オニ 1968年 宮城県 坂上田村麻呂が討ち取った蝦夷のことを鬼と呼んでいた。降参した蝦夷が住み着いたのが鬼切辺で、なまって鬼首になった。
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ヤマガミ 1930年 北海道 享和元年の冬から春にかけて、蝦夷地シャリに飢饉が続き、これを調査しにいくと、長沼に水上を歩いたり草木の上を駆けたりする人々を見た。蝦夷のように髪をかぶっていて、その衣類は花色の様であった。山上ではないかということになった。
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キツネ,タヌキ 1923年 和歌山県 狐と狸は人を騙す獣だとされる。
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(ゾクシン),ケモノノコ 1935年 山口県 3月3日の桃、5月5日の菖蒲と蓬、9月9日の菊を陰干しにして煎じて飲むと子が下りる、女が女郎になるときには、獣と交わって獣の子を孕んで人間ではなくなり、この陰干しを飲んで下すものだという。
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ユウレイ 1976年 出羽は陰地で常に曇りがちなので、幽霊の出ることが多い。蝦夷地、唐山も同じ。
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(ネコノシタイヲクウケモノ),シイ 1974年 京都府 安永年間に山城国八幡のあたりに猫の死体を食う獣がいた。大きくはないが、人を恐れずに食べ終わったら淀の方へ去った。犬たちが襲いかかっても、この獣の一咬みで死んでしまう。人は黒〓という獣かと言いあった。
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イジュウ 2000年 新潟県 娘が機を織っていたら、窓の外に異獣が現れた。飯櫃を指差すので、握り飯を握って与えると異獣は喜んだ。それから時々、異獣は握り飯をもらいに来た。ある時、娘に生理がきて機屋に入れなくなった。期日に遅れてしまうので困っていたら、異獣が生理を止めてくれた。
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テング 1987年 京都府 1月12日までの初寅の日には、天狗がだますというので、山に入ってはいけない。
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(ゾクシン) 2004年 香川県 年の初めの寅の日に人が亡くなると、死者が続くといって寅伏せを行うという。
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ケモノ(ゾクシン) 1932年 愛知県 蕎麦餅を山へ持って行くと獣に化かされるという俗信。
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ハコイシジンジャ 1956年 宮城県 もと仙台藩の直参足軽一隊を置いた成田の氏神。北上川にのぞむ東浜沿いの高台に在る。貞観5年(863)坂上大宿禰高道はこのあたりで蝦夷と戦って討死。その霊が竜と化して大洪水を起こしたので蝦夷は住居を失い、これも朝廷から下された将軍を害した罰であろうといって社をたてた。
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ボウレイ 1977年 2月15日、5月15日、7月14日、8月15日、9月16日、12月晦日の年6回亡霊が来る日だと言う。7月14日と12月晦日は特に別に祭る。
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フッテキタジュウモウ 1993年 東京都 糀町で暴風雨の夜、獣の毛が降ってきた。麹町あたりでは、獣が馬のようなものを食べながら飛んでいるのを見た人もいる。『山海経』の天馬のようなものか。
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カミナリガリ 1976年 千葉県 毎年正月、里人が集まり雷狩をする。鼬のような獣を多く捕らえて殺す。その年の夏は雷鳴が少なくなる。もし狩らなければ雷鳴は多くなるという。
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キノミヤジゾウ 1986年 埼玉県 坂上田村麻呂が蝦夷征伐に向かう途中、天変に遭遇して困ってるのを救った。
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クダ 1956年 長野県 『想山著聞奇集』にクダという獣を討ち取ったという話があるが、そこではクダは猫に似て尾の長い獣として見取図に描かれている。
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カイブツ 1941年 朝鮮 江西郡江西面徳興る里の村から10キロ程のところに、石ばかりの山がある。昔この山の中に、体中一面に毛の生えている、人間か獣か判らない者が張り番していて、そこを通る時には付近にある石を投げてみて、怪物が山にいないか試してから通った。それでこの山は石に包まれている。
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トラノヒ,ソウシキ,(ゾクシン) 1915年 山形県 寅の日に葬式を出すと死人が戻ってくるといわれている。
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クダショウ 1934年 静岡県 谷の沢にいるクダショウという鼬ほどの獣を捕らえてきて、自宅に祀ると金持ちになるといって、実行している家もあるそうである。
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ケモノ,ライジュウ 1978年 長野県 信濃の更科山で、ある年の暴雨の時、山から獣の死体が2つ流出した。目の大きさは犬くらい、灰色で頭は長く、くちばしは半黒く、尾は狐のようで、爪は鷲に似ていた。落雷のとき、木の根に爪の跡のようなものがあるのはこの獣の仕業か。明和7年閏7月伊奈郡駅科村で捕えられた雷獣も、近江国かがみ村で落雷の際に捕えられた獣も同じ姿をしていた。
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エンノコ 1927年 静岡県 えんのこ沢を中心にして、エンノコと称する小犬ほどの獣が出没する。狩人はこの獣を見れば不祥ありと嫌う。
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