ビンボウガミ,ケンゾク,フクノカミ 2001年 京都府 小籐太の家に住む貧乏神はこれを聞いて眷族を集める。梅津、嵯峨野、松尾辺りから約500人が集結する。いずれもあさましい姿だった。そのうち福の神がやってくる。福の神は貧乏神の数の多さに恐れて一旦虚空にもどる。福の神は稲荷六明神、鞍馬の毘沙門、竹生島の財弁天、西宮のえびすとそれぞれの眷属を連れて戻り、貧乏神を追放する。神々は家に入って以後守り神となることを誓う。小籐太に稲荷は黄金千両、毘沙門からは十万貫、財弁天からは絹百疋、えびす三郎からは酒の泉が贈られる。小籐太は大福長者となる。
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テング 1936年 新潟県 稚児舞の時、それぞれの稚児に御太刀持がつくのは、昔、稚児が天狗にさらわれたことがあり、その番をしていると伝えている。
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イケタガミサン 1989年 山梨県 池太神さんはずっとこの奥の川の淵の中で生まれてきた人だという。本村の人がその川の淵を越そうとしたら光っていたので、池太神さんを拾い上げてきた。池太神さんは、その人の夢枕に立って、順に順に山を上げて七面山に連れてきた。
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チゴイケ 1929年 山梨県 身延山の奥の院へ行く道に稚児池という井戸ぐらいの小さな池がある。昔本山の美しい稚児が女に深く思われたが稚児は堅く戒律を守っていた。ところが女の思いはつのるばかりで遂に稚児は足に子供をはらんでしまい井戸に入って自殺した。
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シュテンドウジ 1988年 奈良県 白毫寺の稚児が死人の肉を切り取って師の僧に勧めた。僧は知らずに珍味と喜んだので、稚児は奈良の町に出て人を襲い、師の僧に肉を差し出すようになった。僧は稚児の跡をつけてそのことを知り、縛って山に捨てた。その坂を稚児坂と言う。その稚児は大江山にいき、酒顛童子となったという。
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タタリ 1971年 静岡県 不良の源太が、悪さが高じて村人に殺され、村人はそれを喜んだ。村人が病気になり、源太の祟りだとわかる。地蔵様をまつったら病が治った。
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カタメノフナ 1954年 新潟県 中頸城郡青柳村の杢太が池の伝説では、片目の武士であった杢太が身を投げた杢太が池に住む鮒は今日でも悉く片目であると言う。
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チゴイシ,グヒンサマ,テング 1989年 長野県 小田沢川に稚児石と呼ばれる石があり、雨の降る日に大根を擦りつけると血がしみ出るという。4月8日のお薬師祭りの稚児舞の稚児に選ばれることは、名誉であると共に踊りを間違えると不吉があると言われた。ある年、稚児が足を踏み損なうと狗賓様がその子をくわえて飛び去った。そして小田沢川のがけの上の大岩で稚児を食い、残りを片桐松川で食べた。以後、稚児舞はなくなった。
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グヒンサマ,テング 1989年 長野県 4月8日のお薬師の祭には稚児舞があり、この稚児に選ばれることは名誉であるが、踊りの調子を間違えると不吉なことがあるとも言われていた。ある年、稚児が足を踏み損なうと、どこからか狗賓様(天狗)が飛来して稚児をくわえて飛び去った。狗賓様は千早原上空で一回りし、小田沢川がけの上にある大岩で稚児をつついて食べ、残りを片桐松川の有平の岩の上で食べてしまった。この年限りで稚児舞は中止になった。
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ゼニノレイ 1933年 和歌山県 棺に入れた錆びた六文銭を墓場から掘り出すことがある。再び天日を仰ぐを得て、銭の霊が喜び活躍するであろうという意味。この銭を常に財布なりに入れておくと小遣いに不自由せぬ。
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テング 1988年 長野県 祭りの際に、稚児が1人行方不明となった。数日後天狗にくわえられた稚児が石の傍で見つかったが、死んでいた。数十年後に、この石を使って家を建てたが毎夜その壁に稚児の姿が映り、その霊を鎮めるために石碑を建てた。
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ガラッパ 1982年 鹿児島県 高城家の領主の稚児が高城川で河童に引き込まれたという伝説から、馬に乗った稚児の木像をご神体としている。
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キツネ 2002年 愛知県 幕末の頃立派な武士が3人浜辺へ来て、彌兵太の漁船に伊勢へ越す船便を頼んだ。引き受けたが、その夜生魚が食い荒らされているのを見つけた。狐と思い正体を現して詫びなければ海へ投げ込むと脅すと、3人の武士は謝り、実は私たちは儀路の籐兵衛、小原の勘治、小浜のお菊であると言い、許してくれれば必ず漁のあるようにするといった。その後不漁をかこつと必ず大漁があったという。
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ヤマジョロウ 1990年 香川県 昔、権太という猟師が屋まで野宿をしていたら、山女郎の親子がいて長い髪をしていた。権太はおそろしくなり、八幡大菩薩に一生猟はしないからお助けくださいと拝んだ。すると山女郎は姿を消してしまった。
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チゴガイケ 1968年 広島県 稚児神社に稚児が池があり、そこに水をいただきに行った。途中水おけを地においてはいけない。置いたところに雨が降るという。
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カッパ 1991年 山梨県 河童が10銭玉に化けてそれを拾おうとした子供を湖中に引きずり込もうとした。
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(ゾクシン) 1942年 不明 櫛を拾うときは、かわりに、1銭か2銭をそこに置けばよい。
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ダサイコウジン,タイサイシン,タイサイサマ,トシノカミ,イナサクガミ,タノカミ 1983年 岡山県 ダサイ荒神にはしばしば太宰の文字があてられることもあるが、太歳神の荒神であって、県南地方では、これを太歳様と呼ぶことが多い。これは祟りやすい神で、祀ってあるところの落ち枝を拾っただけでもお咎めがあるのだという。この神は田や畑の中に祀られていることが多く、田の神の性格を持つもののようである。
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セイタムジナ,ヒノタマ 1991年 石川県 清太という者が夜遅くカイケという昼なお暗い場所を通ったら、火の玉が出ては消え、そこから女が現れて清太を見つめた。脇差で切りつけると石にあたった音がして、火の玉も女も消えた。脇差は三寸から先が折れていた。
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テング 1978年 広島県 3月3日の八講会での舞が終わると、舞手は楽所に入り神酒をいただいて退出する。この時稚児かけ松という所まで送りの太鼓を叩き、ここを通り過ぎるまではものを言ってはいけない。この稚児かけ松は昔ものを言った稚児を天狗がつかんでここにかけたのでその名がある。
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キンノタマ,ユメマクラニタツ 1989年 山梨県 タカギシゲンザエモンという狩人が、池太神さんの池の中に金の玉を見つけた。「魔物だったっらそのままでいてくれ、神だったらこの弓のとこに乗ってきてくれ」と拝んだら、その玉が乗ってきた。うちへ置いたが、屋鳴りがした。金の玉はこの家で休むものではないということで、夢枕で七面山に私の住むところがあるといった。そこでその御神体を持っていっておあげした。それが池太神さんの起源である。
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