■研究活動 共同研究 2002年度

近代化と日本人の身体感覚

近代になって、日本人の身体観が大きく変化したことはよく知られています。しかしながら、この身体観の変化について取り組んだ過去の研究は、そのほとんどが理論の変遷に注目するものであり、身体の考え方の再構築にすぎませんでした。そのため今日に至るまでこの新しい「理論」と現実の「身体経験」に見られた変化との関係に着目して行われた研究はほとんど無いのです。身体を1つの客体とする西洋医学的な理論体系が、どのように日常的な主観的身体感に影響したのでしょうか。より一般的に言うなら、近代的な生活習慣はどのように日本人の実践や病気と健康の「体験」を変化させたのでしょうか。あるいは、新しく構築された近代的な身体観の中で、伝統的な感覚はどのように併存してきたのでしょうか。本研究は、これらのテーマに取り組むものです。

代表者 北澤 一利 国際日本文化研究センター・客員助教授
幹事 栗山 茂久 国際日本文化研究センター・助教授
班員 尾鍋 智子 同志社女子大学・非常勤講師
北中 淳子 東海大学文学部・非常勤講師
榑沼 範久 横浜国立大学教育人間科学部・助教授
酒井 シヅ 順天堂大学・名誉教授
白杉 悦雄 東北芸術工科大学教養部・助教授
鈴木 晃仁 慶應義塾大学経済学部・助教授
鈴木 則子 奈良女子大学生活環境学部・専任講師
西本 郁子 埼玉大学・非常勤講師
真嶋 亜有 国際基督教大学大学院比較文化研究科・博士後期課程
山田 憲政 北海道大学教育学部・助教授
渡辺 雅子 国際日本文化研究センター・助教授