以降中国での留日、和籍を翻訳する高潮が現れることにしたがって日本が幕末、明治時代で新しい漢字の言葉がつぎつぎ中国に伝えられた。それで清末から民初にかけてのあたらしい語彙の重要な来源をなしたことである。本研究は漢字慣用語の古漢語の淵源、16世紀から20世紀にかけて漢字慣用語が造られたことを考察するつもりである。すなわち近代の漢字慣用語が中国と日本間の互いに動かすこと及びそれが日中両国の近代文化に深刻的な影響を考察するのは本研究の重点である。

代表者 馮 天瑜 武漢大学中国伝統文化研究センター 国際日本文化研究センター・主任・教授外国人研究員 
幹事 劉  建輝 国際日本文化研究センター研究部・助教授
班員 荒川 清秀 愛知大学国際コミュニケーション学部・教授
井上  健 東京工業大学外国語研究教育センター・教授
緒方  康 神戸大学大学院文化学研究科・助教授
榊原 貴教 ナダ出版センター
史  有為 関西外国語大学・教授
沈  国威 関西大学外国語教育研究機構・教授
陳  力衛 目白大学短期大学部・助教授
鄧   紅 大分県立芸術文化短期大学・助教授
鄧  新華 中部日本観測株式会社・社員
飛田 良文 元国際基督教大学大学院比較文化研究科教授
松井 利彦 神戸松蔭女子学院大学文学部・教授
松田  清 京都大学大学院人間・環境学研究科・教授
李  済倉 龍谷大学仏教文化研究所・特約研究員
劉  柏林 愛知大学現代中国学部・助教授
柳父  章 桃山学院大学文学部・非常勤講師
鈴木 貞美 国際日本文化研究センター研究部・教授
官  文娜 武漢大学中国伝統文化研究センター ・客員教授元国際日本文化研究センター外来研究員