岩倉使節団―今から150年前、文明のあり方を求めて船出した日本人の一団がありました。岩倉具視を大使とする総勢100名を超える日本人が、1年半以上の長きにわたって欧米諸国巡遊の文明視察の旅に出たのです。それから150年の歳月が経過し、日本は今また新たな文明のあり方を求められています。

岩倉使節団150年を記念して、国際日本文化研究センターは、京都精華大学/京都国際マンガミュージアムと共同で、岩倉使節団のマンガを制作しています。それに登場するメイン・キャラクターが完成しました。 150年前の使節団のチャレンジを描いたマンガを通じて、日本の近代化とは何だったのかを考える教材を提供できたらと考えています。

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メインキャラクター character

岩倉 具視46歳

使節団の大使。時の明治政府の右大臣。公家らしからぬ武骨かつ闘争心あふれる性格で、幕末にのしあがり、王政復古を導く。使節団の首脳陣のなかでは、ひとり和服を着ていたが、果たして・・・。多士済々の一行を独自のカリスマで束ねる使節団のトップ。

大久保 利通41歳

使節団の副使。薩摩藩の若きリーダーとして、徳川幕府の打倒を成し遂げる。無口で冷静沈着。それが過ぎて、冷血で過酷な人間と誤解されることも。使節団の旅を通じて、一時自信を喪失するも、立ち直って、強い責任感で明治の新政府を支える。

木戸 孝允39歳

使節団の副使。長州藩の熱きリーダー。情熱的な理想家で、新時代の文明開化にのっとった政策を推進するが、岩倉使節団に参加して洋行したことで、急進的な欧化でなく、日本の現実に見合った着実な改革を唱えるようになる。このころから病気がちで、心身ともに不調に悩まされる。

伊藤 博文31歳

使節団の副使。後の初代内閣総理大臣。コミュ力に富んだ快活で楽天的な性格。英語が得意で、言葉の通じない一行を振り回し、ひんしゅくを買う。それを薬に政治家として一皮むけ、この旅でリーダーとしての落ち着きと貫禄を備えるようになっていく。

津田 梅子7歳

女子教育の重要さを意識した明治政府によって、特に抜擢されて使節団に随伴し、アメリカに留学する。この時、まだ7歳。以後、1882年に帰国するまでほぼ11年をアメリカで過ごす。帰国後は女子教育の発展に尽くし、今日の津田塾大学を創設した。日本に帰ってきてから一時、伊藤博文の家に住み込みで、彼の娘たちの家庭教師をしていたことも。

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国際日本文化研究センター 教授 瀧井一博 
takii*nichibun.ac.jp (*は@に置き換えてください。)