■イベント 日文研フォーラム

2014年7月8日 第280回    日文研フォーラム

概要
「昭和前期の政治と宗教」
発表者
『仏教社会主義について――妹尾義郎と新興仏教青年同盟――』
 20 世紀初頭、日本社会は戦争に飲み込まれ、国家主義が台頭してきました。その状況に多くの仏教指導者と宗派は降伏しました。この傾向に対する一つの顕著な例外として、日蓮宗在家信者の妹尾義郎(1889–1961)によって1931 年に創立された、新興仏教青年同盟があります。
 本講演では、このような歴史的、政治的背景を意識しながら、妹尾の著書にある「仏教再生のための新興仏教青年同盟」の視点を取り上げ、当時の日本で、「仏教社会主義」の出現をめぐって存在したさまざまな問題について考えてみたいと思います。

ジェームス マーク シールズ   バックネル大学  准教授 ・ 国際日本文化研究センター 外来研究員   
発表者
『ナチスと日本宗教』
 戦時中のナチス・ドイツとの関係はあまり語られてきませんでした。しかし、ドイツは日本の同盟国であったのみならず、文化交流も盛んに行われていました。とくに注目すべきは、ナチス・ドイツにおいて日本宗教(仏教および神道)への関心が高かったことです。かつてヒトラーは次のように述べました。「不幸にして我々は間違った宗教を引き継いでしまった。なぜ日本のような宗教を得ることができなかっただろう・・・・・・」と。
 ナチスはなぜ日本の宗教に関心があったのか、ナチスははたして日本の宗教を正確に理解したのか、当時のナチスが抱いた関心は、現在に一つの「問い」を投げかけているのではないか、――本講演は、この3 点を軸に展開します。

ブライアン アンドレー ヴィクトリア   オックスフォード大学付属仏教研究所  研究員 ・ 国際日本文化研究センター 外来研究員   
コメンテーター
末木 文美士   国際日本文化研究センター  教授   
山田 奨治   国際日本文化研究センター  教授   
司会
佐野 真由子   国際日本文化研究センター  准教授   
場所:
ハートピア京都 3階大会議室 京都市中京区竹屋町通烏丸東入る清水町375
開場時間:
13:40
開始時間:
14:00
終了時間:
16:00
申込み:
不要
受講料 :
無料
申込み方法:
なし
定員:
先着180名