■研究活動 共同研究 2004年度

日本の近代化過程における技術と身体の思想

幕末開国から昭和戦前期までのほぼ100年間を「日本の近代化過程」と位置づけ、その間における技術と身体の不可分な相関のあり方を、思想史的観点から解明する。技術と身体のたがいに映しあう関係を、特に技術の側から照らし出すことによって、現代技術文明の来歴を問い質すとともに、日本の近代化の意味を深層から明らかにすることをめざす。この主題は、当然ながら「近代対反近代」の対立を止揚する立場を射程に入れるものである。   西欧から輸入された技術は、日本的・東アジア的な伝統の中で形成された日本社会の身体性といかに関係したか。その過程には、全面的な受容あるいは拒否、妥協ないしは融合、さらに外来的技術を契機とする内発的技術の開発、そして日本的特殊における普遍の自覚、といった相のもとに特徴づけることのできる段階的時期が存在する。その各時期における<�技術-身体>の関連を、6つの思想運動とその代表的人物(あるいはグループ)に照準を合わせて検討する。

代表者 木岡 伸夫   関西大学文学部国際日本文化研究センター ・教授客員教授
幹事 鈴木 貞美 国際日本文化研究センター研究部・教授
班員 東   徹 大阪府教育センター・主任研究員
伊藤  徹 京都教育大学社会科学科・助教授
荻野  雄 京都教育大学社会科学科・助教授
角野 昇八 大阪市立大学工学部・教授
川向 正人 東京理科大学理工学部・教授
桑子 敏雄 東京工業大学大学院社会理工学研究科・教授
品川 哲彦 関西大学文学部・教授
千田 智子 日本学術振興会特別研究員
千代  章一郎 広島大学大学院工学研究科・助教授
竹山 重光 和歌山県立医科大学・助教授
中澤  務 関西大学文学部・助教授
長妻 三佐雄 同志社大学・非常勤講師
西村 将洋 日本学術振興会特別研究員
服部 健二 立命館大学文学部・教授
水野 友晴 大阪外国語大学・非常勤講師
宮野 真生子  京都大学文学研究科・博士後期課程
宮野 美子   京都教育大学・非常勤講師
嶺  秀樹 関西学院大学文学部・教授
望月 俊孝 福岡女子大学文学部・教授
八百 俊介 神戸市立工業高等専門学校・助教授
吉田 公平 東洋大学文学部・教授