■研究活動 共同研究 2001年度

日本植民地法制度の形成と展開に関する構造的研究

本研究は、近代日本植民地帝国における帝国法制の構造とその展開を、植民地を有する西洋起源の主権国家からなる国際秩序との連関、日本帝国内部の政治構造の軸となる日本政治史との関連、そして本土と帝国をまたぐ法制全般自体の構造的特徴(大陸法・イギリス法の影響や旧慣の法制度化の問題)などの視点を中心として、地域や時間をまたいで総合的に研究しようとするものです。  現代では、各国それぞれの近代史を総合的な関係に基づく地域という枠組みで理解していく必要がますます高まっていると考えられます。近代日本が植民地帝国として近隣の人々を支配したことに対しても、帝国内部の社会と国家との関係を軸に国際的な議論に耐えるしっかりとした学問的な枠組みを構築することが求められています。外交や政治、そして法という素材は、社会史的なアプローチが流行する中でますます重要になっている反面、本格的な研究はまだ始まったばかりです。本研究では、各地域や学問領域に分かれていた研究者を幅広く集め、この問題に新たな一石を投じたいと考えています。

代表者 浅野 豊美 中京大学・教養部 国際日本文化研究センター・研究部・助教授客員助教授
幹事 松田 利彦 国際日本文化研究センター・研究部・助教授
班員 吉川  仁 中京大学・教養部・教授
近藤 正巳 近畿大学・文芸学部・教授
酒井 哲哉 東京大学・大学院総合文化研究科・教授
田浦 雅徳 皇學館大學・文学部・助教授
長尾 龍一 日本大学・法学部・教授
藤森 智子 慶應義塾大学・大学院法学研究科・博士課程
益子 英雅 中京大学・教養部・教授
水野 直樹 京都大学・人文科学研究所・教授
文  竣暎 京都大学・人文科学研究所・外国人共同研究員
森山 茂徳 東京都立大学・法学部・教授
山口 輝臣 九州大学・大学院人文科学研究院・助教授
李  鐘旼 京都大学・人文科学研究所・外国人共同研究員
リン ヒョング 一橋大学・経済研究所・客員研究員
山崎 有恒 立命館大学・文学部・助教授