オオバンコバンノバケモノ 1976年 山口県 つぶれた酒屋にお化けが出た。度胸のある男が行くと化物が出て、自分は大判小判の化け物だと名乗り、酒屋の後を継いでくれと頼んだ。男は酒屋をやって成功した。
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サンシン,(ユウレイ) 2000年 沖縄県 死んだ後も遊女が三線を弾きに来るという、遊女愛蔵の三線があるという。
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テングノトオリミチ 1954年 岡山県 天狗の通り道と言うものがある。これはどことははっきりいいがたいが、方々に天狗の棲み家があり、天狗倒しにあう。
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ジゾウ 1964年 福島県 若い衆が集まってひとりに南天の葉を持たせ、中に座らせて人々がそれをとりまき、地蔵様、地蔵様、と呼んで祈る。すると南天の葉がかさかさと動いて地蔵が出て、どこの地蔵かと聞くとどこそこの地蔵だと答えるという。
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ジゾウ 1966年 新潟県 昔、六部がやってきて何千貫もある石に3、4年かかって4m弱もある地蔵を彫って泉まで運び、集落には協力のお礼に小さな地蔵を残していった。小さい地蔵はお堂に安置したが、子どもがいじって遊ぶので格子の中に入れた。冬のある日、行って見ると地蔵はおらず、小さな子どもの足跡が点々と雪についていた。辿って行くと、清水の湧いているところに地蔵がいた。そこを地蔵清水と名付け、地蔵は谷泉寺に移した。
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ユウレイ 1933年 神奈川県 ひとりの遊女に職人が夢中になった。職人の女房は遊女を恨んで自殺した。それから、毎夜、遊女が寝ている部屋の障子に髪の毛をサラサラあてるものがあった。男も気味悪がり、発心して札所巡りに出たが、宿で必ず「お二人様」と呼ばれた。ついに龍本寺に入り、一生を終わったという。
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ドコモジゾウ 1975年 ある地蔵堂の堂守をしていた老僧が、参詣人もないのでどこかへ移ろうとしたところ、その夜の夢に地蔵が現れ、「どこもどこも」と告げた。これは「どこへ行っても同じ事」というお告げだと考えた老僧は、生涯をこの堂で終えたという。
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カマナリ 1936年 秋田県 酒屋の酒米を蒸す大釜は熱してくると「もんもん!もんもん!」と響く。その音は近くで聞いても遠くで聞いても変わらない。釜を売り払うと酒屋は衰えたという。
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テング 1940年 岩手県 山から天狗が通ってくる酒屋があった。姿は見えないが、通いに来たときには必ず大風が吹き、なにやらただならぬ空気が流れる。酒屋の主人は天狗が通い来てもべつに商売に支障はなく、かえって火の用心がよくなったとさえ言っている。
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クダ 1928年 長野県 酒屋という家に叶屋が金を借りに行ったが、貸してくれなかったので、クダをつかせた。主人の外、家族全員が病気になった。三峯様へ人をやってわけてもらい、棟に祀ったら全快した。
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ヘビ 1931年 長野県 昔、大きく商売をしている酒屋があった。その家の床下には大きい蛇がいて、家の守り主だったが、殺してしまった。1年ほどのち、家の息子が天井からぶらさがっている蛇に驚き、酒の中に火を落とし、その火で焼死した。以後酒屋は衰えた。
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オジゾウサン,キツネ 1938年 長野県 お爺さんが遅くまで山で働いていると、突然お地蔵さんが現われて手招きし、連れて行ってくれと頼む。お地蔵さんをおんぶして行ったが、畑の中へ入ったり出たりして家に着かない。お爺さんがたばこに火を付けるとお地蔵さんはどこかへ行った。
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コソダテジゾウ 1987年 長野県 和の東上田にある。昔,仲のいい夫婦がいたが子供がいなかったので,家の近くの地蔵さんに子供を授けてくれるよう一日も欠かさずお参りした。何年か経ってついに女の子が生まれ,大変可愛がっていたが,3つのとき流行病で亡くなってしまった。ある夜,お地蔵様の所へ行って見ると,石の地蔵様から光が出ているように見え,何処からともなく仏様の声が聞こえた。「お前達の娘はこの地蔵に生まれ変わった。この地蔵を娘と思って育てなさい。」というので,夫婦はそれから明るくなって地蔵さんの世話をした。
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キツネ 1935年 キツネが酒屋のモトスリの真似をする。
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ジゾウサマ 1941年 福島県 神事の日の遊びとして、13・4歳から二十歳くらいまでの女性が「地蔵様を憑ける」遊びをした。真ん中に蓙か筵を敷いて、任意の1人を座らせ、他の者はその周囲を内側を向いて右回りに廻りながら「南無地蔵大菩薩、ついておこれえ地蔵様」と唱える。地蔵様が憑くと様々な質問をした。質問がなくなると皆で踊った。そして丁重に地蔵様に帰ってもらった。帰らないときは、その地蔵様が祭ってある場所に本人を連れて行ってよく拝んで帰ってもらったという。
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ジゾウサマ 1982年 宮城県 地蔵様の別当をしている人が地蔵様の杉の木を切ったら、地蔵が怒って家に病人が出た。
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イリヤマノジゾウ,アメップリジゾウ 1971年 福島県 入山のお地蔵様にはアメップリ地蔵とも言われている。前田に住むAさんにはこの地蔵がついた。日でりのときに入山から3つの地蔵を借りてきて家の中においてその前で拝むとだんだん手が動き始め、用意させた水を頭からかぶったかとおもうと、姿が見えなくなった。このとき、前田にある地蔵をもって川に飛び込んでいたという。
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キツネ 1985年 滋賀県 狐が地蔵に化けて道をふさぐので、人々は狐の祟りだとして稲荷神社で地蔵盆をして供養する。その時作った地蔵を化け地蔵と呼ぶようになる。
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ワライジゾウ 1922年 鳥取県 地蔵の周りを3度廻ると地蔵が笑い出す笑い地蔵の話を聞いたことがある。
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カゼフキジゾウソンノオジゾウサマ 1985年 福島県 旧の3月16日は地蔵様の祭日で、風吹地蔵尊のお地蔵様は祭りの1週間前ぐらいから早い者順で小学校の子供が借りていって遊ぶ。このときは子供はお地蔵様に何をしてもよい。祭りの当日はトーナガシといって、堀に水を溜め、地蔵様を裸にして首に縄をつけてお地蔵様を流す。子供に引っ張られるお地蔵様を心配して祭りの日に地蔵をきれいに洗って神社に収めてしまった。すると、お婆さんは病気になって寝込んでしまった。
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エンマドウヨコチョウノカイ 1956年 宮城県 昔石名坂下・船町の辺りに遊女屋が栄えた頃,石名と名乗った遊女が自分の罪障消滅のため,死後自分の墓石を橋の一部として通行人に踏んでもらってくれるよう遺言したが実行されなかった。その後墓石が倒されたままになっているのを近所の請負師が見かねて円福寺に移してやったが,遊女の霊は遺言通り石橋にされないのを怨んだものか,余計なことをするなとばかり請負師の妻の夢に毎晩現れて望みが叶えられるまで悩ましつづけた。その石碑が現在どうなっているかはわからない。
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