カタメノフナ 1954年 新潟県 先祖に片目を射抜いた人がいる家の池には、片目の鮒がいるという。実際に見てみると、その池に住む魚は鯉が多く、あとは鮒であった。鮒は出目金のように出ているものもあり、目に異常のあるものが多かった。
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ヤマノカミ,カタメノフナ 1939年 京都府 昔は山の神の人身御供として毎年娘をひとり捧げていたのを、修験者の力で鮒に改めた。その供えが鮒がいつのまにか片目になっていた。40年ほど前まで続けられていた。
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(ゾクシン) 1939年 福島県 水に入れたままの生きた鮒を旧10月20日に恵比寿様に供える習慣がある。翌日、鮒を井戸へ放すが、渇水しないためといわれている。
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カタメフナ 1984年 愛媛県 伊予節に唄われる片目鮒は、松山市越在の者が鮒を焼いているのを不憫に思った弘法大師が、片側焼きかけのまま井戸に放した。すると既に死んでいたはずの鮒が生き返って泳ぎだしたという。
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フナ 1941年 秋田県 ある日、爺様が子供たちから鮒を助けた。その晩、綺麗な女性がやってきて、身の回りの世話をしてくれる。しかし、見てはいけなかったはずのお汁を作っている姿をつい見てしまい、女性は鮒になって裏の溜池へ飛び込んでしまった。
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フナ 1932年 新潟県 日枝神社境内に以前は古池があり、そこに焼鮒が住んでいた。親鸞聖人が焼鮒を池に放ったところ、蘇生してその子孫が繁殖した。それで鱗は後々までも焼けたような色であったという。
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カタメフナ 1984年 愛媛県 ここの片目鮒は村人の人数と常に同数である。村人の人数が変わると鮒も同じ数だけ変わる。
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カタメノフナ 1954年 愛媛県 伊予松山の七不思議に山越の片目の鮒がある。弘法大師四国遍路の節同村の百姓が歓待の意を表そうと、自己の晩餐のまだ手をつけていない鮒の焼き物の半身を大師に供した。大師はその鮒を井戸へ放つと生き返って泳ぎ出したが、目だけは片目のままであった。
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カタメノフナ 1954年 新潟県 親鸞上人が通ったところではみんながどぶろくを持ち集まり、酒を振舞おうとした。上人は、食すどころか出された焼き鮒の回生を願って、池に投げ込んだ。それ以来、この池の鮒はすべて腹に焼かれた痕があるという。
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フナ 1941年 新潟県 田の中央に水溜りがあり、赤池と呼ばれている。底には浮島があり、年中水が濁っている。この池に住んでいる鮒は、全て片目である。
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(ゾクシン) 1939年 福島県 水に入れたままの生きた鮒を旧10月20日に恵比寿様に供える習慣がある。水をきれいにするためといわれている。
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カタメノサカナ,フナ 1936年 秋田県 長野町幕林の八幡神社の北方に小さな社があり、小さな池がある。その池の鮒は、源義家がこの池で馬を洗ったとき、馬の蹄にかかって目が潰れて片目になったといわれている。
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クズリュウシン,リュウ 1928年 長野県 九頭龍山の本性を見ようと山に入った代官は、龍がいるといわれていた種ヶ池に行って「本性があるなら、私を水の中に隠せ」と言った。すると渦巻きが起こり、代官は水の底に飲まれてしまった。
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(ゾクシン) 1939年 福島県 水に入れたままの生きた鮒を旧10月20日に恵比寿様に供える習慣がある。縁が遠くなるので、嫁入り前の女は食べないといわれている。
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カタメノサカナ 1931年 東京都 医王寺の御堂の前にある池に魚を放すと必ず片目になると言われている。下流の小川にも稀に片目の魚がいて、御薬師様の鮒だということで、食べずに池に持っていき、ここに放したという。
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リュウ,ゲキリン 1972年 茨城県 雄龍と雌龍という龍が山の神様であった。あるとき、この龍が女に化けて池に現れ、若侍と出会って、恋仲になった。しかし若侍だけがこの場で死んでしまった。この山を削ると、2頭の龍を分けることになるので、山津波が起こる。これを山上の龍が鱗を逆立てたと言う。
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カタメノフナ 1948年 新潟県 八幡宮の神体が鎌倉景政の念持仏だったところであり、その境内の池には片目の鮒が今でも住んでいるという。
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カタメフナ,リュウジン 1984年 愛媛県 久妙寺にある池の鮒は、左甚五郎が彫ったという本堂の竜神が抜け出して眼を抜かれた。
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メッコヌマノカイ 1956年 宮城県 沼のほとりに身を隠していた平氏の残党の従僕で茂右衛門という弓の名人が,沼に大魚が2尾泳いでいるのを見つけ,そのうちの1尾を射た。矢はその目を貫いていた。その夜彼の夢にもう片方の大鮒が現れ,「私達はこの沼の主の夫婦鮒だが今日夫があなたの矢で殺され,生き長らえる望みも無くなった。あなたの殺生が恨めしい」といって消えたので茂右衛門は後悔したが,翌朝未明ふらふらと沼のほとりに歩いていった。岸辺には2尺余りの雌鮒が片目を潰して死んでいた。数日後村の人が沼のほとりで片目を刺されて死んでいる茂右衛門を発見したが,その手には大きな片目の魚を握っていた。彼の目を刺したものはわからなかった。それ以後沼の鮒は皆片目となり,それを捕る者もいなくなった。その沼を「メッコ沼」というようになった。
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カタハノアシ,カタメノフナ 1967年 福島県 梁川の正宗公お誕生産湯の池には片葉の葦と片目の鮒がある。
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ハツカエビス 1965年 岩手県 十月二十日の恵比寿講に鮒を生きたまま水桶に入れて供えると、繁昌する。
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