イズモサン 1988年 岩手県 森越仁太郎氏の父、春松氏が建てたお宮、「出雲さん」の御利益はさまざまで、昭和18年に仁太郎氏が勤労奉仕で釜石の鉱山にいたころ、崖から落ちてきた大きな石が氏の直前で止まったり、鉄骨が落ちてきても運よく助かったりしたこともある。
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オオカミ 1977年 和歌山県 白川氏の父・小四郎氏が近露に行く途中でオオカミが現れて飛びかかろうとした。小四郎氏が「和田の氏子を知らんのか」と言うと、オオカミは身なりをなおしてくれた。氏は礼を言って戻ってきたという。
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カミサマ 1989年 鹿児島県 潤ヶ野の潤野氏、田床の鳥浜氏、佐野の田中氏の祖先は神様についてこの土地にきた。
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カマノカミサマ 1971年 静岡県 かまの神様が(出雲に)行く日はあるが、帰ってくる日はない。
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ヒトダマ 1938年 福島県 明治35年までのことである。下坂の新坂からヒトダマのようなものがフワフワと出て、お宮の南のあたりで消えたかと思うと、また現れる。お宮の中に人がいるとお宮に入らないのだという。
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ジガミサマ,タノカミサマ 1983年 茨城県 10月は地神様が出雲へ立つ月であり、田の神様が出発するのは丑の刻で、暗いうちである。田の神は出雲大社へいくといった。
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オニ 1939年 島根県 節分の晩には出雲に鬼が来るので、出雲の神様は弓を持って青銅の馬に乗り鬼を追って歩く。この日は出雲の人は家を締め切り、決して外を覗いて見ない。昔、お婆さんが節穴から覗いていたら、神様が弓でその目を射った。
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キツネ 1935年 青森県 名久井岳の山麓に春松という農家があった。彼はエヂナを憑けるとして評判が悪かった。ある時駐在の巡査が取り調べに訪問した時に、春松は知らないと主張し、巡査はしぶしぶ帰っていったが、途中転んで起きあがる事ができなかった。近くにいた農夫に春松を呼んで起こしてくれと言ったので、急いで行った農夫が春松に聞くと、もう巡査は起きていると伝える。巡査は狐を憑けられたといった。
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(ゾクシン) 1968年 愛媛県 「妙見さん」と呼ばれている土地があり、所有することが忌まれていたが、戦争中に開墾されたという。また、出雲の砂をまくと「出雲屋敷」といい、そこは以後方位吉凶のことを言わなくていいという。
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イズモノイシ 1978年 広島県 孝行息子が毎年母を連れて出雲に参っていた。途中必ず久井町の稲荷にも詣ることにしていた。ある年出雲の石を久井の稲荷様に置いて家に帰ったところ、翌年その石は大きくなていた。
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ミコガミ 1978年 岡山県 樋口和吉氏は婿養子で、実家は鉄山駄床の稲田家である。この実家ではもともとミコ神さんを祀っていた。父親が死んだとき幼少で和吉氏は家を継ぐことができず、長姉が婿をとって家をつぎ、和吉氏は樋口家へ養子に行ったが、その後和吉氏と長女にカサが出た。そのため実家からミコ神さんを迎えて、現在も祀っている。神体は古い鏡である。オクノマに祀る神様と一所においてはいけない。デキモノが出る間だけお供えなどをし、あとは別にかまわないでおく。また血族の間で行きたい所を知らせて廻る。
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カメイシツルイシ 1956年 宮城県 亀石は佐藤氏屋敷、鶴石は内海氏屋敷にあった。年々成長するという。
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カミサマ,コンピラサン,イシガミサン 1974年 高知県 10月は神無月といって、神様が出雲に縁組に行くため出雲の松がしなる。金毘羅さんと石神さんは行かない。
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オオカミ 1964年 長野県 村松正氏が向方にむかっていると、途中から狼が現れて先を行き、追い払っても付いてきた。うるさく思って切り捨てたが、家に着くと家人が病気になった。狼は山の神の化身で、村松氏の守護に付いていたことがわかり、村松氏は狼の霊を手厚く祀り、家の守護神とした。その祠は今も狼の頭蓋骨をご神体にしている。
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ハイタカサン 1991年 高知県 旧10月ごろ、はいたかさんが出雲へ行くということで太夫さんを呼んでお宮でお籠りをしたが、これをサカムカエゴモリといった。
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ヤマノカミ 1986年 愛媛県 山で山の神に話しかけられたら言い負けしてはいけないという。帯江の集落の人が中村氏の上の祠にお参りしていた時に山の神とあい、向こうの上を言ってやると「ヤラレターッ」といって逃げたそうである。
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オンリョウ 2001年 鹿児島県 名瀬市在住中村某氏(S7生)が沖永良部の畦布(鹿児島県大島郡和泊町)で工事人夫として働いていた時の話(2000年以前)。社宅は墓の隣にあり,近くには人骨を葬った洞窟もあった。同僚が夜中に目を覚まして人の顔を見たり,別の同僚は子供が寄ってくるのを見た。中村某氏は夜中に金縛りにあい,目を覚ますと裸体に鉢巻で騎馬戦の格好をした婆さんが見つめていた。
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カマノカミサマ 1971年 静岡県 かまの神様が出雲に行くとカラスがよく鳴くという。
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ヤマイヌ 1986年 愛媛県 竹ノ瀬の滝本福之氏(大正6年生まれ)が父親ヨシタロウ氏から実体験として聞いたのだが、夫婦でムコヒラの村から帰る途中に夜の10~11時ごろに峠で休んでいると、暗闇の中に仔牛が寝ている。夜に牛に会ったらさわるものではないといわれていたが、ヨシタロウ氏は牛に近づいた。母親は父を引っぱって逃げ出したがどこまでいっても牛が現れる。そのとき餅をもっていることに気付き、投げてやると牛は消えてしまった。これは山犬に化かされたのだという。アイノヒラにはお札があるので、それより村の内では化かされないという。
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(ツカノタタリ) 1961年 静岡県 ムカイインキョ(藤池氏、オサカのオオヤの分家)所有の山に塚がある。そこへこやしをもっていっても決しておろしてはならない。3代前に位に、そこの家の人が塚を掘ってお宮を建てたほうがいいといってそうしたところ、頭が悪くなった。そして、身延山に行ったらなおったという。
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カミサマノセンタクドマリ,オミヤノカミサマ,トナリノムラノカミサマ 1982年 新潟県 旧暦9月29日は、オカミオクリといい、クンチアレという雨風の強い荒れ模様になる。村々の神様は「神様の洗濯どまり」で、馬に乗って出雲の社へ1ヵ月泊まりにいかれる。昔、この夜に長岡の成沢のお宮へ乞食が泊まっていたところ、隣村の神様が鈴馬で来て出雲行きの誘いに声をかけたが、そのお宮の神様は乗っていた馬の足が折れてしまって、あいにく今夜はいかれないと答えた。次の朝乞食は、絵馬の神の足が折れていたのを見つけ、直してやった。
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